セッションハイジャックとは?仕組み・対策まで徹底解説

セッションハイジャックは、ユーザーの通信を不正に乗っ取るサイバー攻撃の一種です。攻撃者は、ユーザーのセッションIDを盗み取ることで、正規ユーザーになりすまして個人情報の窃取や不正アクセスを行います。

本記事では、セッションハイジャックの仕組みから具体的な攻撃手法、被害事例、そして対策までをわかりやすく解説します。

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セッションハイジャックとは

セッションハイジャックとは、Webサービス利用中のユーザーのセッションIDを第三者が不正に取得し、なりすましてアクセスする攻撃手法です。たとえば、ログイン後の状態を維持するために発行される「セッションID」が盗まれると、攻撃者は本人と同じ操作が可能になります。

これにより、個人情報の窃取や不正送金企業システムへの侵入など重大な被害が発生する恐れがあります。特にHTTPSが適切に設定されていないサイトや、脆弱なID管理を行っているWebアプリケーションは攻撃対象になりやすいため、セッションの安全な管理が不可欠です。

セッションとセッションIDについての解説

Webサービスでは、ユーザーのログイン状態などを維持するために「セッション」という一時的な通信の枠組みが使われます。このセッションは「セッションID」という一意の識別子によって管理され、サーバーはこのIDをもとにユーザーを特定します。セッションIDが第三者に知られてしまうと、攻撃者が本人になりすましてサービスを不正利用する恐れがあるため、IDの管理には細心の注意が必要です。

セッションハイジャックの仕組み

セッションハイジャックは以下の仕組みで、実行されます。

  • セッションIDの予測
  • セッションIDの窃取
  • セッションフィクセーション

セッションIDの予測

セッションIDが短く、規則性がある形式(例:連番や時刻ベース)で生成されている場合、攻撃者がその法則を見抜き、ランダムな試行で正規のセッションIDを特定できる可能性があります。これが「ID推測」と呼ばれる手法です。とくに開発初期のWebアプリやテスト環境では、セッションIDのランダム性が不十分なことが多く、攻撃の温床になります。対策としては、安全な乱数生成アルゴリズムの利用と、十分に長く予測困難なIDの発行が重要です。

セッションIDの窃取

セッションIDの窃取とは、ユーザーのログイン状態を示す情報(セッションID)を第三者が盗む攻撃です。特に多いのが、通信内容を盗み見る「スニッフィング」や、悪意あるコードをサイトに仕込む「XSS(クロスサイトスクリプティング)」です。

たとえば、ログイン中の通信が暗号化されていない(http接続)と、同じネットワークにいる人がその通信を盗み見てIDを抜き取ることができます。また、掲示板や入力フォームに悪意のあるJavaScriptが埋め込まれていると、セッションIDが盗まれてしまう場合もあります。

セッションフィクセーション

セッションフィクセーションとは、攻撃者があらかじめ用意したセッションIDを被害者に使わせ、そのIDを用いて後から不正ログインする攻撃です。たとえば、攻撃者が生成したセッションIDを含むURLをユーザーにクリックさせ、そのIDのままログインさせると、攻撃者は同じIDでアクセスできるようになります。この攻撃を防ぐには、ログイン時に新たなセッションIDを必ず再生成する、Cookieに限定してIDを扱うなど、システム側での制御が重要です。

以上がセッションハイジャックの仕組みです。既にセッションハイジャック攻撃を受けた場合は、専門家に相談し、フォレンジック調査や脆弱性診断を行い、攻撃の経路やシステムの脆弱性について調査してもらい、セキュリティの再構築を実施しましょう。

セッションハイジャックの主な原因

セッションハイジャックが発生する主な原因は以下の通りです。

  • 脆弱なセッションIDの生成
  • Webアプリケーションのセキュリティ不備

脆弱なセッションIDの生成

セッションIDが規則的なパターンや短い文字列で生成されていると、攻撃者によって容易に推測されてしまいます。また、IDが再利用される設定の場合もリスクが高まります。安全性を確保するには、十分な長さとランダム性を持つIDを生成し、毎回異なるIDを割り当てることが基本です。

Webアプリケーションのセキュリティ不備

多くのセッションハイジャックは、Webアプリケーション側の設定ミスやセキュリティ対策の不足が原因です。例として、HTTPS化が徹底されていない、セッションIDがURLに含まれている、XSS対策がされていないなどがあります。こうした脆弱性を放置すると、セッションIDが外部に漏れるリスクが大きくなります。

このようなセキュリティ不備を早めに発見するには、専門家による脆弱性診断をおすすめします。ツールだけの診断だけでなく、専門家が手動で診断することで、脆弱性の見逃しを防ぎます。

セッションハイジャックの対策方法

セッションハイジャックの対策方法は以下の通りです。

  • セッションIDをCookieで管理する
  • セッションIDのランダム化・定期的な変更
  • WAF(Web Application Firewall)を導入する
  • 専門家による脆弱性診断を受ける

セッションIDをCookieで管理する

セッションIDはCookieで管理するのが推奨されており、URLに直接含めることは避けるべきです。また、Cookieには「HttpOnly」や「Secure」属性を設定することで、JavaScriptによる不正取得や平文通信時の漏えいを防げます。

セッションIDのランダム化・定期変更

セッションIDは推測されにくいように暗号的に安全なランダム値を使用することが重要です。加えて、ログイン時やアクセスが一定時間経過した際に自動的にセッションIDを変更することが望ましいとされています。

WAF(Web Application Firewall)の導入

WAFは、不正なアクセスやXSS、SQLインジェクションなどの攻撃をリアルタイムで検知・遮断する防御システムです。これにより、セッションIDの漏えいにつながる攻撃経路を遮断できます。WAFはWebサイト全体のセキュリティ強化に直結するため、企業にとっては導入すべき重要な対策の一つです。

専門家による脆弱性診断を受ける

セッションハイジャックを防ぐには、Webアプリケーションやサーバーの設定に潜む脆弱性(セキュリティの弱点)を洗い出すことが重要です。

専門家による脆弱性診断では、セッションIDの管理方法、Cookie設定(Secure属性・HttpOnly属性)、XSSの脆弱性、HTTPSの適切な運用など、セッションハイジャックにつながるリスクを網羅的にチェックしてもらえます。自社だけでは気づきにくい構成ミスや設定漏れを早期に発見できるため、セッション管理の安全性を高める有効な予防策となります。
また、専門家に相談すると、診断結果はレポートとして可視化される場合が多く、どの部分をどのように改善すべきかが明確になります。

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また、万が一不正アクセスを受けて「セッションハイジャック攻撃」を受けてしまった場合、「フォレンジック調査」と呼ばれるサイバー攻撃などの原因調査などを実施してもらえるため、攻撃後のセキュリティ対策が必要な場合も利用することができます。

まずは無料で相談・見積りまで行ってくれるようなので、不安な方は一度相談してみるとよいでしょう。

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まとめ

セッションハイジャックは、Webサービス利用者全般に脅威を及ぼす深刻な攻撃です。被害は個人の情報漏えいから企業のシステム侵害にまで及ぶため、開発者・企業・ユーザーがそれぞれの立場で対策を講じることが不可欠です。本記事を参考に、日常的にできるセッション管理とセキュリティ強化を実践し、不安であれば脆弱性診断を利用して、対策しましょう。

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