Windowsを使っていて、「DCOM(Distributed Component Object Model)に関するエラー」がイベントビューアーに繰り返し表示されることはありませんか?パソコンの動作に直接影響がない場合もありますが、放置するとシステムの安定性に影響することもあります。本記事では、DCOMエラーの主な原因と、段階的に試せる対処法をわかりやすく解説します。
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DCOMエラーが発生する主な原因
DCOMエラーは、Windows内部でのサービスやアプリケーション同士の通信に関連するアクセス権限の問題や、システムの整合性に関するトラブルで発生します。以下に主な原因を解説します。
アプリケーションやサービスの権限設定不備
DCOMは、異なるプロセス間やネットワーク上でのオブジェクト通信に用いられます。特定のアプリケーションやサービスが必要なアクセス権限を持たない場合、イベントビューアーでエラーが記録されます。
Windows Updateの影響
大型アップデートや累積パッチの適用後に、内部の権限設定が初期化・変更され、DCOMに関連するアクセス設定が不一致を起こすことがあります。
ウイルス対策ソフトやファイアウォールの干渉
外部セキュリティソフトがDCOM通信をブロックしたり、プロセスの制御を妨げることでエラーが発生するケースがあります。
システムファイルの破損
電源断やアップデートの失敗によってシステムファイルが破損すると、DCOM(分散コンポーネントオブジェクトモデル)の構成に不整合が生じることがあります。
DCOMエラーは一見「情報レベル」の記録として扱われるため軽視されがちですが、根本的な原因を放置すると連鎖的に他のエラーを引き起こす恐れがあります。長期的にはシステム全体の安定性にも影響するため、早期に状態を確認し、適切に対処することが求められます。
自力で修復する場合のリスク
自力で破損を修復しようとすると、誤った操作により状態が悪化し、復旧が困難になるリスクがあります。データ構造は非常に複雑で、知識がないまま操作すると、ファイルシステムがさらに破損したり、必要なデータが上書きされてしまうこともあります。適切な手順を踏まずに復元ソフトなどを使用すると、取り返しのつかないデータ損失につながる可能性もあるため、慎重な対応が求められます。

▶ 誤った操作でファイル構造を壊してしまう
▶ 不適切な復元処理でデータが上書きされてしまう
▶ 専門知識がないまま対応し状態を悪化させてしまう
ストレージデバイスの自力での修復は非常に難しく、誤った方法で作業を進めると、データが完全に失われるリスクがあります。安全にデータを復旧させたい場合、データ復旧業者に依頼することが確実です。編集部が厳選したおすすめ業者は下記のボタンからご参照ください。
DCOMエラーを解消する具体的な対処法
以下の対処法を、軽度なものから順番に実施していくことで、DCOMエラーの多くは改善可能です。
Windows Updateとトラブルシューティングを実行
まずはシステムの最新状態への更新と、内蔵ツールによる自動修復を試します。アップデートによって、DCOM関連の不具合が解消される場合があります。
Windows Updateと修復ツールの実行手順
- 「設定」→「更新とセキュリティ」→「Windows Update」から更新を確認・適用
- 「設定」→「システム」→「トラブルシューティング」→「その他のトラブルシューティング」
- 「Windows Update」を選択し、「実行」ボタンをクリック
DISM・SFCによるシステムファイル修復
システムファイルの破損がある場合、DCOMを含むOSの基本機能が正常に動作しないことがあります。コマンドでの修復を行いましょう。
システム修復コマンド
- 「スタート」メニューを右クリック→「ターミナル(管理者)」を選択
Dism.exe /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
を実行- 完了後、
sfc /scannow
を実行してシステムファイルをチェック
アプリケーション・コンポーネントのアクセス権修正
イベントビューアーに記録されたエラーの「APPID」や「CLSID」をもとに、アクセス権限の設定を見直します。誤設定が原因のDCOMエラーはこの方法で修正できます。
アクセス権修正の手順
- 「イベントビューアー」を開き、DCOMエラーの詳細を確認(APPIDやCLSIDをメモ)
- 「コンポーネントサービス」を開き、「DCOM構成」から該当APPIDを探す
- 右クリック→「プロパティ」→「セキュリティ」タブでアクセス許可を編集
- 変更できない場合は、「regedit」で該当APPIDを検索し、所有者・権限を編集
ウイルス対策ソフトの一時的な無効化
一部のウイルス対策ソフトがDCOMの通信や権限付与をブロックしている可能性があります。設定を一時的に無効にして、エラーが解消するか確認します。
セキュリティソフトの確認手順
- インストールされているウイルス対策ソフトを開く
- リアルタイム保護やファイアウォール機能を一時的に無効化
- DCOMエラーが消えるか確認し、再度有効化
動作に影響がなければ放置も選択肢
DCOMエラーの多くは、イベントビューアーにのみ記録される「情報レベル」のもので、PCの動作やアプリケーションに問題がなければ緊急対応は不要です。
放置可能なケース
- PCの起動・操作に問題がない
- アプリケーションの動作に影響が見られない
- エラーが定期的に出るだけで、再現性がない
専門業者に相談する
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まとめ
ストレージ機器に物理障害が発生している状態で、むやみに通電や再起動、フリーソフトの使用、分解などを行うと、状況が悪化し、復旧の難易度が大きく上がることがあります。特にHDDやSSDは精密機器であり、ちょっとした刺激や誤操作でも内部パーツが傷ついたり、データが上書きされたりして、最終的に復旧不可能になるリスクもあります。誤った対処で大切なデータを失ってしまう前に、まずは専門業者への相談をおすすめします。