「〇〇ペイ」の「送る」機能で支払わせる偽通販サイト、国民生活センターが注意喚起

国民生活センターは6月17日、海外に拠点があるとみられる悪質な通販サイトに関する相談が寄せられているとして、消費者に注意を呼び掛けた。国内のフリマサイトから商品画像を流用したり、商品ページの配送方法にフリマサイト独自の配送サービス名を記載したりして本物の通販サイトに見せかけた上で、スマホなどのコード決済サービス「〇〇ペイ」の「送る」機能を使って支払いをさせる手口が確認されているという。

事案の詳細

国民生活センターが注意喚起したのは、通販サイトを装ったWebサイトで商品を購入するように見せかけ、決済手段としてコード決済サービス「〇〇ペイ」の「送る」機能を案内して送金させる手口だ。「送る」機能は本来、個人間での送金などに使われる機能であるにもかかわらず、事業者への支払いであるかのように装って利用させる点が問題となっている。

偽通販サイトの中には、国内のフリマサイトで使用されている商品画像や説明文をそのまま流用し、配送方法にフリマサイト独自の配送サービス名を記載するなどして、正規のフリマサイトや通販サイトであるかのように見せかけているケースがある。例えば、「使用感はほぼなく、全体的に綺麗な状態かと思います」「神経質な方やジャッジに厳しい方などはご遠慮願います」といった文言を商品説明に用いるなど、フリマサイトでよく見かける表現を取り入れている場合も確認されている。

相談事例では、消費者が偽通販サイト上で商品を注文した後、サイト側からコード決済サービスの「送る」機能で支払うよう指示され、指定された個人名義のアカウントに商品代金を送金してしまうという。サイトは通販サイトの体裁を整え、通常のオンライン購入の流れに見せかけているため、通常の「支払い」機能による事業者への決済と誤認しやすいことが、国民生活センターの注意喚起の背景にある。

国民生活センターは、このようなケースでは、通販サイトでの決済に見えても実態は個人宛ての送金であり、取引の性質が通常のカード決済やコンビニ払いなどと異なる点に注意が必要だとしている。一般に、事業者への支払いには「支払う」などの名称の機能が用いられるが、偽通販サイトでは個人間送金に使う「送る」機能の利用を求められる場合がある。送金先が個人名義のアカウントになっている、決済方法の説明が不自然であるなど、決済手段の案内に不審な点がないか確認することの重要性を示している。

同センターが運営する越境消費者センターでは、2024年6月から悪質な海外通販サイトの情報を公表しており、2026年6月17日時点で掲載数は45サイトに上る。これらのサイトに関して、「通販サイトで商品を注文したが届かず、事業者と連絡が取れない」といった相談が寄せられているという。

影響と背景

今回の注意喚起は、スマホなどのコード決済サービスの普及に伴い、決済や送金の機能が日常的に使われるようになった環境を悪用したものとして位置付けられる。偽通販サイトは、フリマサイトの画像や文言を流用して本物らしく装い、通販サイトの画面や購入手続きを整えることで、消費者に通常の買い物と同じ感覚で操作させ、「送る」機能による個人宛ての送金へ誘導する点が特徴だ。

このようなサイトでは、販売業者の所在地や連絡先、販売責任者名などの表示が不十分であったり、日本語表記が不自然であったり、価格が通常より大幅に安いなど、詐欺サイトに共通する傾向を持つ場合もある。国民生活センターは、支払い方法として案内される手続きが、購入代金の事業者への「支払い」なのか、個人への「送金」なのかを見極める必要があるとして、消費者に注意を促している。

さらに、商品が届かないなどのトラブルに遭った消費者に対して「返金手続きを行う」と称し、LINEなどのSNSのメッセージ機能でやりとりを求める手口も確認されている。返金を名目に再度「〇〇ペイ」の送金機能を使わせ、返金ではなく逆に送金させるケースもあるため、そのような連絡には応じないよう警告している。

対策・今後の展望

  • 支払い手段の確認:通販サイトが案内する手続きが「支払い」ではなく「送金」になっていないかを確認し、「送る」機能での支払いを求められた場合は慎重に対応する。支払い画面で、事業者への決済に使う「支払う」などの機能ではなく、個人間送金に使う「送る」機能の利用を指示されていないかをチェックする。
  • 送金先情報の点検:送金先が個人名義になっている、説明が不自然である、サイト内の日本語がおかしい、価格が極端に安い、事業者の名称・住所・電話番号などの情報が明確に記載されていないといった違和感があれば、手続きを進めない。購入前にサイト全体に不審な点がないかを確認することが重要である。
  • 不審時の相談:商品が届かない、返金手続きと称して「〇〇ペイで送ってほしい」と言われる、LINEなどのSNSでの連絡や画面共有を求められるなど、不安を感じた場合は、国民生活センターや消費生活センター、決済関連事業者の相談窓口に早めに相談し、被害の拡大防止につなげる。

参照: 〇〇ペイの「送る」機能で支払わせる「偽通販サイト」にご用心 国民生活センターが注意喚起

「〇〇ペイ」の「送る」機能で支払わせる偽通販サイト、国民生活センターが注意喚起
最新情報をチェックしよう!