Kubernetesは柔軟で拡張性の高いクラスタ管理基盤ですが、設定ミスや権限の誤配置、認証トークンの漏洩などをきっかけに、不正アクセスや情報漏えいのリスクが潜在しています。
本記事では、Kubernetesクラスタが侵害された際に行うべき初動対応(検知・封じ込め・証拠保全)から、復旧・再構築、セキュリティ強化までを段階的に解説します。DevOpsやセキュリティ運用担当者向けに、実践的な対応ステップを網羅しています。
また、痕跡調査や被害範囲の特定が困難な場合は、フォレンジック調査の専門家に相談することで、正確な原因究明と再発防止につながります。
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初動対応:不正アクセス発覚直後に取るべきステップ
Kubernetesクラスタが侵害された際は、被害の封じ込めと証拠保全を迅速に行うことが最優先です。以下の3ステップを順に実施しましょう。
1. 早期検知とアラート対応
監査ログ(Audit Log)、Prometheus、ELK Stack、Falcoなどの監視ツールを通じて、不審なAPI呼び出し、認証失敗、権限昇格の試行などを検知したら、即座に対応を開始します。通知ルールとアラート体制の整備が重要です。
2. 影響範囲の特定と封じ込め
侵害されたPod、Node、Namespace、Deploymentなどを特定し、必要に応じてreplica数を0に設定(ゼロスケール)したり、削除・再デプロイを行います。ネットワークポリシーの強化や隔離も有効です。
3. 証拠保全とフォレンジック
影響のあったノードやPodのスナップショット、監査ログ、Nodeログ、APIサーバーログを取得・保存します。必要に応じて、ディスク・メモリのフォレンジック調査を実施し、攻撃者の活動履歴や侵入経路を明確にします。
フォレンジック調査の専門家に相談
Kubernetes環境で不正アクセスが発生した場合、初動対応や設定修正だけでは攻撃者の活動や被害範囲を完全に把握できないことも多くあります。とくにクラスタ全体に関わる侵害やログ改変、コンテナ横断の攻撃などがあった場合、自力での調査には限界があります。
以下のような状況では、フォレンジック調査の専門家に早期相談することが有効です。
- APIやetcdのアクセスログが部分的に欠損・改変されている
- PodやNodeの構成がいつ・誰に・どのように変更されたかわからない
- RBAC設定の不備を突かれて複数のサービスが影響を受けた
専門家によるフォレンジック調査では、ディスクイメージや監査ログを保全した上で、攻撃の痕跡・経路・範囲・改ざん有無を正確に特定し、社内報告書や法的対応にも使用できる形で分析されます。
「何が起きたのか分からない」状態で運用を再開することが最大のリスクです。判断に迷った段階で、外部の知見を借りる決断をしましょう。
復旧と再発防止:クラスタの安全性を取り戻す
初動対応の後は、原因となった設定ミスや脆弱性の修正と、安全な状態への復旧が求められます。以下のステップでクラスタの安全性を再構築しましょう。
4. 脆弱性・設定ミスの修正
不正アクセスに繋がった原因(RBACの誤設定、etcdの認証漏れ、APIサーバーへの無制限アクセスなど)を調査し、セキュアな設定に修正します。TLSや証明書認証、最小権限設定を徹底しましょう。
5. 認証情報の変更と再発防止
クラスタに関わるすべての認証情報(トークン、サービスアカウント、証明書、パスワード、SSH鍵)を変更・更新します。
匿名アクセスを無効化し、API通信はすべてTLS化しましょう。
6. クリーンな状態への復旧
安全なバックアップからNode・Pod・Configを再構築し、汚染のない状態に復旧します。復旧後には必ずマルウェアスキャン・監査を実施しましょう。Kubernetesのバージョンも最新にアップデートしてください。
7. 継続的な監視と運用強化
監査ログの長期保管、アラートルールの整備、メトリクスベースの異常検知(例:CPU急上昇、Pod再起動連発など)を実装し、運用フェーズでの早期検知体制を強化します。セキュリティベンチマークの継続適用も有効です。
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