スパイウェアは、気づかないうちにパソコンやスマートフォンに侵入し、常駐してユーザーの操作や通信内容を監視しながら、個人情報や業務データを外部に送信する悪質なソフトウェアです。知らない間に被害が拡大することも多く、誰にでも起こり得る身近な脅威といえます。
本記事では、スパイウェアが仕込まれたパソコンを見つけ出し、安全に駆除するための基本的な確認手順を解説します。
もし、スパイウェアが仕込まれると、ファイルの改ざんやデータの削除といった被害が発生するおそれもあります。そのため、早期に専門のフォレンジック調査会社に相談することが重要です。安心して対処するための第一歩としておすすめします。
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スパイウェアとは
スパイウェアとは、コンピュータやスマートフォンにひそかに仕込まれ、利用者に気づかれないまま個人情報を盗み出す悪質なソフトウェアです。インターネットの閲覧履歴、ID・パスワード、クレジットカード番号などが狙われることがあります。
主な種類には、広告を勝手に表示するアドウェア、キーボードの入力内容を記録するキーロガー、見た目は通常のソフトに見せかけて裏で情報を抜き取るトロイの木馬型などがあります。
こうしたスパイウェアは、無料ソフトに紛れていたり、不審なメールや怪しいWebサイトを通じて仕込まれることが多く、侵入されてもすぐには気づきにくいのが特徴です。そのまま放置すると、情報が外部に送信され、詐欺や個人情報の悪用など深刻な被害につながるおそれがあります。
スパイウェアによる主な被害
スパイウェアが仕組まれると、個人情報やパスワードが盗まれ、プライバシーが侵害される恐れがあります。また、パソコンやスマートフォンの動作が遅くなったり、知らないうちに怪しい商品の広告が表示されるようになることもあります。
これらの広告をクリックしてしまうと、危険なサイトに誘導され、入力した情報が盗まれて個人情報の漏えいにつながる可能性があります。さらに、その情報が悪用され、ネットバンキングやクレジットカードの不正利用など、金銭的な被害に発展するリスクもあります。
- 個人情報の漏えい
- 金銭的被害の発生
個人情報の漏えい
使用者の氏名や住所、電話番号、クレジットカード情報などの個人情報が本人の知らない間に第三者に流出すると、架空請求や不正利用といった詐欺被害や、本人になりすました不正アクセス、さらにはローンや契約の悪用など、深刻なトラブルに巻き込まれる恐れがあります。
金銭的被害の発生
不正アクセスによって銀行口座から勝手にお金が引き出されたり、クレジットカードが不正に使われて高額な請求が届いたりするなど、実際に金銭的な被害が発生することがあります。
個人での対応が難しい場合は、被害の証拠となるデータを確実に保全し、原因を明らかにするために専門のフォレンジック調査会社に早めに相談することをおすすめします。
Windowsにおけるスパイウェアの検出と駆除方法
Windowsはアプリの自由度が高く便利な一方で、不正なソフトウェアに狙われやすい傾向があります。特にスパイウェアは、気づかないうちに侵入し、情報を盗み出すため注意が必要です。スパイウェアの兆候が見られる場合は、迅速な対応が重要です。
以下にはWindowsでスパイウェアの検出と駆除方法を紹介します。
Windowsのエクスプローラーを使って手動でスパイウェアを確認する
Windowsエクスプローラーを使った手動チェックでは、スパイウェアが潜んでいる可能性のあるフォルダ(スタートアップ関連や一時ファイルなど)を開き、不審なファイルやフォルダがないか確認します。
怪しい名前のファイルを見つけたら、インターネットで検索して正体を調べ、必要に応じて削除します。簡単な方法ですが、スパイウェアの発見や不要なファイルの特定に役立ちます。
以下がエクスプローラーのチェック手順です。
- 隠しファイルとシステムファイルを表示する
エクスプローラーの表示設定で、隠しファイルと保護されたシステムファイルを表示にする。 - 不審なファイルやフォルダを探す
プログラムのインストール先や個人フォルダ、Windowsフォルダを確認し、不審なフォルダや急に作成されたファイルを探す。 - 見覚えのない実行ファイル(.exe)をチェック
不明な.exeファイルは右クリックでプロパティを確認し、ファイル名をネットで調べる。 - スタートアップフォルダを確認する
Windows起動時に実行されるスタートアップフォルダを確認し、不審なプログラムがないか調べる。 - 疑わしいファイルを隔離・削除する
削除前に別の場所へ移動し、動作に影響がないか確認してから削除する。 - ファイルのデジタル署名を確認する
実行ファイルの「デジタル署名」タブで発行元を確認し、不明な署名や企業名には注意する。
Windows標準のマルウェア対策機能でスキャンする
Windowsに搭載されている「Microsoft Defender」などのマルウェア対策ソフトを使えば、システム全体を自動でスキャンし、ウイルスやスパイウェアを検出・削除できます。
スキャン方法は簡単で、誰でも実行できます。怪しい動作があるときは、まずこのスキャンを行うのが効果的です。脅威が見つかった場合は、ソフトの指示に従って駆除しましょう。
以下がWindowsのマルウェア対策ソフトでスキャンする手順です。
- ソフトを起動する
インストールされているマルウェア対策ソフトを起動するをスタートメニューやデスクトップのアイコンから開く。 - スキャンメニューを探す
ソフトのメイン画面から「スキャン」や「ウイルススキャン」といったメニューを探します。
多くの場合、画面中央や左のメニューにあります - スキャンの種類を選ぶ
ソフトのメイン画面で「スキャン」や「ウイルススキャン」のメニューを探す(多くは中央か左側に表示)。 - スキャンを開始する
スキャンボタン(「開始」「今すぐスキャン」など)を押し、完了まで待つ。スキャン中でもパソコンの使用は可能。 - スキャン結果を確認する
スキャン結果が表示され、「問題なし」なら安心。不審ファイルがあれば警告や詳細リストが出る。 - 検出された場合の対処
ソフトの指示に従い、自動または手動で「隔離」や「削除」を行う。処理後はパソコンを再起動する。
Windowsでスパイウェアを駆除する手順
「Windows セキュリティ」を開き、「ウイルスと脅威の防止」からフルスキャンを実行します。検出されたスパイウェアは画面の指示に従い削除や隔離を行い、必要ならパソコンを再起動します。さらに、「Malwarebytes」などの無料アンチマルウェアソフトで追加スキャンをすると安心です。
以下がWindowsでスパイウェアを駆除する手順です。
- Windows セキュリティを開く
「Windows セキュリティ」を検索バーか設定から開く。 - ウイルスと脅威の防止を選ぶ
Windows セキュリティのメイン画面で「ウイルスと脅威の防止」をクリックし、保護状態やスキャン履歴を確認する。 - スキャンを実行する
「クイックスキャン」か「スキャンのオプション」から「フルスキャン」を選択。 - 検出されたスパイウェアを削除または隔離する
不審ファイルは自動隔離か選択肢が出るので指示に従う。 - 再起動してシステムを安定させる
駆除後はパソコンを再起動し、スパイウェアの影響を完全に無効化してシステムを安定させる。 - 追加でアンチマルウェアソフトを使う
DefenderだけでなくMalwarebytesなども使い、二重チェックするのが安全。
DDFへのご相談もご検討ください
「削除はできたけど、本当に安全か不安…」「情報が抜かれていないか心配」
そんなときは、そんな時はツールを使用するよりも、より確実にスパイウェアの駆除ができる専門の駆除業者やフォレンジック調査会社への相談がおすすめです。見えない脅威の除去や、仕込まれた痕跡・情報漏えいの有無を調べて対応してくれます。
Macにおけるスパイウェアの検出と駆除方法
Macは比較的セキュリティが高いものの、スパイウェアの侵入リスクはあります。気づかないうちに情報を盗まれることもあるため、異常を感じたら早めの対処が重要です。
以下がMacでスパイウェアの検出と駆除方法を紹介します。
- MacのFinderを使って手動でスパイウェアを確認する
- Macのマルウェア対策ソフトでスパイウェアをスキャンする
- Macでスパイウェアを駆除する手順
MacのFinderを使って手動でスパイウェアを確認する
Finderを使った手動チェックでは、ライブラリ内の起動関連フォルダやアプリケーションサポートフォルダを開き、不審なファイルやフォルダがないか確認します。怪しいものを見つけたら、名前をネットで調べて正体を確認し、必要に応じて削除します。簡単な方法ですが、スパイウェアの発見に役立ちます。
以下がMacのFinderを手動チェックする手順です。
- Finderを開く
Dockの顔アイコンでファイル管理アプリを開く。 - ライブラリフォルダを表示する
「移動」メニューで「option」キーを押し、表示された「ライブラリ」を選ぶ。 - フォルダを確認する
ライブラリ内の設定やサポートファイルのフォルダを順に開き、不審な名前や最近作成されたものがないか確認する。 - 不明なファイル名を調べる
不審なファイルやフォルダは名前をネットで検索し、知らないソフトや危険な情報があれば注意する。 - バックアップを取り、削除する
すぐ削除せず、別の場所に移すかバックアップを取り、問題なければゴミ箱に移して削除する。
Macのマルウェア対策ソフトでスパイウェアをスキャンする
MacOSには「Gatekeeper」というセキュリティ機能が標準で備わっており、信頼されていないアプリの実行を自動的に防ぐことができます。設定内容を確認し、外部からの不審なアプリのインストールをブロックしましょう。
以下がMacのマルウェア対策ソフトでスキャンする手順です。
- ソフトを起動する
アプリケーションフォルダやLaunchpadからマルウェア対策ソフトを探して起動する。 - スキャンメニューを選ぶ
ソフトのメイン画面で「スキャン」や「ウイルスチェック」メニューを中央やサイドから選ぶ。 - スキャンの種類を選択する
「簡易スキャン」「フルスキャン」などがある場合は、まず「フルスキャン」がおすすめ。 - スキャンを開始する
「スキャン開始」や「今すぐスキャン」ボタンを押して検査を開始。スキャンは数分〜1時間かかる場合もある。 - 結果を確認する
スキャン完了後、結果が表示され、問題なければ「脅威は見つかりませんでした」と出る。 - 脅威があれば対処する
脅威が見つかったら案内に従い「隔離」「削除」「修復」し、処理後はMacを再起動する。
Macでスパイウェアを駆除する手順
Macは比較的セキュリティが高いと言われていますが、スパイウェアに感染する可能性はゼロではありません。動作が重くなったり、知らないアプリが勝手に起動する場合は、スパイウェアを疑うべきです。早めに駆除することで、個人情報の漏えいやさらなる被害を防ぐことができます。以下の手順で、安全にスパイウェアを取り除きましょう。
以下がMacでスパイウェアを駆除する手順です。
- セーフモードで起動する
・Intel搭載モデル:再起動後すぐに「Shift」キーを押し続けます。
・Appleシリコン搭載モデル:電源ボタンを長押しし、起動オプションから「セーフモードで続行」を選択します。 - セキュリティソフトでスキャンする
CleanMyMacやMalwarebytesでフルスキャンを実行し、検出されたスパイウェアを削除します。 - 不要なアプリやプロセスを削除する
アクティビティモニタやFinderで不審なアプリを確認し、アンインストールします。
駆除が完了しても油断は禁物です。隠れたプロセスや再感染のリスクがあるため、しばらくは通信状況やアプリの動作に注意し、異常がないか監視を続けましょう。
スパイウェアの完全な駆除が難しい場合は、専門家への相談が安全です。調査から駆除まで対応してもらえます。
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まとめ
スパイウェアの侵入が疑われる場合は、端末の種類や状況に応じて適切な調査・対応を速やかに行うことが重要です。一度の駆除で安心せず、再感染を防ぐための日常的なセキュリティ対策と継続的な監視が求められます。
それでも再感染してしまったり、自力での駆除が難しい場合は、フォレンジック調査の専門業者に相談することをおすすめします。状況をできるだけ詳しく伝えることで、調査や原因特定、再発防止策など、適切な対応を受けることができます。