ErrTrafficを用いたClickFix攻撃の進化の実態と対策を解説

2025年末、サイバー犯罪フォーラムにて新たなClickFix攻撃ツール「ErrTraffic」が確認され、業界に衝撃を与えました。ClickFix攻撃は、偽の警告画面などを表示してユーザーに不正な操作をさせ、マルウェア感染や情報窃取につなげる手法です。これまでの攻撃に比べてErrTrafficは、自動化と高度なターゲティング機能を備えており、より多くの被害を迅速に、低コストで引き起こす可能性を持っています。

ClickFix(クリックフィックス)攻撃とは?特徴・被害事例・有効な対策を解説>

本記事では、ErrTrafficの特徴と仕組み、実際に想定される被害、そして企業が取るべき感染前後の具体的な対策について解説します。

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ErrTrafficを用いた新たなClickFix攻撃の仕組みと被害シナリオ

ClickFix攻撃とは、ユーザーに偽のエラーメッセージやセキュリティ警告を見せて、クリックさせることでマルウェアを実行させる典型的なソーシャルエンジニアリング攻撃です。ErrTrafficはこのClickFix手法をベースに、攻撃を完全に自動化し、大規模に展開できるようにしたツールです。

ErrTrafficの最大の特徴は、アクセスしてきた端末のOSを自動で判別し、それぞれに最適なマルウェアを自動的に配布できる点にあります。攻撃対象に合わせて感染手段を切り替えることで、従来よりも高い成功率での感染が可能となっています。さらに、ユーザーに表示されるページも環境に応じて自動生成され、より自然で疑われにくい誘導が行われます。

このような攻撃を可能にしている背景には、ErrTrafficが「MaaS(Malware as a Service)」として提供されていることがあります。GUI操作に対応した管理パネルが用意されており、特別な技術を持たない人物でも、簡単な設定だけで本格的な攻撃を実行できます。800ドルという比較的安価な価格で販売されているとされ、犯罪の敷居が著しく下がっていることが問題視されています。

つまり、ErrTrafficは従来のClickFix攻撃を「誰でも・簡単に・大量に」実行できるように進化させたものであり、これまで攻撃とは無縁だった層の加担も含め、企業にとっての脅威は格段に広がっています。単なる攻撃ツールというより、「攻撃を量産するサービス」として捉える必要があります。

ErrTrafficの利用によるClickFix攻撃で想定される被害

ErrTrafficの利用によるClickFix攻撃が成功すると、以下のような被害が想定されます。

  • Webサイトの改ざんや偽ページ設置
  • 認証情報や個人情報の窃取
  • 社内ネットワークへの侵入・横展開
  • ダークウェブでの情報販売・脅迫

これらの被害は単体で終わるものではなく、外部への情報流出や継続的な内部侵害につながる恐れがあります一度侵入を許すと、攻撃者は長期間にわたって企業内に潜伏し、さらなる被害拡大や信用失墜を招く可能性があるため、早期の対応と調査が不可欠です

出典:CyberInsider

ClickFix攻撃を受けた後の対策

ClickFix攻撃を受けた後の対策は以下のものが有効です。

  • フォレンジック調査による侵入経路・被害範囲の特定
  • ダークウェブ上での情報流出調査
  • CSIRTやクラウド事業者との連携体制整備

フォレンジック調査による侵入経路・被害範囲の特定

ClickFix攻撃のように、ユーザー操作を巧妙に誘導するソーシャルエンジニアリング型の攻撃は、痕跡が非常に見えにくく、気付いたときには既にシステム内部に侵入されているケースも少なくありません。感染が疑われる段階で最も重要なのは、復旧作業よりも先に証拠を保全し、事実関係を科学的に解明することです。

フォレンジック調査では、Webサーバや業務端末に残されたログ、ディスクの変更履歴、メモリ上の一時データなどを解析し、次のような事実を明らかにします。

  • どのIP・ユーザー・マルウェアが最初の侵入経路だったか
  • 実行されたコマンドやスクリプトの内容と時間軸
  • どのファイル・情報資産が改ざん・窃取されたか

これにより、影響範囲の特定、社内外への説明責任の履行、再発防止策の策定に不可欠な情報を得ることが可能です。

なお、調査に入る前のログバックアップやハッシュ値の記録など、証拠性の確保も重要となるため、社内での対応が難しい場合は早急にフォレンジック専門会社への依頼を検討してください

ダークウェブ上での情報流出調査

ClickFix攻撃に遭った場合、情報窃取型マルウェア(Infostealer)が同時に実行されていることが多く、被害者の認証情報や社内ファイルが攻撃者のサーバに送信されている可能性があります。

窃取された情報は、ダークウェブ上で販売・公開されることがあり、それを第三者が再利用してさらなる攻撃(フィッシング、なりすまし、標的型攻撃)につながるケースもあります。

そのため、ClickFix攻撃が確認された法人は次の点を踏まえ、ダークウェブモニタリングの実施を推奨します。

  • 被害端末から送信された可能性のあるファイル・認証情報を洗い出す
  • 既知のダークウェブサイト、フォーラム、リーク集積サイトを継続的に調査
  • 必要に応じて、専門業者によるモニタリングと早期警告の導入

特に、個人情報や顧客情報が関与している場合には、法的責任や行政報告の対象になる可能性があるため、第三者視点による定点監視体制の導入が有効です。

ダークウェブ調査の費用相場と依頼時の注意点を徹底解説>

CSIRTやクラウド事業者との連携体制整備

ClickFix攻撃の被害は、オンプレミス環境だけでなく、SaaS・クラウド上の資産にも影響を及ぼすことがあります。感染した端末経由でクラウドストレージにアップロードされたマルウェアや、認証情報の不正利用による外部アクセスが発生する可能性もあるため、クラウドベンダーとの緊急連絡経路の確立が重要です。

また、社内にはインシデント発生時に即応できるCSIRT(Computer Security Incident Response Team)を常設し、関係部門(IT、法務、広報、経営層)を巻き込んだ体制を整備しておく必要があります。

対応が遅れると、被害拡大や二次攻撃、信用失墜のリスクが高まります。次のような対策を事前に講じておくことが推奨されます。

  • 連絡先一覧、初動対応手順書、報告フローの整備
  • フォレンジック業者や外部セキュリティベンダーとの契約・接点保持
  • 定期的なインシデント対応演習(机上訓練含む)

こうした備えがあるかどうかで、攻撃を受けた際のダメージコントロールの成否が大きく分かれます。

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まとめ

ErrTrafficのような商業化された攻撃に対しては、WAFやEDRなどの個別対策だけでなく、CSIRT体制の整備や外部パートナーとの連携が不可欠です。攻撃の兆候をいち早く捉え、封じ込めと復旧を迅速に進めるためには、継続的な教育・訓練、構成管理、脆弱性対応など、日常的なセキュリティ運用の強化が求められます。

また、不審な画面表示や情報漏えいの兆候が確認された場合は、復旧に先立って証拠保全と被害範囲の把握を最優先とし、必要に応じてフォレンジックやダークウェブ調査の専門家に相談することが重要です。

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