不正アクセスの調査は、企業や個人がサイバー攻撃を受けた際に、被害を最低限に抑え、原因を特定して再発防止策を講じるために非常に重要な作業です。
不正アクセスを受けると、個人情報が盗まれるだけでなく、金銭的な損失が生じ、さらに周囲にも影響を及ぼす可能性があります。もし不正アクセスの被害に遭った場合、早急に専門のフォレンジック調査会社に相談することが重要です。
本記事では、不正アクセスの手口や調査方法について、詳細に解説します。
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不正アクセス調査の具体的な方法と流れ
不正アクセス調査は専門家に依頼することが重要です。初期対応では、迅速に被害を把握し、ログの確認や証拠データの保全を行うため、専門家のノウハウが求められます。
調査の流れは以下の通りです。
初期対応
不正アクセス発覚後は、迅速な初期対応が求められます。まず、影響を受けたシステムやネットワークを切り離し、外部とのアクセスを遮断します。切断後、ログや関連データを保全し、証拠として確実に確保します。
アクセスの痕跡や改ざんされたデータを確認し、被害範囲を特定します。特にログの保全は重要で、証拠が削除されないよう注意を払い、後の調査や法的対応に備えます。
ネットワークフォレンジック調査
ネットワークフォレンジック調査では、不正アクセスの経路や手法を明らかにするため、ネットワークトラフィックやパケットデータを分析します。まず、ルーターやファイアウォールのログを確認し、異常な接続や通信履歴を調査します。
次に、パケットキャプチャツール(例: Wireshark)を使用してトラフィックを記録し、疑わしいパケットを分析。侵入元のIPアドレスやポート情報を特定し、不正アクセス経路を特定します。調査により、攻撃の手法や経路を詳細に解明します。
システムの詳細調査
不正アクセスの影響を特定するため、システム内部を詳細に調査します。まず、マルウェア対策ツールを使用して感染したファイルを検出・駆除し、システムフォルダや設定ファイルを確認して改ざんがないかを調べます。
また、不審なユーザーアカウントや不正な権限の有無を確認し、必要に応じて修正を行います。調査によって、システム内の潜在的なリスクを明確にし、セキュリティを強化します。
被害範囲の特定
被害範囲の特定では、不正アクセスによる情報漏えいや損害の大きさを把握することが重要です。アクセス権のあるデータベースやファイルを確認し、改ざんや漏えいの可能性を調査します。システムログを参照して過去のアクセス履歴を確認し、不審な操作の痕跡を追跡します。
さらに、外部サービスやクラウドのアクセスログも確認し、連携しているシステムへの影響を評価します。調査によって、被害範囲の情報が漏えいしたかを正確に把握できます。
原因分析
原因分析では、不正アクセスが発生した理由を特定し、再発防止策を講じることが重要です。セキュリティホールや設定の脆弱性、社員の管理ミスなどが原因となることが分析して、改善策を実施します。
具体的には、ファイアウォールやVPN設定を確認し、脆弱なパスワードの変更や多要素認証(MFA)の導入を検討します。システムの脆弱性スキャンを行い、既知のセキュリティホールを修正します。
また、VPNの設定が適切に運用されているか確認し、誤った運用が脆弱性を生まないように注意が必要です。もし自分で調査が難しい場合は、専門の調査会社に依頼することをおすすめします。
自分でできる不正アクセス調査方法
自立で不正アクセスを調査したい時いくつの方法があります。
ログの確認
ログの確認では、アクセス元IPアドレスや日時、リソースなどの情報を基に不正アクセスの痕跡を特定できます。まずログファイルを開き、時系列順に並べ替えて、不審なアクティビティを探します。ログの確認により、異常なアクセスを確認し、不正アクセスの兆候を明らかにできます。
アカウントアクセスの監視
アカウントアクセスの監視では、ログイン履歴や監査ログを確認し、不審な日時や場所からのアクセスをチェックします。異常なログインやアクションがあれば警戒し、不正アクセスの早期発見と対策を行います。
通知や警告の確認
通知や警告の確認では、セキュリティシステムからの通知や警告をチェックします。ログイン失敗や不審なアクティビティがあれば、早急に対応することが重要です。特に、短期間に大量のログイン失敗通知がある場合は、不正アクセスの可能性に注意が必要です。
変更履歴の確認
変更履歴の確認では、システム設定や重要ファイルの変更履歴を調べ、不正アクセスによる変更がないかを確認します。不審な変更があれば、修復し、アクセスの痕跡を特定して適切な対応を行います。
ウイルススキャン実行
ウイルススキャンを実行することで、マルウェアやウイルスを検出し、感染ファイルを駆除できます。定期的なスキャンはシステムのセキュリティ維持に重要で、感染リスクを低減し、安全性を確保します。
ポートスキャンの実行
ポートスキャンを実行することで、システムに開いているポートを確認し、不正アクセスのリスクを特定できます。スキャンにより、脆弱性を早期に発見し、適切なセキュリティ対策を講じることができます。定期的にポートスキャンを行うことで、不正アクセスを防ぎ、システムの安全性を保つことができます。
不正アクセス調査を専門の調査会社に依頼するメリット
不正アクセスが発生した際、専門の調査会社に依頼することで、被害範囲の把握と再発防止策の提案を受けることが可能です。フォレンジック調査により、データの収集・分析を行い、侵入経路や情報漏えいの範囲を特定できます。特に法的対応が必要な場合は、証拠の適切な保全のために専門家のサポートが不可欠です。
自社で調査を行う場合、専門知識がなければ証拠の収集が不十分となり、実態を正確に把握できないリスクがあります。調査が必要な際は、専門業者に相談し、適切な対応と再発防止策の提案を受けることをおすすめします。
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不正アクセスの調査でやってはいけないこと
不正アクセスの調査において、いくつかの重要な注意点があります。誤った対応を取ると、証拠となるデータが消失したり、法的な問題を引き起こす可能性があるため、適切な調査手順を守ることが重要です。
以下に、不正アクセス調査で避けるべき行動を説明します。
初期化する前に確認
不正アクセスが発覚した場合、端末を初期化する前に証拠となるデータを収集することが重要です。初期化すると証拠が消失するため、ログやアクセス履歴などの情報を保存しておく必要があります。
端末を隔離せず使い続ける
不正アクセスがあった端末を使い続けるのは危険です。ネットワークから速やかに切り離し、攻撃者の再侵入を防ぐことが大切です。
怪しいデータやウィルスを駆除する
怪しいデータやウイルスを削除するのは避けましょう。証拠となるデータが消失する可能性があるため、適切な方法で駆除するまで残しておくことが重要です。
システムへの不用意な操作
不正アクセスがあったシステムに不用意な操作を加えると調査が難しくなります。証拠を損なわないよう、専門家と相談して行動することが必要です。
専門家への相談の遅れ
不正アクセスが発生した際は、迅速に専門家へ相談することが重要です。対応が遅れると、証拠となるデータが失われる可能性が高まり、被害の正確な把握や再発防止策の実施が遅れてしまいます。早期対応が、被害の拡大を防ぐ鍵となります。
まとめ
本記事では、不正アクセスの調査方法について解説しました。
不正アクセスの被害は、企業や個人にとどまらず、顧客、取引先、株主、親会社、子会社、従業員など、関係者全体に広がる恐れがあるため、被害を最小限に抑えるためには、迅速な対応と適切な調査が求められます。
不正アクセスが疑われる場合、まずは端末をオフラインにし、専門の調査会社に依頼して対応を行うことが重要です。