トレンドマイクロ社は、日本国内におけるサイバー攻撃による法人組織の被害状況に関する調査レポートを公表した。
当該調査は、500名以上の規模を持つ組織に勤務するセキュリティ責任者305名を対象に行われたインターネット調査を基に実施されている。
同調査によると、過去3年間で法人組織の56.8%がサイバー攻撃被害を経験し、ランサムウェアによる被害が最も多い原因として挙がっているという。
ランサムウェア被害を経験した組織個々で発生した被害額の平均は1億7689万円とされているが、企業個別ではなくサプライチェーンを含めた被害ではさらに増大するとされている。
また、攻撃による業務停止期間の平均は平均13日という結果が出ており、海外に拠点を持つ企業においては復旧までに長期化することがわかっている。
また、主なセキュリティ対策の阻害要因として「セキュリティ人材のスキル不足」との回答者が74.4%となり、人材不足とその対策が共通の課題とみられている。
トレンドマイクロ社は、ランサムウェアによる被害は深刻化しやすい特性から、国内外問わず組織の事業継続に大きな影響が懸念されている状況を指摘。
ランサムウェアを始めとするサイバー攻撃へのセキュリティは事業継続に関わるビジネスリスクであることを認識することが重要として締めくくった。