昨今では、さまざまな対象に対してパスワードを設定しています。
パソコン・アプリケーション・ファイルなどパスワードの設定先は多岐に渡ります。
そのため、パスワードが漏えいしてしまうと多大な被害が発生してしまうケースが少なくありません。
本記事では、パスワードが漏えいする原因やチェック方法について詳しく解説します。
パスワードの重要性とは
インターネット環境が普及したことにより、私たちの生活に大きな利便性を与えてくれています。
スマホやパソコンなどを使用して簡単に買い物をすることができることや、ビジネスシーンにおいてもインタ―ネットを活用することで効率が大幅に上昇しています。
一方、インターネットを活用するからこそさまざまな情報が悪用されないため、パスワードの設定が必須となっています。
パスワードを適切に管理することは、ユーザー個人だけでなく企業および組織全体の情報セキュリティ確保のために必ず必要なものです。
例えば、インターネットでショッピングをする場合、ユーザー名やパスワードを利用してたくさんの個人情報を管理しています。
第三者にユーザー名やパスワードが知られてしまうと、住所・氏名・電話番号といった個人情報が流出します。
また、ユーザー名やパスワードに紐づけてクレジットカードの情報を登録していると、勝手に買い物をされるリスクもあります。
一方、ビジネスシーンではパスワードを設定したファイルなどをやりとりしている場合、パスワードが流出してしまうとファイルの内容を閲覧されてしまいます。
重要情報などが記載されていた場合、企業に対して大きな損失を与えてしまうでしょう。
このように、パスワードの管理とは極めて重要な項目であることをご理解頂きたいと思います。
パスワードが漏えいする原因について
厳重に管理しなければならないパスワードですが、漏えいしてしまったケースは後を絶ちません。
ここからは、パスワードが漏えいする原因について詳しく解説します。
1.誤送信
昨今では、ファイルにパスワードを設定してメールなどでやりとりすることが多くなっています。
送信先の相手がファイルを展開するためには、設定されたパスワードを知る必要があります。
ファイルが添付されているメールとパスワードが記載されているメールを、別々に送信する手法が採用されていることが多いのですが、パスワードが記載されているメールを誤って別の人に送付してしまうケースです。
ファイルに設定したパスワードを違う人に送付することで、漏えいに繋がります。
2.不正アクセス
外部からの不正アクセスによって、パスワードが漏えいしてしまうケースです。
企業などに対してハッキングすることを主たる目的として行われる行為であり、当然犯罪行為です。
ハッキングによって流出したパスワードは、知らないところでインターネットの掲示板などに転載・裏取引に利用・悪意ある第三者に渡るなどの被害が想定されます。
流出したパスワードを悪用されて、社外秘である情報が閲覧されたり社内のサーバーがダウンさせられるなど大きな被害に繋がるリスクがあるのが、不正アクセスの特徴となっています。
不正アクセスは、ハッキングする人に問題があることが前提ですが、企業に全く責任がないわけでもありません。
企業サイドとしては、ハッキングされるリスクを想定して何らかの対応策を講じておく必要があるからです。
Webサイトの脆弱性・ずさんな管理体制などが容易にハッキングをされる温床となっているため適切な対応が求められるのです。
パスワードが漏えいしていないかどうかチェックする方法について
上述したように、内的要因および外的要因によってパスワードが流出してしまうリスクがあることはご理解頂けたと思います。
何らかの要因によってパスワードが漏えいしてしまうと、企業にとっては甚大な被害を被る結果となってしまうため迅速に対応しなければならないのです。
パスワードが漏えいしている事実を知らないままに放置しておくと、被害は拡大する一方となってしまいます。
そこで有効なのが、パスワードが漏えいしていないかどうかチェックすることです。
ここからは、具体的なチェック方法について詳しく解説します。
1.Webサイト
パスワードが漏えいしているかどうかを確認することができるWebサイトがあります。
「Have I been pwned(HIBP)」というサイトであり、本サイトを活用することでパスワードが流出したのかどうかを確認できます。
サイト利用料は無料となっており、本サイトが所有しているデータベースと照会することでパスワード漏えいの有無を判定してくれるサイトとなっています。
本サイトはITセキュリティの専門家が運営する非常に信頼が置けるサイトとなっています。
日本国内に留まらず、世界中で利用されている最大規模のパスワード漏えい確認Webサイトなのです。
なお、本サイトではYahoo!・Adobe・Dropboxといった、540サイトで過去に漏えいした113億8840万件ものアカウント情報が登録されています。
使い方も非常に簡単であり、検索欄に漏えいした危険性のある情報を入力するだけとなっています。
2.調査会社
パスワードが漏えいしたのかどうか、事実確認を行う段階では判明していないことが想定されます。
企業としても調査を行いますが、迅速な対応が求められるため一刻を争う事態となっていいることが想定されます。
そこで活用できるのが、調査会社です。
調査会社では、フォレンジック調査と呼ばれる専門性の高い調査方法を採用しています。
フォレンジック調査では、スマホ・パソコン・サーバーなどの各種デジタル機器を詳細に解析し、パスワードの漏えい有無や原因を確認できることが期待できます。
まとめ
ここまで、パスワードが漏えいする原因やチェック方法について詳しく解説しました。
パスワードが漏えいしてしまうと、企業が受けるダメージは深刻なものとなります。
実際の金銭的な被害もそうですが、企業として管理している情報が漏えいしたとあっては社会的な信用は失墜します。
また、パスワードの漏えいから個人情報の流出に繋がることも想定されるため、企業で管理している顧客などに対しても大きな被害を与える結果となってしまうのです。
そのため、パスワードが漏えいすることがないよう、適切な対策を講じることが強く求められています。
本記事が、パスワードの漏えいを未然に防ぐ一助となれば幸いです。
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