8baseランサムウェア「.8base」の特徴と感染時の対策を解説

8baseランサムウェアは、2022年に初めて出現し、2023年に活動を強化したサイバー脅威活動を急増させたランサムウェアグループです。8baseランサムウェアに感染すると、データの暗号化だけでなく、機密情報や個人情報を盗まれ、情報を人質に多額の身代金の支払いを求められる場合があります。

本記事では、8baseランサムウェアの特徴や感染経路、攻撃手法、感染時の対処法、予防策について詳しく解説します。

万が一8baseランサムウェアを感染した場合は、専門のフォレンジック調査会社に相談することがおすすめです。

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8baseランサムウェアの特徴

8Baseランサムウェアは、感染したシステム内のファイルを暗号化し、拡張子「.8base」を付与する悪意のあるソフトウェアです。また、暗号化が完了すると、「read_it.txt」という名前のテキストファイルを作成し、身代金を要求するメッセージを表示します。

出典:PCrisk

8baseランサムウェアの被害企業

2023年、米国保健福祉省は、8baseが医療分野を含む世界中の組織を標的にしていると警告しました。同庁によれば、主な被害者は米国、ブラジル、英国の中小企業でした。オーストラリア、ドイツ、カナダ、中国でも攻撃が記録されています。

また、8baseの被害企業には、日本の大手企業である日本電産株式会社(110億ドル規模)や、国連開発計画(UNDP)も含まれています。

出典:Securitylab.ru

他のランサムウェアグループとの関係

VMwareの2023年の調査レポートによると、8baseとRansomHouse を使用した身代金要求メッセージは同一であり、リークサイトで見られる言語と内容は非常に似ており、FAQページでさえコピーアンドペーストされているように見えることから、8baseがRansomHouseの派生組織であると疑っています。

また、8baseがペイロードのホスティングに「admlogs25[.]xyz」ドメインを使用していることで、いくつかのランサムウェア グループが C2 の難読化に使用するプロキシ マルウェアであるSystemBCに関連していることが明らかになっています。

調査結果から、8baseの運営者は少なくとも 1 年間暗号化攻撃を行っていたものの、データ漏洩サイトを立ち上げて最近になってようやく名を馳せたことが判明しました。

出典:Bleeping Computer

万が一、8baseランサムを感染が疑いがある場合、素速く専門の調査会社に相談することがおすすめです。

8baseランサムウェアの拡散方法

8baseランサムウェアは主にフィッシングやソーシャルエンジニアリングの手法を使用して拡散します。悪意のあるプログラムは通常、通常のコンテンツに偽装されていたり、バンドルされていたりします。

感染ファイルには、アーカイブ (RAR、ZIP など)、実行可能ファイル (.exe、.run など)、ドキュメント (Microsoft Office、Microsoft OneNote、PDF など)、JavaScript など、さまざまな形式があります。ファイルが実行されるか、開かれると、感染の拡散が開始されます。

8baseランサムウェアの拡散方法は以下のとおりです。

  • バックドア型・ローダー型トロイの木馬
  • ドライブバイダウンロード攻撃(ステルス型・欺瞞型)
  • 不審なダウンロードソース(フリーウェア、ファイル共有サイト、P2Pネットワークなど)
  • オンライン詐欺
  • スパムメールやメッセージ内の悪意のある添付ファイルやリンク
  • 違法なソフトウェアアクティベーションツール
  • 偽のソフトウェアアップデート

また、一部のマルウェアはローカルネットワークやUSBデバイスを通じて自己拡散する可能性があります。

出典:PCrisk

もし8baseランサムを感染が疑いがある場合、素速く専門の調査会社に相談することがおすすめです。

8baseランサムウェアに感染した場合の対処法

8Baseランサムウェアに感染した場合、以下の手順で対応することが重要です。

ネットワークからの切断

感染が確認された端末は、直ちにネットワークから切断します。LANケーブルを抜くか、Wi-Fiをオフにすることで、物理的に接続を遮断し、ランサムウェアの拡散を防ぐことにより、他の端末やシステムへの感染が防がれ、攻撃者によるデータの窃取や追加のマルウェアのダウンロードを阻止できます。

ログなどのデータを収集

感染端末のシステムログやネットワークログ、セキュリティソフトのログなどを収集し、攻撃の経路や範囲を特定します。また、暗号化されたファイルの拡張子や表示されたランサムノートの内容を記録することで、ランサムウェアの種類を特定し、適切な対応策を検討できます。法的対応保険請求の際の証拠としても有用です。

警察への相談

警察のサイバー犯罪対策課に速やかに相談することが重要です。最新の脅威情報や対策に関するアドバイスを受けることができ、被害届を提出することで犯罪統計に反映され、将来的な対策強化につながります。国際的な捜査協力を通じて、攻撃者の特定や資金の追跡が進む可能性もあります。

バックアップからのデータ復旧

定期的に取得したバックアップがある場合、データを復旧できる可能性があります。ただし、復旧作業を行う前に、バックアップが感染前のものであることを確認することが重要です。作業は、安全な環境で実施し、感染源を完全に排除した後に行うことで、再感染のリスクを防ぎます。

専門家への相談

8baseランサムウェアに感染した場合、情報漏洩が発生している可能性が高いため、専門の調査会社に相談することを推奨します。専門家による分析を受けることで、感染経路の特定影響範囲の正確な把握が可能となり、迅速な対策につなげることができます。

特に法人においては、個人情報が漏洩した場合、「改正個人情報保護法」(2022年4月施行)に基づき、調査と対応が求められます。専門家の支援を受けることで、適切な報告や法的義務の履行を円滑に進めることができ、被害の拡大を防ぐことにつながります。

詳細は以下の記事に参考ください。

>>個人情報保護法の概要と最新改正点の解説

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8baseランサムウェア感染を予防する方法

8baseランサムウェアに感染しないためには、社内セキュリティを強化することが重要です。

主なセキュリティ対策の方法は以下の通りです。

ランサムウェア対策ソフトを導入

8baseランサムウェアの感染を防ぐためには、専用のランサムウェア対策ソフトを導入するのが効果的です。高度な動作分析、Webフィルタリング、ウイルスの検知・駆除機能を備えたセキュリティソフトを活用することで、未知のランサムウェアにも対応できます。

また、8baseランサムウェアはフィッシングメールを通じて感染を拡大するため、メールのフィルタリング機能を強化することも有効な予防策となります。

データのバックアップを定期的に取得

ランサムウェア感染によるデータ損失を防ぐため、定期的にデータのバックアップを行いましょう。バックアップは、クラウドストレージや外付けHDDなど、ネットワークから切り離された安全な場所に保存することが重要です。

特に、数カ月から1年分のバックアップを保持し、複数の異なる場所に保管することで、感染リスクを最小限に抑えることができます。

パスワード強化とアクセス管理

不正アクセスを防ぐためには、認証方法の強化と適切なアクセス管理が重要です。二要素認証(2FA)を導入し、SMS認証やアプリ認証を活用することで、ログイン時のセキュリティを高めることができます。

また、パスワードは8文字以上の英数字や記号を組み合わせたものを設定し、定期的に変更することで、認証情報の漏えいリスクを軽減できます。

さらに、アクセス履歴を監視し、異常なログインや不審な操作があれば即座に対処できる体制を整えましょう。「最小権限の原則」に基づき、必要最小限のアクセス権のみを付与することで、万が一マルウェアに感染した場合でも被害を最小限に抑えることが可能です。

ネットワークセグメンテーションを実施

ネットワークセグメンテーションとは、重要なデータや機密情報を含むシステムを他のネットワークと分離し、アクセス制御を厳格化することです。万が一ランサムウェアに感染した場合でも、被害の拡大を防ぐことができます。

さらに、ネットワーク上の通信を監視し、不審なアクセスや異常な動作を検知することで、早期の対応が可能になります。また、セグメント間の通信を最小限に抑えることで、ランサムウェアの拡散リスクを大幅に低減できます。

セキュリティトレーニング実施

8baseランサムウェアは主にフィッシングメールを通じて感染を広げるため、従業員のセキュリティ意識を高めることが重要です。不審なメールの見分け方、安全なWeb閲覧方法、適切なパスワード管理の実践を学ぶことで、感染リスクを最小限に抑えられます

また、ソーシャルエンジニアリング攻撃への対策として、詐欺電話や偽のサポートを見抜くスキルを身につけることも重要です。さらに、セキュリティインシデントの報告体制を整え、疑わしいメールやシステムの異常を迅速に報告できる環境を構築することで、被害の拡大を防ぐことができます。

まとめ

近年、国内でも8baseランサムウェアの感染が報告されており、システムの認証情報や個人情報が漏洩するリスクが高まっています。身代金を支払ってもデータが復旧する保証はなく、情報が不特定多数に公開される可能性もあるため、迅速な対応が求められます。

感染が疑われた場合は、すぐにランサムウェア調査の専門家に相談し、感染経路や情報漏えいの調査を行い、被害の全容を把握することが重要です。適切な対策を講じることで、被害の拡大を防ぎ、安全なシステム環境を維持することができます。

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