【2025年版】NASの共有フォルダにアクセスできない原因と解決法

NASの共有フォルダにアクセスできないというトラブルは、ビジネスでよくある悩みのひとつです。「フォルダにアクセスできません」「資格情報が正しくありません」といったメッセージが表示され、必要なファイルが取り出せないと焦ってしまうことも。本記事では、NASの共有フォルダにアクセスできないときの原因と、それぞれに対応する具体的な対処法を詳しく解説します。

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サイバーセキュリティ総研

NASの共有フォルダにアクセスできない主な原因

NASの共有フォルダにアクセスできない場合、以下のような複数の要因が関係している可能性があります。

ネットワーク接続の問題

LANケーブルの断線、NASとPCが異なるネットワークに接続されている、またはWi-Fiルーターの設定に問題があると、通信が成立しません。

アクセス権限の問題

ユーザーアカウントに削除・閲覧権限がない場合、共有フォルダへの接続が拒否されます。適切な権限を確認し、設定を変更する必要があります。

資格情報の不一致

以前に設定したNASのユーザー名やパスワードが現在と異なる場合、認証エラーが発生します。設定を再確認して一致させましょう。

NAS側の設定ミス

NAS側で共有フォルダが無効になっていたり、SMBやCIFSなどのプロトコルが無効化されていると、接続できません。設定を再確認して有効化しましょう。

セキュリティソフトやファイアウォールの制限

Windowsやウイルス対策ソフトがNASとの通信をブロックしていることがあります。ファイアウォールの設定を確認し、通信を許可する必要があります。

ファイル破損

フォルダのメタ情報やOSのファイルシステムが破損している場合、共有フォルダ自体が認識されないことがあります。ファイル破損が発生した場合、一般的な方法では復元が難しいことが多いため、専門業者に相談するのが最も効果的です。

物理障害

HDDの物理的劣化、不良セクタ（データを読み書きできない領域）、NAS本体の基板故障などが原因でアクセス不能になることがあります。特に異音やPC動作が極端に遅いと内部パーツの破損が考えられます。ストレージ機器に物理障害が発生している状態で、むやみに通電や再起動、フリーソフトの使用、分解などを行うと、状況が悪化し、復旧の難易度が大きく上がることがあります。特にHDDやSSDは精密機器であり、ちょっとした刺激や誤操作でも内部パーツが傷ついたり、データが上書きされたりして、最終的に復旧不可能になるリスクもあります。誤った対処で大切なデータを失ってしまう前に、まずは専門業者への相談をおすすめします。

自力で修復する場合のリスク

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ストレージデバイスの自力での修復は非常に難しく、誤った方法で作業を進めると、データが完全に失われるリスクがあります。安全にデータを復旧させたい場合、データ復旧業者に依頼することが確実です。編集部が厳選したおすすめ業者は下記のボタンからご参照ください。

NASの共有フォルダにアクセスできないときの対処法

以下の7つの手順を順番に確認することで、多くのアクセスエラーは解消できます。

ネットワーク接続を確認する

最初に物理的な接続と通信環境をチェックしましょう。

ネットワーク接続を確認する手順

1. NASとPCを接続しているLANケーブルがしっかり差し込まれているか確認します。
2. 必要に応じて別のLANケーブルに交換します。
3. PCとNASが同一ネットワーク（例：192.168.0.xxx）にあることを確認します。
4. ルーターやハブを再起動して通信をリフレッシュします。

アクセス権限を確認・設定する

ユーザーに必要な読み書き権限が設定されていないと、共有フォルダは見えてもアクセスできません。

アクセス権限を確認・変更する手順

1. NASの管理画面にアクセスします。
2. 「共有フォルダ」→「アクセス権限」を開きます。
3. 対象ユーザーに対して「読み取り」「書き込み」など必要な権限が付与されているか確認します。
4. Windows側では「ネットワーク探索」と「ファイルとプリンターの共有」を有効化しておきます。

資格情報を削除・再登録する

古い認証情報が残っていると、正しいユーザー名・パスワードでもアクセスが拒否されます。

Windows資格情報を修正する手順

1. 「コントロールパネル」→「ユーザーアカウント」→「資格情報マネージャー」を開きます。
2. 「Windows資格情報」の中からNASに関するエントリを探して削除します。
3. 再度NASにアクセスを試み、正しいユーザー名とパスワードを入力します。
4. 「資格情報を保存」にチェックを入れることで、次回から自動接続されます。

NAS側の設定を確認する

共有プロトコルが無効化されている場合、フォルダ自体が見えなくなります。

NASの設定を確認する手順

1. NASの管理画面にログインします。
2. 「ファイルサービス」や「共有設定」などの項目からSMB/CIFSプロトコルが有効になっているか確認します。
3. 有効になっていない場合は、チェックを入れて保存し、NASを再起動します。
4. 共有フォルダが「無効」になっていないかも確認します。

セキュリティソフトやファイアウォール設定を確認する

セキュリティ対策ソフトによってNASへの接続が遮断されている可能性があります。

セキュリティ設定を見直す手順

1. ウイルス対策ソフトやファイアウォールソフトを一時的に停止します。
2. NASにアクセスできるか確認します。
3. 問題が解消した場合は、例外設定としてNASのIPアドレスを通信許可リストに追加します。

ファイル破損への対応を行う

NASの共有フォルダにアクセスできない原因には、ファイルシステムの破損や論理的エラーが考えられます。この場合、NASの「ファイルシステム整合性チェック」や「ディスク修復」機能を使ってエラーを検出・修復しましょう。

破損ファイルの修復手順

1. ブラウザからNASの管理画面にログインし、管理者権限でアクセスします。
2. 「ストレージマネージャ」「ディスクユーティリティ」「ボリューム管理」などの項目を開きます。
3. アクセスできない共有フォルダが保存されているボリュームを選択します。
4. 「ファイルシステムの整合性チェック」や「不良セクタスキャン」「ディスク検査」などのメニューを選択し、実行します。
5. 検査中は処理に時間がかかることがあるため、完了まで待機します（数分～数十分程度）。
6. 検査結果に応じて修復処理が自動実行される、もしくは「修復」ボタンを手動でクリックします。
7. 修復完了後、NAS本体を一度再起動して、システムが正常に読み込み直されるようにします。
8. 再起動後、再び共有フォルダにアクセスしてファイルが正常に表示されるかを確認します。

専門業者に相談・依頼する

ここまでの対処法を試しても改善できなかった場合、機器に重大なエラーや物理的な故障が生じている可能性が高いです。この場合、続けて使用すると損傷がひどくなり、復旧できなくなる可能性があります。さらに、自力で分解したり復旧作業を行うのも状態が悪化するケースが多いです。少しでもデータを失いたくない方は速やかに専門業者に相談することをおすすめします。

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まとめ

NASの共有フォルダにアクセスできない場合、その原因はネットワーク環境、設定ミス、システム障害、あるいは物理的な故障にまで及ぶことがあります。まずは基本的な接続確認から始め、ひとつずつ切り分けることで、効率的に原因を特定できます。

特にデータが破損していたり、NASから異常音がする場合は無理にアクセスや再起動を繰り返さず、専門業者に早めの相談を行うことが安全です。