奈良市は2025年6月30日、道路維持課に所属していた35歳の技術職員が、業務用端末を使って人事システムに不正アクセスを繰り返していたとして、停職2か月の懲戒処分を発表。
職員は地方公務員法に違反したとして、刑事事件としても立件され、略式命令によって罰金20万円の刑罰が確定した。
市によると、この職員は2022年5月17日から2024年4月4日までの約2年間にわたり、人事課などの職員になりすまし、自身の業務用パソコンから少なくとも31回にわたって、市の人事データやメールのやり取りなどを不正に閲覧していた。
これは、「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」に違反するものとされ、2024年11月26日には奈良警察署に告訴されている。
その後、2025年4月10日には奈良区検察庁より起訴され、同年4月14日、奈良簡易裁判所により罰金20万円の略式命令が出された。
不正アクセスについて市は、「市民の個人情報を扱う職員がこのような不適切な行為を行ったことは、市政への信頼を著しく損なうものであり、深く反省している」とのコメント。
今後は情報管理体制の見直しと、全職員へのコンプライアンス教育の徹底を図るとしている。