青森県八戸市は2025年12月17日、地震によって損傷したとされる「NTT青森八戸ビル」の鉄塔を巡り、虚偽の情報を使って個人情報を聞き出そうとする不審な電話が確認されたとして、市民に注意を呼び掛けている。
問題となった「NTT青森八戸ビル」は、東日本電信電話株式会社の関連施設で、地域の通信インフラを支える重要な拠点。
発表によると、通信事業者を名乗る人物から「地震で鉄塔が大きく損傷しており、このままでは倒壊する恐れがある」「数時間後に電話や通信が使えなくなる可能性がある」などと不安をあおる内容の電話があり、その際に氏名や連絡先などの個人情報を尋ねられた事例が確認されたという。
NTT東日本は、該当する鉄塔について安全性の確認を行っており、倒壊の危険性はないと説明している。また、同社がこのような内容で利用者に電話をかけ、個人情報を聞き取ることはないとしている。
八戸市は、市の公式サイトや防災・安全情報配信システムを通じて、「不審な電話には応じず、個人情報を伝えないこと」「少しでも不審に感じた場合は家族や警察、市の窓口に相談すること」を呼び掛けている。
市長も動画による広報を通じて、地震後の混乱に便乗した詐欺的行為への警戒を市民に求めた。
市は今後も関係機関と連携し、正確な情報提供と注意喚起を続けるとしており、地震などの災害時には公式発表や信頼できる情報源を確認することの重要性を改めて強調している。