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「SSDから起動しない」「BIOSにSSDが表示されない」といったトラブルは、自作PCユーザーやSSD換装を行った方によくある悩みです。この状態ではWindowsを起動できず、対処を誤ると大切なデータを失うリスクもあります。この記事では、SSDがブートデバイスとして認識されない主な原因と、安全で確実な対処法をわかりやすく解説します。
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SSDがブートデバイスとして認識されない原因
SSDが起動用デバイスとして認識されない場合、ソフトウェア設定から物理的なトラブルまで、いくつかの原因が考えられます。下記でひとつずつ確認していきましょう。
物理的な接続不良
SATAケーブルや電源ケーブルの緩み、接続端子の破損などでSSDが正しく認識されない場合があります。
BIOS・パーティションの設定不備
BIOSでSSDのブート優先順位が低い、または「無効」になっている場合、起動できません。さらにSSDに起動パーティション（MBRやGPT）が正しく構成されていないと、BIOSでは認識されてもブートできません。
ドライバー・ファームウェアの不具合
SSD側のファームウェアやWindowsのドライバーに問題があると、認識に支障をきたします。
ハードウェアの互換性問題
マザーボードやチップセットとの相性、M.2スロットの仕様（NVMe/SATAの違い）などが原因となることもあります。
システムファイルの破損
SSDがBIOSでは認識されていても、Windowsが起動できない場合は、SSD内のシステムファイルやブート構成データ（BCD）が破損している可能性があります。一般的な方法でファイルを修復できない、あるいは重要なデータの場合、専門業者に相談するのが最も効果的です。
SSD自体の故障（物理障害）
内部チップやコントローラーの異常による物理障害が起きている場合、BIOSでの認識自体がされなくなります。SSDの主な物理的障害の原因は経年劣化です。SSDの内部パーツが長期間の使用や繰り返し書き込みで劣化することが原因です。劣化が進むと、フォーマット後や通常使用中でもデータ消失のリスクが高まります。ストレージ機器に物理障害が発生している状態で、むやみに通電や再起動、フリーソフトの使用、分解などを行うと、状況が悪化し、復旧の難易度が大きく上がることがあります。特にHDDやSSDは精密機器であり、ちょっとした刺激や誤操作でも内部パーツが傷ついたり、データが上書きされたりして、最終的に復旧不可能になるリスクもあります。誤った対処で大切なデータを失ってしまう前に、まずは専門業者への相談をおすすめします。
自力で修復する場合のリスク
▶ ほこりや異物が悪影響を与えてしまう
▶ 内部パーツに修復できない傷が付いてしまう
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ストレージデバイスの自力での修復は非常に難しく、誤った方法で作業を進めると、データが完全に失われるリスクがあります。安全にデータを復旧させたい場合、データ復旧業者に依頼することが確実です。編集部が厳選したおすすめ業者は下記のボタンからご参照ください。
SSDを起動ドライブとして認識させる対処法
以下に、各原因に対応した実践的な対処法を具体的に紹介します。順番に確認していくことで、問題を切り分けることができます。
物理的な接続を確認する
最初に、ケーブルやスロットなどの物理的な接続状態を確認します。
接続確認の手順
- PCの電源を完全に切り、電源ケーブルを外す
- PCケースを開け、SATAまたはM.2接続のSSDの端子を確認
- ケーブルに緩みや埃がないかをチェック
- 別のポートに挿し直してから再起動
BIOS設定を確認・修正する
BIOSでブート順位やモード設定が不適切になっていないか確認します。
BIOS設定の確認方法
- PCを起動し、F2 / DELキーなどでBIOSに入る
- 「Boot」タブを開き、SSDがブート1番に設定されているか確認
- SATAモードが「AHCI」になっているかを確認
- 「UEFI / Legacy」ブートの設定も必要に応じて切り替え
- 設定を保存して再起動
ドライバーとファームウェアの更新
ドライバーやSSD本体のファームウェアが古い場合、OSが正しく認識できないことがあります。
更新の手順
- 別のPCからSSDメーカーの公式サイトにアクセス
- 型番を検索し、最新のドライバー・ファームウェアをダウンロード
- USB経由などで該当PCに移してアップデート
ブートモード（UEFI/Legacy）の切り替え
OSのインストール形式（MBRかGPT）によって、BIOS設定が合っていないと起動できません。
切り替え手順
- BIOSに入り、「Boot Mode」または「UEFI/Legacy Boot」を探す
- インストール方式に応じてUEFIまたはLegacyに設定
- 設定を保存し、再起動して確認
BIOSのアップデート
古いBIOSでは新しいSSDやM.2スロットが正常に認識されないことがあります。
BIOSアップデート手順
- マザーボードメーカーの公式サイトにアクセス
- 製品型番を検索して最新BIOSをダウンロード
- 付属のアップデートツール（EZ Flashなど）を使用して更新
- 更新後、再起動してSSD認識を確認
SFC /scannowでシステムファイルを修復
システムの基本ファイルに異常がある場合、SFCコマンドで自動的に修復を試みます。
SFCの実行手順
- インストールUSBから「Shift + F10」でコマンドプロンプトを起動
- 次のコマンドを入力：sfc /scannow /offbootdir=C:\ /offwindir=C:\Windows
- 処理完了後、exitで終了しPCを再起動
bootrecコマンドでMBRやBCDを修復
MBR（マスターブートレコード）やBCD（ブート構成データ）の破損があると、OSが起動しません。bootrecコマンドで修復可能です。
bootrecコマンドの手順
- インストールメディアから「Shift + F10」でコマンドプロンプトを起動
以下のコマンドを順番に実行：
bootrec /fixmbr
bootrec /fixboot
bootrec /scanos
- bootrec /rebuildbcd
- 処理完了後、exitで再起動
Windowsを再インストールする
OS自体に起因する問題やMBR/GPT構成ミスがある場合、再インストールで解決することがあります。しかし、操作ミスや不適切な処理でデータを失うリスクもあります。重要なデータが含まれている場合、専門業者に依頼する方が安全です。
クリーンインストール手順
- 別のPCで「Media Creation Tool」を使い、USBにWindowsインストーラーを作成
- 対象PCにUSBを接続し、BIOSでUSBを起動順位の最上位に
- インストーラーからSSDを選択し、フォーマット＆インストール
専門業者に相談・依頼する
ここまでの対処法を試しても改善できなかった場合、機器に重大なエラーや物理的な故障が生じている可能性が高いです。この場合、続けて使用すると損傷がひどくなり、復旧できなくなる可能性があります。さらに、自力で分解したり復旧作業を行うのも状態が悪化するケースが多いです。少しでもデータを失いたくない方は速やかに専門業者に相談することをおすすめします。
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まとめ
SSDがブートデバイスとして認識されない原因は、物理的な接続ミスからBIOSの設定、ドライバーやファームウェアの不具合まで多岐にわたります。順を追って確認し、原因を切り分けることが復旧の第一歩です。
起動できない状態でも、SSD内のデータが残っている可能性はあります。大切なデータを失わないためにも、状態が不安定なときは無理に再起動やフォーマットをせず、まずは専門家に相談することをおすすめします。