横領調査の方法を証拠保全から事実確認までステップ別に解説

企業内で金銭や物品の不正な持ち出しが発覚した場合、迅速かつ的確な対応が求められます。横領は重大な経済的損失に直結するばかりか、企業の信用失墜や訴訟リスクにもつながりかねません。

本記事では、横領調査を実施する際の基礎知識から、フォレンジック技術を用いた証拠収集の手法、調査の進を、実務の流れに沿って解説します。調査の各段階での注意点や、社内対応に潜むリスクも丁寧に取り上げていますので、初動対応に不安を感じている方や、調査の進め方が分からないという方はぜひご参照ください。

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横領調査を始める前に知っておきたい基礎知識

横領の調査結果を社内処分や刑事告訴に活用するには、法的に有効な証拠の収集が不可欠です。自己流の調査や証拠の不適切な扱いは、裁判で証拠不採用になるリスクがあります。証拠保全には技術と手続きの正確さが求められ、フォレンジック調査のような専門的な手法が重視される理由です。

ただし初動対応を誤ることで、重要な証拠が消失したり、加害者に証拠を隠滅される可能性があります。また、調査過程での人権侵害やコンプライアンス違反があれば、企業自身が法的責任を問われることも。適切な手順で迅速に調査を開始することが、リスク最小化につながります。

横領調査の具体的な手順

横領調査の具体的な手順は以下の通りです。

  1. 調査の目的を定めてチームを編成する
  2. 横領の証拠保全を行う
  3. 専門家にフォレンジック調査を依頼する
  4. 関係者へのヒアリング・内部調査
  5. 報告書作成・法的対応
  6. 再発防止策の検討

調査の目的を定めてチームを編成する

初動対応では、まず調査の目的とスコープを明確化することが求められます。横領は故意かつ隠蔽を伴うため、証拠となるデータが消去・改ざんされる可能性が高く、感情的な対応や場当たり的な調査は逆効果になるためです。

したがって、調査開始前に必ず守秘義務を徹底した小規模かつ機動力のあるチームを構成し、対象者に気づかれずに全体像を把握するための準備を整える必要があります。

そして経営陣や法務部門への通報・相談フローを整理し、インシデント対応計画に沿って調査を進行します。

横領の証拠保全を行う

次に横領の証拠保全作業を行います。証拠となる経理書類、契約書、領収書、伝票などを原本の状態で保管しつつ、コピーを作成して保全しましょう。

一方でパソコンの履歴などのデジタル証拠の保全には注意が必要です。

証拠保全は、調査の成否を左右する最重要フェーズです。特にデジタル証拠に関しては、「取得時の真正性(オリジナル性)」と「完全性(改ざんされていない状態)」の保持が絶対条件となります。したがって、保全にはWrite Blockerを用いたディスクイメージの取得、ログファイルやメールデータのエクスポート、クラウドサービス上のデータのタイムスタンプ取得など、証拠性を確保できる手法を取らなければなりません。

このような証拠が時系列でどう繋がるのかを意識しておくことが、後の調査の効率を大きく左右します。

専門家にフォレンジック調査を依頼する

フォレンジック調査では、調査対象のPCやサーバに存在するファイルシステム、ログ等を解析し、操作履歴や不正行為の痕跡を抽出します。この調査によって横領の「技術的裏付け」をとることができます。

特に金銭の流れに直結する会計システムのログや、ファイルの作成・編集・削除日時といったメタデータの取得・分析は極めて重要です。また、削除されたファイルの復元や、USBメディアの接続履歴の検出、Officeファイル内の変更履歴の抽出など、証拠隠滅対策も視野に入れた高度な技術分析が求められます。

フォレンジック調査は、社内の情報セキュリティ部門やCSIRT(インシデント対応チーム)が実施することもあれば、専門の調査会社に外部委託するケースもあります。組織のリソースや対応スピードに応じて判断しましょう。

関係者へのヒアリング・内部調査

横領の関係者に対するヒアリングは、単なる聞き取りではなく、技術的証拠と照らし合わせながら矛盾や食い違いを抽出する目的で行います。

事前に明確なシナリオを構築し、質問の順序や表現を慎重に設計する必要があります。証拠が不十分なまま対象者を問い詰めると、否認や記憶違い、あるいは新たな隠蔽行為が誘発されるリスクがあるため、原則としてヒアリングはフォレンジック調査後に実施することを推奨します。

報告書作成・法的対応

フォレンジック調査やヒアリングを通じて判明した事実をもとに、調査結果を社内外に説明可能な形式で報告書にまとめます。報告書には、調査の経緯、用いた調査手法、収集した証拠、発見された事実、関係者の関与度合い、組織的問題点などを、客観性と論理性をもって記述することが求められます。

また、フォレンジック調査の結果については、専門用語や技術的解説も含めて正確かつ分かりやすく記載し、法務・経営陣・捜査機関が理解可能なレベルに落とし込む必要があります。

証拠の信頼性を裏付けるハッシュ値やツールの検証結果も併せて記録しておくことで、裁判等の法的手続きにおいて有効な資料となる。加えて、刑事告訴・懲戒処分・損害賠償請求といった法的対応に向けた提言も、この段階で含めることが望ましいです。

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まとめ

横領調査全体を通じて求められるのは、法的要求水準を満たす証拠性、業務フローへの理解、そして人間の行動パターンに対する洞察であり、単一領域の知識では対応困難な複合タスクです。

ゆえにフォレンジック調査会社や弁護士など、外部の専門家と協力して調査を行う必要があるため、適切な調査方法を理解しておく必要があります。

最終的には犯人の逮捕や懲戒解雇だけでなく、社内のセキュリティ対策や業務フローの見直しまで行い、再発防止につとめましょう。

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