クラウドを中心としたセキュリティソリューションを提供する「Netskope」は、同社調査研究部門である「Netskope Threat Labs」による日本市場に特化した最新の調査結果を発表した。
この調査では、日本の企業が急速にデジタルトランスフォーメーションを進め、クラウドアプリケーションの利用を加速させている状況や、それに伴うサイバー脅威に焦点を当てている。
本調査は、2023年4月から2024年3月までの期間に収集されたデータを基に実施されている。
日本のクラウドアプリケーション利用の動向については、クラウドアプリケーションが広く普及しており、特にMicrosoft OneDriveが全体の51%で最も利用されている。
また、AIを搭載したアプリケーションの利用率も高く、日本市場では18%となっているとのこと。
他地域と比較して、日本ではクラウドアプリケーションを介したマルウェアの配布が高い割合で行われており、その割合は59%に達している。
日本を標的とするマルウェアやランサムウェアに関する調査からは、多く検知されたのがリモートアクセス型トロイの木馬「NjRat」、トロイの木馬「ModernLoader」、情報窃取型マルウェア「Azorult」がそれぞれ挙げられている。
Netskope Threat Labsの責任者であるRay Canzanese氏は、調査結果対し「日本のクラウド利用の増加に伴い、クラウドセキュリティが追いついていない状況が脅威アクターによって悪用されている。組織は、統合セキュリティプログラムとポリシーの設定を通じて、すべての潜在的な攻撃対象に対処する必要がある。」とコメントしている。