みなさんは、メールを活用されていますでしょうか。
SNSが活発化されているとは言え、ビジネスシーンにおいてはまだまだメールが活用されています。
そのため、秘匿性の高いデータをメールを誤送信してしまうことで大きな損失を招いてしまうこともあります。
従って、メールを誤送信しないための対策が重要なのです。
本記事では、ビジネスシーンなどにおいて発生するリスクがあるメールの誤送信について詳しく解説します。
インターネットの利用率について
総務省が公表している「令和3年版 情報通信白書」において、2020年のインターネット利用率は83.4%となっています。
また、端末別のインターネット利用率は、「スマートフォン」(68.3%)が「パソコン」(50.4%)を17.9ポイント上回っている結果となりました。
なお、2020年における個人の年齢階層別インターネット利用率は、13歳~59歳までの各階層で9割を超えています。
特に着目すべきは、インターネットの利用目的が「電子メールの送受信」が最も多いことです。
総務省が公表しているデータからも分かるとおり、メールの送受信が非常に頻繁に行われていることが伺えます。
メール誤送信の事例とは
上述したように、インターネットの利用目的はメールの送受信が最も多いことから、ビジネスシーンにおいてもメールの誤送信が発生するリスクが高いといえます。
ここからは、実際に起こり得るメール誤送信の実例についてご紹介します。
1.アドレス
メールを送信するためには、送信相手のメールアドレスが必要となります。
しかし、名刺などに記載されているメールアドレスは小さな字で記載されていることが多く、文字フォントによっては判別しづらいものもあります。
そのため、送信相手のメールアドレスの入力を間違ってしまうケースが後を絶ちません。
間違って入力したメールアドレスが使用されていなければエラーメッセージとともに表示されますが、偶然間違ったメールアドレスが存在していた場合は誤送信が発生してしまいます。
2.あて先
メールを送信する際の宛先には、TO・CC・BCCがあります。
なお、各々の違いは次のとおりです。
- TO:送信したい本人
- CC:「TO」の宛先へ送信するメール内容・送信履歴を共有したい相手
- BCC:「TO」・「CC」の宛先に送信するメール内容・送信履歴を、誰にも知られず共有したい相手。なお、「BCC」に指定された宛先は、送信者以外には表示されません。
このように、どのような目的で相手にメールを送信したいかによって、あて先は異なります。
TOとCCではメールアドレスが表示される仕組みとなっているため問題ありませんが、BCCではメールアドレスがメール送信者本人しか見えないようになっています。
従って、秘匿性が高い項目となっているため本来BCCで送付する相手のメールアドレスをTOやCCに入力してしまうと誤送信となってしまいます。
3.添付ファイル
メールに添付するファイルを間違ってしまうケースです。
誤って秘匿性の高い重要ファイルなどを
添付してしまうと、企業に大きな損失を与える可能性もありますので注意が必要です。
メール誤送信の原因について
上述した実例からも分かるとおり、メールの誤送信は身近な発生しやすい事象が多くなっています。
しかし、メール誤送信とは単なるミスだけではなく、その根底にはもっと大きな原因が潜んでいるのです。
ここからは、メール誤送信の原因について詳しく解説します。
1.ルール未策定
ビジネスシーンにおいて、メールの送受信とは頻繁に行われるものであり、担当者レベルでも1日に数十件メールでやりとりすることも珍しくありません。
メールの誤送信を発生させないための社内ルールが明確に定められていないことが、メール誤送信の大きな原因となっています。
2.メールに対する意識
アドレス・あて先・添付ファイルの間違いなどは、どれも担当者が実際に作業をしているときに発生している事象です。
そのため、パソコンなどで機械的に行っている作業ではないことから、どうしてもヒューマンエラーが発生してしまうリスクが高くなっているのです。
人間がすることですので、どうしても間違いが起こってしまうことは否定できません。
しかし、担当者のメールに関する危機管理意識が低いことからヒューマンエラーが起こりやすい環境となっていることが、メール誤送信の原因であると言えるのです。
メール誤送信の対策について
メールの誤送信は、意外と起こりやすい事象であることが上述した内容からご理解頂けたのではないでしょうか。
そのため、メールの誤送信を未然に防ぐための対策を講じることが極めて重要であると言えるのです。
ここからは、具体的なメール誤送信の対策について詳しく解説します。
1.社内ルールを策定する
企業の意思決定を行う重要な内容であれば、社内稟議などで決裁をすることが多いため大きなミスが起きにくいシステムとなっています。
しかし、担当者レベルで1日に大量のメールをやりとりするのであれば上司などが1通ずつチェックをしてからメールを送信することなどは現実的に不可能です。
そのため、会社内においてメールの送信を行う際にはルールを定めて、社員が徹底する環境を構築しましょう。
2.担当者のメールに対する意識を向上させる
メールを送信する担当者が、その重要性を適切に理解していないことが問題です。
そのため、メールの誤送信による損失がどれほど大きなものであるのかを正しく理解させるための研修を実施することやマニュアルを作成することが重要です。
担当者の意識が向上することで、メールの誤送信を減少させる効果が期待できます。
3.事前チェックの周知
メールの送信にあたっては、上司が1通ずつチェックするのは現実的ではありません。
そのため、担当者レベルにおいてセルフチェックするための仕組みづくりが重要なのです。
メール送信をする前に必ず確認しておかなければいけない項目を網羅した「チェックリスト」を作成することが効果的です。
あて名・メールアドレス・添付ファイルなどを送信前にチェックできるリストを作成して運用することで、メール誤送信を減少させる効果が期待できます。
まとめ
ここまで、ビジネスシーンなどにおいて発生するリスクがあるメールの誤送信について
について詳しく解説しました。
メールとは、ビジネスシーンにおいては欠かせないツールの1つとなっています。
そのため、メール誤送信を恐れるあまりメールの使用を控えることは本末転倒と言えるでしょう。
メールに関するルールを徹底し、社内でルールを明確に定めることが重要なのです。
また、担当者のメールに関する意識を向上させることとチェックリストを活用することで、メール誤送信を極力発生させない環境を構築することができますので、ご検討頂きたいと思います。
本記事が、メール誤送信発生抑制の一助となれば幸いです。
【参考記事】