アコム出向者、銀行の契約者104,523名分情報を送信 機密保持契約を誤解

八十二銀行と長野銀行は、アコム株式会社からの出向者が両銀行の顧客情報を出向元であるアコムに送信していた事実を公表した。

経緯

八十二銀行と長野銀行は、2026年1月に予定されている合併の準備として、長野銀行のカードローン契約者情報を八十二銀行のシステムに統合する手続きを進めており、その過程で八十二銀行が取り扱う「はちにのかん太くんカード」に関連する情報を保証会社であるアコムから出向者を受け入れていたという。
しかし、アコムから八十二銀行に出向中の社員Aが、業務上必要のない長野銀行および八十二銀行の顧客情報をアコムにメールで送信していたことが判明している。

原因と影響

原因は、アコム出向者が両行との間で締結された機密保持契約を誤解し、「顧客同意を得る前にアコムと情報を共有しても問題ない」と判断していたことが挙げられている。
八十二銀行と長野銀行は、業務提携契約に基づき情報共有を行う際に厳密なルールが守られていなかった。
なお、アコムに誤送信された個人情報は、長野銀行のカードローン契約者1,828名分、八十二銀行の預金取引を行っている顧客104,523名分に及び、契約者の氏名、住所、年齢、生年月日、電話番号、勤務先、借入残高などの機密情報が含まれていたことが確認されている。

再発防止

送信されたデータはアコム社内外で不正に利用されていないことが確認されており、現在はすでに破棄されている。
再発防止策として、内部管理体制と情報管理体制の強化を図り、今後は出向者や提携先の管理を徹底する方針としており、アコムとの情報共有ルールも見直し、体制の再構築を進めていくとしている。

【参考記事】
業務提携契約先出向者による出向元への個人情報の漏えいについて
https://www.82bank.co.jp/

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