【解説】データ復元方法と専門業者の選び方

大切なデータをなくしてしまった際は、どうすればよいのでしょうか。

自分で復元する、データ復元ソフトを利用する、データ復元専門業者に頼むといった選択肢がありますが、それぞれのリスクや注意すべきポイントがあります。

この記事では大切なデータを取り戻すために、データ復元方法や業者選定のポイントについて紹介します。

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データ復元とは?

データ復元とは、ハードディスクやUSBフラッシュメモリ、SSD、デジタルカメラ等で使用されるSDカードなどの記憶媒体が、何らかの原因により障害を起こし、内部データにアクセスできないときに、特殊な技術を用いてデータを復元させることです。

これはデータを誤って削除・初期化してしまった場合でも利用されます。記憶媒体は非常に精密な機器のため、データの復元には障害状況にもよりますが、専門知識や高度な技術が必要となります。

データ復元業者はデータのサルベージを目的としているため、修理は対象外となるケースがほとんどですが、重要なデータを保存している場合には優先して利用したほうがいいサービスです。

対象となる主なメディア

・SDカード、USBフラッシュメモリ、miniSDカード、MicroSD

・CD、DVD、LD(光学メディア)

・NAS/サーバー

・HDD(PC内蔵型、外付けタイプ、ポータブル型など)

障害の種類

記憶媒体の障害は大きく分けて2パターンあります。

物理的な障害

物理的な障害とは、機械的にハードディスクなどの記憶媒体を構成する部品が障害を引き起こしている状態を言います。この場合、電源を入れても動作せず、BIOSやパソコンのOS上でも認識されない状態になることがあります。時には異音が発生することもあり、通電を続けることで障害が悪化する可能性が高まります。

論理的な障害

論理的な障害は、機械的に障害はないものの、保存されているフォルダやファイルなどのデータ、あるいはOS(WindowsやMac OSなど)の管理情報が障害を起こしている状態を言います。その他にも誤操作やウィルス感染による障害も論理的な障害に含まれます。

データ復元を行う前に、自分の利用している記憶媒体にどういった障害が発生しているのかを正確に見極める必要があります。なぜなら、障害の内容によって、とるべき対応が大きく変わるためです。

データ復元方法は何がある?

⑴復元ソフトを使う方法、⑵データ復旧業者に頼む方法があります。

復元ソフトを使う方法

データの削除や、OSエラーが発生した際、データ復元ソフトを利用してデータを復元することができます。値段も安価なため、手に入りやすいのが利点です。

データ復元ソフトでは「ヒューマンエラーによるデータ消去や初期化・フォーマット」「強制終了によるファイル破損」などの論理的な障害からの復元に対応しています。もし内部の部品が壊れている場合、復元ソフトは復元に対応していません。そのため個人で気軽に使用できる反面、対応できる障害範囲は狭くなっている点に注意が必要です。

もし内部に物理的な障害が発生している記憶媒体に復元ソフトを使用すると、破損している機器を強制的に動作させることになります。これが原因で機器の症状が悪化したり、新たな障害の発生を招くケースがあります。最悪の場合、データ復元業者でも復元不可能になってしまうことになりかねません。

個人でソフトの利用を行った後に業者に依頼すると、データ復元率は低くなる傾向にあります。そのためデータ復元ソフトの利用は、データの重要度や障害の程度に合わせて判断が必要です。

データ復元専門業者

データ復元業者は多くの記憶媒体を取り扱っており、データ復元に関する技術的ノウハウがあります。そのため、費用はかかりますが、復元ソフトと比較しても復元の成功確率が高いです。

機器の状態を判断するのに不安に覚える場合や、迅速かつ確実にデータを取り戻したい場合は、データ復元業者に相談することをおすすめします。

データ復元の業者選びで検討すべきポイントは?

データ復元業者は国内に100社以上あり技術力にも大きな差があるため技術力の判断が重要です。

信頼できる業者選びのポイントは6つです。

設備が整っている

復旧に必要な機器や部品が整っている業者は、部品の取り寄せにかかる時間を短縮することで、素早い復旧作業を行うことができます。例えばHDDの場合、部品交換には互換性があることが必須です。各部品の型番・メーカーが一致している交換用部品の互換性が一致しないと、部品交換を行っても正しく認識しないことがあります。そのため膨大な種類の部品を用意しておくことで、素早く復旧作業に取り掛かることができるのです。

豊富な対応実績

多数の対応実績を持つ業者は、高度な技術力やノウハウ、データ復旧に関する知識が蓄積していると判断できます。機器の故障原因によって復旧方法が異なるため、膨大なデータベースから適切な復旧方法を選択しデータをサルベージする(取り出す)ことが可能です。 

また、上場企業や官公庁からの依頼実績があるかどうかも、データ復旧業者の信頼性を判断する上で重要なポイントとなります。

技術力の高さ

データ復元成功率が高い業者は、「データ復元成功率〇%」「相談実績〇件」など、詳細な実績数字とその根拠をサイト上に掲載しています。しかし復元成功率が低い業者は、そもそも数字を公開していない場合や数字の算出根拠が記載していないケースも多々存在します。

データ復元業者によって技術力には大きな差があるため、正確な復旧率を明記した信頼できる業者選びが大切です。

復元スピードの速さ

急ぎで必要なデータの場合、復元作業のスピードも業者を選ぶ上で重要なポイントです。365日営業していたり、すぐに復元作業に取り掛かるために必要な部品をストックしている業者であれば、素早い復元を期待できるでしょう。設備や人員の数に左右されるため、一日に復元できるデータの量はデータ復元業者によって大きく異なります。いつまでにデータが手元に戻るのかは、相談時に事前に確認したほうがいいポイントと言えます。

また、復元完了までの期間があまりに長い場合は、海外や他の復元業者に作業を委託している可能性があります。委託する業者は、当然その分復元完了まで時間がかかり、セキュリティの観点でも信頼に値するとは言い難いでしょう。

しかし、復元作業に時間がかかる故障内容もあるため、一概に「復旧完了まで遅い=技術力が低い」と言うわけではありません。データ復元ソフトも対応していない難易度の高い復元作業では、一つひとつの障害に対応するために時間を要することも考えられます。あくまで、故障内容と復旧完了までの時間が釣り合っているか、希望日時までにデータが手元に戻りそうかの判断が大切です。

セキュリティの高さ

データ復旧を依頼する際は、機器はもちろんその中に保存されているデータも一定期間預けることになります。データ復旧業者の信頼性を判断するポイントになるため、大切なデータを安心して預けることにできセキュリティ体制になっているかを確認するようにしましょう。

セキュリティ対策をしっかりと行っている業者では「プライバシーマーク」や「ISO認証」などの認定を得ています。これらの認定は、世界基準で規定されている厳しい調査をクリアした業者のみ習得できるものです。顧客のデータを扱うサービスという性質上、データ復元業者にはセキュリティ対策は必須といえます。セキュリティ対策に力を入れている業者は、「ISO認証」「プライバシーマーク」などの世界基準で規定されている厳しい調査をクリアした業者のみが取得できる認定を取得しています。こうした認定を取得しているかを確認するのも、セキュリティ対策状況の確認に有効です。

実績等の明記

技術力の判断には「復旧成功率」や「相談実績」、あるいはそれら実績の算出期間など、根拠数字が明記されているかを確認するのが重要です。また、過去の取引実績をホームページに掲載している業者もあります。

データ復元サービスは技術力が重要なため、対応実績が多いほど対応可能な症例数が多く、技術力は高い傾向があります。逆に、実績を明示できない業者は、意図的に公開を控えているケースも考えられるため、注意しなければなりません。

データ復元サービスの流れ

データ復旧・復元サービスの流れは以下の通りです。基本的には機器の状態を診断しなければ見積りができないため、診断後に見積り・依頼の判断という形になります。

STEP1 お問い合わせ

メールや電話にて連絡し、機器のおおまかな症状を伝えます。この時点で、大まかな納期や価格、セキュリティ等の気になる点を相談しておくといいでしょう。

STEP2 初期診断・見積

機器を持込む、または郵送で送り、業者の担当者が診断を行います。復元難易度に合わせて見積が提示されます。初期診断については有料・無料の業者があるため、相談時に確認することをおすすめします。

STEP3 復旧・復元作業

機器や故障内容に応じた復元作業が行われます。

STEP4 データの納品

担当者とデータの確認を行い、データが納品されます。

データ復元にかかる費用

作業工程にもよりますが、データ復元業者に依頼した場合、数万~数十万円単位で費用がかかります。 作業工程はデータ復元業者によって異なる場合があるため、詳細については問い合わせでの確認を行いましょう。

なお、診断前に一律で価格が決まっている業者には注意が必要です。データ復旧は障害の程度によって復旧方法が異なります。一律で価格が決まっている業者は、障害の程度や部品が必要かに関係なく、ソフトでスキャンするなど一定の作業しか行わず、技術力が低い可能性があります。

おすすめのデータ復旧サービス

専門業者に依頼すると決めても、数ある業者の中から何を基準に選べばいいのか分からない方も多いでしょう。そこで、今回は技術力や対応のスピード、セキュリティなど複数の観点から選定したおすすめのデータ復旧業者を紹介します。

デジタルデータリカバリー

デジタルデータリカバリー公式サイト

今回おすすめするデータ復旧業者は「デジタルデータリカバリー」です。

おすすめ理由は次の通りです。

  1. 安心の実績:14年連続国内売上No.1/復旧率最高値95.2%/累計41万件以上の相談
  2. スピードの速さ:対応の約8割が48時間以内に復旧完了
  3. セキュリティ:国際規格ISO・ISMS・Pマーク取得・空港レベルのセキュリティゲート

また、法人/個人を問わず、無料”で相談・診断・見積りができ、24時間365日受付が可能です。データ復旧が必要な場合は、まず業界大手のデジタルデータリカバリーに電話かメールで問合せをしてみましょう。

  • 対象機器
    RAID機器(NAS・サーバ)・ハードディスク(パソコン)・外付けHDD・USBメモリ・ビデオカメラ・SSD・SDカード・microSDカード・スマートフォンなど

まとめ

今回はデータ復旧サービスの概要や業者選定の基準について解説しました。パソコンや外付けHDDなどにトラブルが生じた際は、最初の対応がデータ復旧の成功可否に影響します。どうしても復元したいデータがある場合は、専門業者に相談しましょう。

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