小田原市の市立幼稚園・小中学校などで園児・児童生徒の個人情報をPTAに同意なく、役員などに提供されている事実が明らかになった。
市教育委員会の調査によると、提供は長年の慣例によるものとされており、個人情報保護法の観点から手続きが不足していたという。
市によると、事案のきっかけは2025年10月の保護者からの問い合わせによるもの。
2026年3月に個人情報保護委員会が公立学校とPTA間の個人情報取り扱いに関するポイントを発表したことを踏まえ、調査が進められたことが背景にある。
提供の目的はPTA会費集金確認や役員選出などの活動支援とされている。
影響が確認されたのは、2025年度に市内幼稚園5園で約140件、2026年度に4園で約125件の個人情報が提供されており、市内の小中学校では2025年度に25校の約7,700件、2026年度に8校で約2,200件とされている。
提供された情報には、園児・児童生徒や兄弟姉妹の氏名、学年・学級、出席番号、性別、通学班、保護者氏名・電話番号、地域イベント参加意向などが含まれ、学校によって内容は異なる。
また、市立保育所5園についても調査を実施した結果、保護者会への同様の無同意提供が確認されており、2025年度に約340件、2026年度に約310件が判明。
園児の氏名・クラス情報や兄弟姉妹情報などが対象になっていた。
全体として、2年度だけで延べ約1万800名分程度の情報が関わったとみられている。
これまでの対応として、市は要配慮個人情報の可能性があることからも個人情報保護委員会に報告書を提出しており、該当する園・校の園長・校長への指導、現在在籍する該当保護者への説明と謝罪を実施している。
今後の対応では、市立全幼稚園・小中学校・保育所に対し、個人情報保護法の遵守と適切な管理を徹底するよう指導するとのことで、特にPTAなどへの提供時には利用目的を明確にし、事前の保護者同意を必須とする方針だという。
市は「保護者の皆様に御迷惑と御心配をおかけし、深くお詫び申し上げます」と述べている。
【参考】
https://www.city.odawara.kanagawa.jp/field/edu-ch/education/topics/p41790.html
https://www.kanaloco.jp/news/government/article-1278040.html
https://news.yahoo.co.jp/articles/edae6a28b528fc56dcbd917b363ff69e1d314782