「ネット証券の口座が突然使えなくなった」「知らない取引履歴が残っている」といった状況に心当たりがある方は、ネット証券のアカウントが第三者に乗っ取られている可能性があります。
本記事では、ネット証券乗っ取りの概要から手口や対策まで解説します。
ネット証券乗っ取りの被害が疑われる場合は、金銭的損失や取引履歴などの個人情報が漏洩する恐れがあるので、専門業者に相談することがおすすめです。
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ネット証券乗っ取りとは?
ネット証券の乗っ取りとは、サイバー犯罪者が不正にログイン情報を取得し、他人になりすまして証券口座にアクセス、資金の移動や株式の売買などを行う行為です。
金融資産を直接的に狙う犯行のため、被害額が非常に大きくなる傾向にあり、NHKによると2025年起きた証券口座乗っ取りの被害額が6月までの半年間で5700億円を超えたことがわかったと報道されています。
出典:NHK
上記のように、証券口座への被害は日々増加しています。証券口座へのハッキングが増加したことも原因の一つです。証券口座を狙うハッキングに関する2025年の傾向と対策を以下の記事で解説します。
>>証券口座を狙うハッキングとは?2025年に急増する被害と正しい対策
ネット証券乗っ取りの手口は?
ネット証券乗っ取りの主な手口は以下の通りです。
フィッシング詐欺
悪意ある第三者は、銀行や証券会社を装った偽メールやSMSを送り、偽サイトへ誘導するフィッシング詐欺でログイン情報を盗む可能性があります。以下はフィッシング詐欺の一例です。
- 「●●証券からのお知らせ」などの件名で偽メールが届く
- メール内リンクをクリックすると、公式サイトと酷似した偽ページに飛ばされる
- ID・パスワードを入力してしまうと、情報がそのまま攻撃者に送信される
この攻撃は非常に巧妙で、URLの1文字だけが異なるケースもあり、気づかずに入力してしまうこともあります。特にスマートフォンではURLの全体が表示されにくいため、注意が必要です。
フィッシング詐欺の手口・被害・対策に関する詳細は以下の記事で解説します。
インフォスティーラー感染
「インフォスティーラー」とは、パソコン内の保存データ(ログイン情報、Cookie、キャッシュ)などを自動的に盗み出すマルウェアの一種です。以下はインフォスティーラー感染が起きた場合の一例です。
- 被害者がフリーソフトや怪しい広告経由でインストーラーを実行する
- 気づかないうちにマルウェアが常駐し、ログイン情報が盗まれる
- 攻撃者のC2サーバーへデータが送信され、証券口座が乗っ取られる
インフォスティーラー感染は、セキュリティソフトを無効化するものも存在するため、気づいた時にはすでに情報が抜き取られていることも少なくありません。
インフォスティーラー感染の手口と対策に関する詳細は以下の記事で解説します。
>>インフォスティーラーとは?アカウントを狙う情報窃取型マルウェアの手口と対策を解説
以上のように攻撃者は巧妙な手口で攻撃してくるため、自力では不十分な対応になる可能性があります。攻撃経路や被害範囲を専門的に調査し、適切な対応を行うためには専門業者に相談することがおすすめです。
ネット証券乗っ取りへの対策
ネット証券の乗っ取りを防ぐには、単にIDとパスワードを守るだけでなく、日常的な操作やセキュリティ意識の見直しが不可欠です。主に有効な対策は以下の通りです。
多要素認証を導入する
IDとパスワードの入力に加え、SMS認証やアプリによるワンタイムパスワードを追加するなど多要素認証を導入することで、不正ログインを防げます。以下の手順を進めてください。
- 証券会社のマイページにログイン
- 「セキュリティ設定」や「二段階認証設定」を開く
- SMSや認証アプリ(Google Authenticatorなど)を連携させて有効化する
怪しいメールは開かずに削除する
差出人が「証券会社名」でも信用せず、内容とリンク先のURLを慎重に確認してください。
- 件名や送信元アドレスを確認する(例:@secure-syo●ken.com などは危険)
- メール内リンクを開かず、公式アプリから直接ログインする
- 不審な場合は証券会社に問い合わせて確認する
正規アプリを利用する
偽アプリや検索エンジン経由の広告リンクにはマルウェアが仕込まれていることがあります。以下の項目を確認してください。
- App StoreまたはGoogle Playで証券会社名を直接検索する
- インストール後、開発元が正規かどうか確認する(レビューもチェック)
- 定期的にアプリのアップデートを確認し、常に最新の状態を保つ
PCのセキュリティを強化する
乗っ取り被害の多くは、マルウェア感染から始まります。PCのウイルス対策が不可欠です。以下の項目を確認してください。
- 信頼できるセキュリティソフト(例:ESET、カスペルスキー等)をインストール
- 毎週1回以上フルスキャンを実行
- 不審なファイルやプロセスは隔離または削除
VPNを活用して通信を保護する
公共Wi-Fiなど不特定多数が利用するネットワークでは、通信が盗聴される危険があります。VPNの利用により、通信経路を暗号化できます。
- VPNサービス(NordVPN、ExpressVPNなど)に登録する
- 公式サイトまたはアプリストアからVPNアプリをダウンロード
- ログイン後、日本のサーバーに接続してから証券口座にアクセス
※VPNの運用を誤ると逆に脆弱性にもなりかねないので注意が必要です。
定期的にパスワードを変更する
一度流出したパスワードはダークウェブなどで売買され続けるため、使い回しを避け、定期的な変更を行いましょう。
- パスワード管理ソフト(1Password、Bitwardenなど)を導入
- 英数字・記号を組み合わせた15文字以上のパスワードを設定
- 半年に1回を目安に全サービスのパスワードを見直す
ネット証券乗っ取りが疑われる場合は専門業者に相談する
ネット証券乗っ取りが疑われる場合、まず冷静に状況を整理し、証券会社への連絡を最優先に行ってください。
すでに何らかの不審な取引が発生していた場合、自力で原因を特定するのは困難なので被害の範囲や攻撃の経路を正確に把握する必要がある場合には、フォレンジック調査によるデータ収集と分析が不可欠です。
フォレンジック調査でできることは以下になります。
- 不審なリモートアクセスのログやマルウェア実行履歴の復元
- 削除・隠蔽されたファイルの復元
- 通信履歴・IPアドレスの追跡による攻撃元の特定
- 漏えいした可能性のあるデータやその範囲の明確化
フォレンジック調査では、パソコンやネットワークの使用履歴、アクセスログ、不審なファイルの痕跡などを専用ツールで解析し、情報漏えいの有無や被害の全容を明らかにします。調査結果は、企業内の対応指針や法的手続きにおいても非常に重要な役割を果たします。
適切な対応で、被害を最小限に抑えるためには専門のフォレンジック調査会社に相談しましょう。
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