セキュリティベンダーKasperskyは、2020年度のサイバーリスクの統計レポート「Kaspersky Security Bulletin 2020」を公開した。
レポート概要
調査は、Kaspersky社のシステムが検知およびブロックしたデータに基づいたものになっており、2019年11月から2020年10月までの期間実施されている。
期間中、日ごとに平均して約36万件の悪性のファイルが見つかったという。
これは、前年の34万2000件から5.2%増加になるとのこと。
主な原因には、トロイの木馬、バックドア、ワームが挙げられており、いずれも検知数が増加傾向にあるとのこと。
国別の攻撃元を調査した結果は、以下の通り。
アメリカ(49.5%)
オランダ(13.4%)
フランス(7.2%)
その他10か国で(86.5%)
マルウェアの種類
検知されたマルウェアのうち、89.8%がWindowsOSに向けたもので、
前年比12.8%増加という結果。
また、Linux向けのマルウェアは前年比15.9%増加、Android向けには13.7%減少という結果が出ている。
今後の動向
Kasperskyは、今回の調査結果から新型コロナウイルスの影響でテレワークが増加し、オンライン状態にあるユーザーも増えたことが要因の一つと述べている。
これにより、攻撃者も活発化したとのことだが、的確な原因は見いだせないとしている。
いずれにしても、今後もこの傾向は続くとして、基本的なセキュリティ対策が必須となるとまとめている。