2か月で105億回のアクセス AIボット、従来セキュリティ簡単にすり抜け

インターネットのパフォーマンス最適化やセキュリティ対策企業「アカマイ・テクノロジーズ(Akamai Technologies, Inc.)」は、2025年11月に最新の調査レポート「State of the Internet(インターネットの現状)」を発表した。
同社のレポートは、各国・地域・業種ごとのインターネット利用動向やサイバー攻撃の傾向をまとめたもので、人工知能(AI)を活用した自動化ボットによる不正アクセスや詐欺行為が増加しているという。

アカマイが公開したデータによると、2025年に入りAI技術を悪用したボットトラフィック(自動化されたアクセス)が急増しており、前年比で約300%増加したという。
こうしたAIボットは、ショッピングサイトや金融サービスなどのウェブシステムに対して、大量のアクセスを自動的に送り込むことで、情報の不正取得や価格操作、偽アカウント作成などの行為に利用されている。
特にアジア太平洋地域(APAC)では、わずか2か月の間に105億件を超えるAIボットのアクセスが観測されているとのこと。
AIボットの増加は、従来のセキュリティ対策を容易にすり抜ける可能性があるとされている。

アカマイは公式ウェブサイトやSNSを通じて、レポートの詳細や業界向けの解説を公開し。
一般の利用者に対しても、オンラインサービス利用時の多要素認証設定や、怪しいリンク・広告のクリック回避など、基本的なセキュリティ対策の徹底を呼びかけている。
専門家は「AI技術は利便性と危険性の両面を持つ。今後は企業だけでなく、個人の意識と行動もセキュリティの鍵になる」と指摘している。

【参考記事】
https://www.akamai.com/

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