Adobe Commerceに深刻な脆弱性、すでに悪用も 早急な更新が必要に

出典: 早急に対処を / 参照日: 2026年9月8日

AdobeはECプラットフォーム製品である「Adobe Commerce」および関連するMagento Open Sourceなどに深刻な脆弱性が存在するとして注意を呼びかけており、一部の脆弱性についてはすでに悪用が確認されていることから、利用者に早急な対処を求めている。

事案の詳細

今回の対象は、Adobeが提供するECサイト向けプラットフォーム「Adobe Commerce」に関する複数の脆弱性だ。これらの脆弱性の一部は、認証なしで攻撃が可能な権限昇格や任意コード実行などの深刻な不具合として扱われ、攻撃者にとっては本来想定されない操作を可能にする“入口”になり得る。

Adobeはセキュリティ情報(セキュリティ・ブリテンやナレッジベースの告知など)を通じて、Adobe CommerceやMagento Open Source、Adobe Commerce B2Bなどを対象としたセキュリティ更新を提供し、これらの脆弱性への対処を行うよう利用者に注意喚起している。これらの告知では、影響を受けるバージョン系統や、修正が含まれる更新版の系統が明示されている。

特に重要なのは、脆弱性のうち一部について「すでに悪用が確認されている」ケースが存在する点である。脆弱性が公表された段階だけでなく、現実の攻撃に使用されていることが確認されると、攻撃の危険性と緊急度は大きく増す。こうした脆弱性に対しては、対処が遅れるほど、サービス運営者や利用者が被害を受ける可能性が高まる。

元記事では「早急に対処を」と呼びかけられている。具体的な対応としては、Adobeが公表しているセキュリティアップデートや修正パッチを適用し、影響を受けるバージョンから最新の修正版へ更新することが基本となる。いずれにせよ、運用中のAdobe Commerceや関連コンポーネントに未対応の脆弱性が残った状態を早く解消することが要点となる。

影響と背景

Adobe Commerceは、オンラインストアやECサイトの基盤として事業者のサイト運用に広く利用されている製品であり、脆弱性が悪用されれば、サイトの改ざん、不正な操作、顧客アカウントや決済情報など機密性の高い情報への不正アクセスといったリスクが生じる。結果として、サービス提供の継続や利用者対応、ブランド信頼の維持に重大な影響が及ぶおそれがある。

今回のように、Adobeのセキュリティ情報や外部のセキュリティベンダーのレポート等で悪用が確認されている、または攻撃者による悪用の試行が報告されているケースでは、対象製品を使っている組織は通常の定例更新よりも優先度を上げて、対象環境の洗い出しとパッチ適用状況の確認、必要な更新作業を迅速に進める必要がある。

対策・今後の展望

  • 利用有無と対象バージョンの確認:自社のサイトや関連システムでAdobe CommerceやMagento Open Sourceなどを使用しているかを洗い出し、どの環境・どのバージョン系統が今回の脆弱性の影響範囲に含まれるかを確認する。
  • ベンダーが示す対処の適用:Adobeが案内するセキュリティアップデートや修正パッチ、設定変更などの対応を速やかに実施し、適用したバージョンや日時を記録する。サポート対象外の古いバージョンを継続利用している場合は、可能な限りサポート対象の最新版系統への移行も検討する。
  • 運用体制の再点検:更新が遅れないよう、担当者・手順・適用期限の決め方を見直し、緊急度の高いセキュリティ情報に即応できる状態を整える。外部公開システムに含まれるコンポーネントや拡張機能の棚卸しを行い、「更新が止まったままのコンポーネント」が放置されないよう、定期的な点検をプロセス化する。

CSRIからの現場アドバイス

【現場で何が起きているか】CSRIが支援する中小企業の診断やMDR運用では、EC基盤を含む外部公開システムで「更新が止まったままのコンポーネント」が残っている例が目立つ。こうした環境では、既知の脆弱性を狙うスキャンや攻撃が継続的に行われており、アラートは管理画面やアプリ周辺への不審なアクセス増加、意図しない管理機能へのアクセス試行などとして現れるが、日常業務に紛れて発見が遅れる傾向がある。

【平易な解説】例えるなら、店舗の裏口の鍵が古いままで、しかも合鍵が出回っているようなものだ。つまり、本来は正規の利用者だけが触れるはずの仕組みに、第三者が合鍵を使って入り込める可能性があるということになる。悪用が確認されている以上、「狙われる前提」で早く入口を塞ぎ、鍵を交換する必要がある。

【今週中にできること】まず、自社でAdobe CommerceやMagento Open Sourceなどを使っている担当部門と保守ベンダーに連絡し、対象環境と現在の更新・パッチ適用状況を確認する。次に、必要な更新作業の実施日時と完了報告の手順を決め、誰がどの環境をいつまでに対応するかを明確にして、未完了が残らない形で管理する。最後に、対処後も当面は関連ログの取得・保管方法やアラートの通知先を見直し、管理画面やアプリ周辺への不審なアクセスを見落とさないように監視体制を強化する。

参照: 「Adobe Commerce」に脆弱性、すでに悪用も – 早急に対処を

Adobe Commerceに深刻な脆弱性、すでに悪用も 早急な更新が必要に
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