大阪府堺市でコンサートホール「フェニーチェ堺」などを運営する「堺市文化振興財団」は、50代の元職員が個人情報を不正に持ち出し、その一部をSNSに流出させていたと発表した。
元職員は2020年3月の退職直前、財団が運営する顧客向けサービス「sacayメイト」の会員約3万7164名分の氏名や住所、電話番号、メールアドレスなどを不正にコピーしている。
その後、財団と取引関係のある会社に転職。
さらに堺市職員や市議会議員ら180名余りの個人情報を持ち出していたとのこと。
被害は2022年ごろから顕在化。
市には「財団を解体しなければ個人情報を公開する」といった脅迫メールが届き、2023年以降はXに職員や市議ら約200名分の個人情報が投稿された。
投稿は「理事長は辞めるべき」といった批判や中傷に加え、脅迫的な内容も含まれていました。
財団は発信者情報の開示を東京地裁に申し立て、通信記録から南海電鉄堺東駅前のフリーWi-Fiが利用されていたことを特定。
財団と市職員に加え、探偵が協力し約2カ月間張り込みを実施した結果、元職員が携帯電話を操作した直後に投稿が行われている様子を確認し、特定に至った。
元職員は財団の調査に対し、「財団への不満があった」と動機を認めている。
大阪府警堺署は今月3日、元職員を偽計業務妨害容疑で地検堺支部に書類送検した。
「sacayメイト」利用者の情報については、現時点で2次被害は確認されていないものの、財団は専用の相談窓口を設け対応にあたっている状況という。
【参考記事】
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250908/k10014917081000.html
https://www.asahi.com/articles/AST9832ZNT98OXIE01YM.html