2025年2月13日京都府警は、他人名義のクレジットカードを不正に使用したとして、神奈川県伊勢原市在住の男子高校生(17)を電子計算機使用詐欺の疑いで追送検した。
高校生は、不正にカード番号を取得する自作プログラムを作成し、約7000件のカード情報を集め、少なくとも約130万円を不正決済していたとみられている。
生成AIを活用しプログラムを作成
捜査関係者によると、高校生は対話型生成AI「ChatGPT」を活用しながら約1週間でプログラムを完成させたことが判明。
「コードの作成方法が分からず、ChatGPTを使用した」と供述しているとのこと。
高校生は、クレジットカードの不正利用に関する情報を共有する「テレグラム」上のチャットグループに参加。
約120人が所属するこのグループでは、不正入手したカード情報を利用しやすい店舗などの情報を定期的に発信しなければ退会させられるルールがあったという。
高校生は、自作プログラムを「カード番号の有効性を確認できる」としてチャット利用者に提供し、入力させる手口で情報をだまし取っていた。
この事態は京都府警のサイバーパトロールで発覚しており、捜査の結果、高校生が不正な情報を使って約600万円を決済しており、うち約130万円分の不正決済が裏付けられている。
背後に組織的犯罪の可能性
この事件をめぐり、京都地検は10日、不正アクセス禁止法と割賦販売法違反の疑いで高校生を京都家裁に送致。
また、テレグラムのチャットを管理していたとみられる無職の男(36)を、他人のカード情報でホテルの宿泊代金を決済した電子計算機使用詐欺罪で起訴した。
さらに、岐阜県警も21日、同グループに参加していた16歳のアルバイトの少年を、他人のカード情報を不正利用した電子計算機使用詐欺の疑いで逮捕している。
京都府警などは、事件の背後に広がる組織的な犯罪の実態解明を進めている。
【参考記事】
https://www.sankei.com/article/20250213-BR7LJJYVI5J55HFZIKWAQBZAVM/
https://www.jiji.com/jc/article?k=2025012100837&g=soc