SSDがBIOSでは認識するがOSで認識しない場合の原因と対処法

2025年3月19日
コラム
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SSDがBIOSでは認識されるのに、WindowsやMacのOS上では認識されない場合、さまざまな原因が考えられます。正しい手順でトラブルシューティングを行うことで、SSDを正常に認識させることが可能です。本記事では、SSDがOSで認識されない原因と、その具体的な対処法を詳しく解説します。

自己修復を試みると状況が悪化することもあるため、もし解決できない場合は、専門業者に相談することが最善です。適切な手順でデータ復旧を行いましょう。

1 SSDがOSで認識しない主な原因
2 SSDがOSで認識しないときの対処法
3 おすすめのデータ復旧専門業者
4 まとめ

SSDがOSで認識しない主な原因

BIOS上で認識されているにもかかわらず、OSでSSDが表示されない場合、以下のような原因が考えられます。

ドライバーの問題

SSDのドライバーが破損している、またはインストールされていないと、OS上でSSDが認識されないことがあります。特に新しいSSDを接続した場合、手動でドライバーを更新する必要があります。

パーティションやフォーマットの問題

SSDが未フォーマットの状態である場合や、ファイルシステムがOSと互換性のない形式になっている場合、エクスプローラーやFinderに表示されません。

ドライブレターの割り当て不足

Windowsでは、SSDにドライブレター（C:やD:など）が割り当てられていないと、エクスプローラーに表示されません。この場合、手動でドライブレターを割り当てる必要があります。

SATAモードの設定ミス

BIOSのSATAモードが適切に設定されていないと、SSDが正しく認識されないことがあります。特にRAIDモードになっている場合は、AHCIモードに変更すると解決することがあります。

ファイルシステムの破損

SSDのファイルシステムが破損していると、OS上で正しく認識されません。この場合、チェックディスク（CHKDSK）コマンドを使用して修復を試みる必要があります。ファイル破損が発生した場合、一般的な方法では復元が難しいことが多いため、専門業者に相談するのが最も効果的です。

物理障害

SSDの主な物理的障害の原因は経年劣化です。SSDの内部パーツが長期間の使用や繰り返し書き込みで劣化することが原因です。劣化が進むと、フォーマット後や通常使用中でもデータ消失のリスクが高まり、早期のバックアップや専門業者による対応が必要です。SSDの内部修理には専用の機器やクリーンルームが必要で、精密な構造のため一般的な方法では修理できません。

無理に使用したり自己修理を試みると、状況が悪化する可能性があります。物理的な障害が疑われる場合は、専門業者に相談し、適切な診断を受けることをお勧めします。

次に、これらの原因に対する具体的な対処法を解説します。

SSDがOSで認識しないときの対処法

SSDがBIOSでは認識されてもOSで認識されない場合、ドライバやパーティションの問題が考えられます。

ドライバーの更新

SSDのドライバーを最新のものに更新すると、OS上で認識される可能性があります。

ドライバーを更新する手順

「スタート」ボタンを右クリックし、「デバイスマネージャー」を開く。
「ディスクドライブ」カテゴリを展開し、該当するSSDを右クリックする。
「ドライバーの更新」を選択し、「自動的に最新のドライバーを検索」をクリックする。
更新が完了したら、PCを再起動し、SSDが認識されるか確認する。

BIOSの設定確認と変更

BIOSの設定が適切でない場合、OS上でSSDが認識されないことがあります。

BIOS設定を変更する手順

PCの電源を入れ、「F2」または「DEL」キーを押してBIOSを開く。
「Advanced」または「Storage」メニューに移動し、SATAモードを確認する。
「RAID」または「IDE」に設定されている場合、「AHCI」に変更する。
「Secure Boot」を無効化し、「Legacy Boot」を有効化する。
変更を保存し、PCを再起動する。

パーティションの確認と修正

SSDが未フォーマットの状態やパーティションが破損している場合、Windowsの「ディスクの管理」ツールを使用して修正できます。未割り当て領域がある場合は、新しいパーティションを作成し、フォーマットすることで使用できるようになります。

パーティションを確認・修正する手順

「スタート」ボタンを右クリックし、「ディスクの管理」を開く。
表示されるSSDの状態を確認する。
以下のいずれかの状態に応じて対処する。
- 「未割り当て」領域がある場合: SSDにパーティションが作成されていない状態。
- 「RAW」形式になっている場合: ファイルシステムが破損している可能性がある。
「未割り当て」の場合:
- 未割り当て領域を右クリックし、「新しいシンプルボリューム」を選択する。
- ウィザードに従い、適切なサイズとフォーマット（NTFSまたはexFAT）を選択する。
- 「完了」をクリックし、フォーマットを実行する。
「RAW」形式の場合:
- 該当のパーティションを右クリックし、「フォーマット」を選択する。
- ファイルシステムを「NTFS」または「exFAT」に設定し、クイックフォーマットを実行する。
- フォーマット後、SSDが正常に認識されるか確認する。
修正が完了したら、エクスプローラーを開き、SSDが認識されているか確認する。

パーティションの作成やフォーマットを行うと、SSD内のデータは消去されます。重要なデータがある場合は専門業者に相談することをおすすめします。

ドライブレターの割り当て

SSDにドライブレターを割り当てることで、OS上で認識されるようになります。

ドライブレターを変更する手順

「スタート」ボタンを右クリックし、「ディスクの管理」を開く。
SSDのパーティションを右クリックし、「ドライブ文字とパスの変更」を選択する。
「変更」ボタンをクリックし、新しいドライブレターを割り当てる。
「OK」をクリックして設定を保存する。
エクスプローラーを開き、SSDが表示されるか確認する。

チェックディスク（CHKDSK）の実行

SSDのファイルシステムが破損している場合、CHKDSKコマンドで修復を試みます。

CHKDSKコマンドを実行する手順

「スタート」ボタンをクリックし、「cmd」と入力する。
「コマンドプロンプト」を右クリックし、「管理者として実行」を選択する。
以下のコマンドを入力し、Enterキーを押す。
CHKDSK X: /f
※XはSSDのドライブ文字に置き換えてください。
修復プロセスが開始されるので、完了するまで待つ。
PCを再起動し、SSDが正常に認識されるか確認する。

専門業者に相談・依頼する

ここまで個人で可能な対処方法を紹介しましたが、こちらで復旧できるのはあくまで軽度な症状です。もしこれまでの対処方法でも復旧できなかった場合、お手持ちのSSDはより障害が深刻化している可能性があります。

特に「機器に衝撃を与えた」「異音がする」など、物理障害が疑われる場合は、個人でのデータ復旧・修復が非常に困難です。これに限らず、自力で障害の発生個所や原因を特定するのは困難です。

故障している機器には通電をせず、専門業者に修復・復旧を依頼することをおすすめします。高い技術を持つ専門業者では、膨大なケーススタディから機器の状況を判断し、エンジニアが処置を行います。

ただし、データが「必要」か「不要」かで依頼先は変わってきます。

データが必要な方は「データ復旧サービス」へ

SSDのバックアップを取っている場合は、バックアップからデータを復元できるため、内部のデータが失われても問題ありません。しかしバックアップを取っておらず、内部に保存されているデータを取り出したい場合は、データ復旧サービスに相談しましょう。

ただし、データ復元業者は国内で100社以上もあり、技術力や設備にも大きな差があります。復旧業者を選ぶ際は、技術力と対応実績を基準にしてください。

技術力の高いデータ復旧業者では、Windows10の復旧ツールでは対応できない物理障害にも対応しており、高い復旧率でデータを取り出すことができます。しかし、技術力の乏しい業者に依頼すると、復旧に失敗するリスクが高く、他の業者に依頼した時には手遅れとなってしまう場合があります。

また、対応実績が多ければ多いほど、データ復旧にまつわる知見やノウハウが膨大に蓄積されているため、安心して復旧作業を任せられるといえるでしょう。

データ復旧サービスと業者選定の基準については、詳しく解説している以下の記事を是非ご覧ください。

【2024最新】信頼できるデータ復旧業者のおすすめの選び方 | HDD･PC･SSD･SDカード･スマホ･カメラ･レコーダー･NAS

まとめ

SSDがBIOSで認識されているのにOSで認識されない場合、以下の方法を試すことで復旧できる可能性があります。

ドライバーを更新する。
BIOSのSATAモードを「AHCI」に設定する。
ディスクの管理ツールでパーティションを確認・修正する。
ドライブレターを手動で割り当てる。
チェックディスク（CHKDSK）コマンドを実行する。

上記の方法で解決しない場合は、SSDが物理的に故障している可能性があるため、専門業者への相談をおすすめします。

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