IT分野専門の調査会社である「IDC Japan株式会社」は、国内においてのセキュリティ製品市場の推移予測を公表しました。
セキュリティ市場拡大への根拠
EUの“一般データ保護規則(GDPR)”やアメリカの企業や組織に適用されるセキュリティ対策基準“NIST SP800-171”といった海外のデータ保護規制および、日本の個人情報保護法の見直しが検討されるといったデータ保護への規制強化の流れや、社会インフラ事業者からのニーズ増加から、セキュリティ市場はより高まると見られております。
IDC Japanは、2018年から2023年の年間平均成長率は4.4%で、市場規模は2018年の7890億円から2023年には9794億円に達するとの予測しております。
2020年以降のセキュリティ製品市場
2019年のセキュリティソフトウェア市場規模は前年比で3.8%増加の2638億円、その内クラウド型セキュリティ市場は14.5%増加の325億円と見込まれております。
2018年まで需要の高かったエンドポイントセキュリティは反動で成長率が落ちる一方、IT環境自体のクラウドシフト化で、メッセージングセキュリティやウェブを対象にしたSaaS型セキュリティにニーズが移行していることから、クラウドセキュリティは今後需要が増すとのことです。
また、2020年は東京オリンピック開催とともにサイバー攻撃が増加するとみられることも、セキュリティ製品の需要が増える要因のひとつと見られております。
【参考URL】 2019年のSaaS型セキュリティソフト市場は前年比14.5%増–クラウドシフトが後押し |