サポート詐欺の案内に従い、パソコンを遠隔操作されてしまった場合は、まずWi-Fiを切るかLANケーブルを抜き、インターネット接続を遮断してください。
遠隔操作を許可すると、パソコン内のファイル閲覧、個人情報の確認、アカウントへのログイン、不審なソフトの導入、金融情報の入力誘導などが行われるおそれがあります。
ただし、その後の対応は、個人用パソコンか会社・業務用パソコンかによって異なります。
個人用パソコンでは遠隔操作ソフトの削除やシステムの復元を進めますが、会社のパソコンでは、被害確認に必要な記録を残すため、自己判断でソフトの削除や初期化を行わないことが重要です。
本記事では、サポート詐欺で遠隔操作された場合に最初に行うこと、具体的な対処法、確認すべき被害、フォレンジック調査が必要なケースを解説します。
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サポート詐欺で遠隔操作されたら最初にやること
サポート詐欺で遠隔操作された場合は、相手との通信を止め、被害の拡大を防ぐことを優先してください。
| 状況 | 今すぐやること |
|---|---|
| 現在も画面やマウスが勝手に動いている | Wi-Fiを切る、LANケーブルを抜くなどして通信を遮断する |
| 遠隔操作ソフトをインストールした | ソフト名、インストール日時、相手の電話番号を記録する |
| 個人用パソコンを操作された | 必要な記録を残し、遠隔操作ソフトの削除や復旧を行う |
| 会社・業務用パソコンを操作された | ソフトを削除せず、社内の情報システム部門へ報告する |
| パスワードを入力した | 別の安全な端末からパスワードを変更する |
| カード番号や銀行情報を入力した | カード会社や金融機関へ連絡する |
| 金銭を支払った | 決済事業者、金融機関、警察へ相談する |
通信を切断した後は、相手から再び電話がかかってきても応じないでください。
警告画面、相手の電話番号、着信履歴、インストールしたソフトなどは、可能であればスマートフォンで撮影しておきましょう。
なお遠隔操作ソフトを入れられて端末が安全か心配、パソコンの中に業務資料などが入っていた場合は操作をやめて速やかにフォレンジック調査会社に相談し、パソコンが遠隔操作されてないか、安全か調査を受けましょう。
サポート詐欺で遠隔操作される手口
サポート詐欺では、インターネット閲覧中に「ウイルスに感染しました」「今すぐサポートへ電話してください」などの偽警告画面を表示し、記載された電話番号へ連絡させます。
電話をかけると、相手はサポート担当者を装い、「パソコンを調査するため」などと説明して、遠隔操作ソフトのインストールや接続許可を求めてきます。
遠隔操作ソフト自体は、正規のサポート業務にも利用されるものです。しかし、詐欺師に接続を許可すると、画面を見られたり、マウスやキーボードを操作されたりする可能性があります。IPAも、遠隔操作中は画面から目を離さず、操作内容を記録するよう注意を呼びかけています。
遠隔操作ソフトごとの機能や安全性については、以下の記事で詳しく解説しています。
マイクロソフトを名乗る警告から遠隔操作された場合は、以下の記事もご確認ください。
>>マイクロソフトによるサポート詐欺で遠隔操作された場合の対処法
サポート詐欺で遠隔操作された場合の対処法
サポート詐欺によって遠隔操作された場合、迅速に対応することで被害を最小限に抑えることができます。以下に具体的な対処法を紹介します。
インターネット接続を即座に切断する
- Wi-Fiの接続を切断する、またはLANケーブルを抜く。
- スマートフォンなら機内モードを有効にする。
- ネットワークを遮断することで、攻撃者の操作を阻止する。
遠隔操作ソフトをアンインストールする
- Windowsなら「コントロールパネル」→「プログラムのアンインストール」を開く。
- Macなら「Finder」→「アプリケーション」から該当ソフトを削除。
- 該当の遠隔操作ソフト(TeamViewer、AnyDeskなど)を削除する。
ただし、遠隔操作ソフトを削除しただけでは、変更された設定や別の不審なプログラムが残っている可能性があります。
遠隔操作ソフトを使って情報漏洩していないか、会社のパソコンで情報漏えいの調査を行う予定の端末では、この作業を行わず専門家の指示を受けてください。
ウイルススキャンを実施する
- Windows Defenderや信頼できるセキュリティソフトで完全スキャンを実行する。
- 検出されたマルウェアを削除する。
- 念のため再起動後、再スキャンする。
パスワードを変更する
遠隔操作中にアカウントへログインした場合や、ブラウザにパスワードを保存していた場合は、認証情報を見られた可能性があります。
パスワードの変更は、遠隔操作されたパソコンではなく、スマートフォンや別の安全なパソコンから行ってください。
特に、以下のアカウントを優先します。
- メールアカウント
- Microsoftアカウント
- Googleアカウント
- Apple Account
- ネットバンキング
- クレジットカード会員サイト
- ECサイト
- SNS
- クラウドストレージ
最初にメールアカウントのパスワードを変更しましょう。メールを不正利用されると、ほかのサービスのパスワード再設定まで悪用される可能性があります。
変更後は、ログイン中の端末を確認し、見覚えのない端末をログアウトさせます。あわせて二要素認証も設定してください。
金融機関に連絡する
遠隔操作中にクレジットカード番号、銀行口座、暗証番号、ワンタイムパスワードなどを入力した場合は、不正利用が確認されていなくても、カード会社や金融機関へ連絡してください。
- クレジットカード会社や銀行に不正利用の報告をする。
- 必要ならばカードを停止する。
- 口座の取引履歴をチェックし、不審な動きがないか確認する。
警察やフォレンジック専門機関に相談する
金銭被害が発生した場合や、個人情報を相手に伝えた場合は、警告画面の写真、相手の電話番号、着信履歴、送金記録などを保存し、警察へ相談してください。
また、会社のパソコンを操作された場合や、遠隔操作中に何をされたか確認したい場合は、フォレンジック調査を検討します。
フォレンジック調査では、操作ログや通信履歴などを解析し、不審なソフトの実行、外部通信、情報漏えいの可能性を確認します。
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まとめ
サポート詐欺で遠隔操作された場合は、まずWi-Fiを切るかLANケーブルを抜き、相手との通信を遮断してください。
個人用パソコンでは、被害状況を記録したうえで、遠隔操作ソフトの削除、システムの復元、フルスキャンを行います。
パスワードは遠隔操作された端末ではなく、別の安全な端末から変更してください。カード番号や銀行情報を入力した場合は、カード会社や金融機関へ速やかに連絡します。
会社・業務用パソコンでは、自己判断でソフトの削除、再起動、スキャン、初期化を行わず、通信を切断した状態で社内の担当者へ報告してください。
遠隔操作中に何をされたか分からない場合や、情報漏えいの有無を確認する必要がある場合は、フォレンジック調査会社への相談を検討しましょう。