仕事やプライベートで常時インターネットに接続しているパソコンは、攻撃者にとって格好の標的です。OSやソフトウェアの脆弱性を突かれたり、パスワードを突破されたりすると、知らない間に情報を盗まれたり、遠隔操作されたりする恐れがあります。特に在宅勤務の普及により、企業管理外の端末が狙われやすくなっているのも事実です。
本記事では、パソコンが不正アクセスされる主な原因や攻撃手口、被害に遭った場合の対処法、そして事前に講じるべき具体的な対策について、わかりやすく解説していきます。
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パソコンが不正アクセスされる理由
パソコンのセキュリティ対策が不十分な端末や、OS・ソフトウェアが古い状態では脆弱性が残っており、攻撃者にとって侵入しやすい状態となります。また、在宅勤務やリモートアクセスの普及により、企業の管理外にあるパソコンが増え、侵入リスクも高まっています。
さらに、ユーザーの操作ミスやパスワードの使い回しといった“人の隙”を突く手口も多く、技術的対策だけでは不十分です。不正アクセスを防ぐには、パソコン利用時の基本的なセキュリティ意識と日々の運用管理が重要です。
パソコンを狙う不正アクセスや不正侵入の手口
パソコンを狙う不正アクセスや不正侵入の手口には以下のものがあります。
- マルウェア感染
- 標的型攻撃
- パスワードを使った攻撃
- ネットワークスキャン・ポートスキャン
マルウェア感染
パソコンへの不正アクセスは、マルウェア感染をきっかけに発生します。メールの添付ファイルや不正サイトからダウンロードされたファイルを開くことで、ウイルスやスパイウェア、ランサムウェアが端末に侵入します。
特にキーロガーは、ユーザーが入力するIDやパスワードを記録して外部に送信するため、アカウント乗っ取りの原因となります。ランサムウェアはファイルを暗号化し、復号と引き換えに金銭を要求するなど、業務や生活に甚大な影響を与えるため、セキュリティソフトや警告表示の見逃しに注意が必要です。
標的型攻撃
標的型攻撃は、特定の個人や企業を狙って行われる高度なサイバー攻撃です。攻撃者はあらかじめ対象の情報を収集し、業務に関連するように偽装したメールやファイルを送りつけ、パソコンにマルウェアを仕込んだり、機密情報を盗み出したりします。
一般的な迷惑メールとは異なり、巧妙に作り込まれているため、気づかずに添付ファイルを開いたりリンクをクリックしてしまうことがあります。特に経営層や情報システム部門が狙われやすく、情報漏洩や内部システムへの侵入の入り口になることもあるため、標的型メール訓練やセキュリティ教育が重要です。
パスワードを使った攻撃
パソコンや各種サービスのログイン情報を突破するために、攻撃者はさまざまなパスワード攻撃を行います。ブルートフォース攻撃は、文字列を総当たりで試す方法で、短く単純なパスワードはすぐに突破されます。
辞書攻撃は、実在する単語やよく使われる語句の組み合わせを使ってログインを試みる手法です。また、過去に漏洩したID・パスワードを使い回して他のサービスに侵入する「パスワードリスト攻撃」も増加しています。強固なパスワードの設定と多要素認証の導入が、これらの攻撃を防ぐカギとなります。
ネットワークスキャン・ポートスキャン
攻撃者はまず、侵入可能なパソコンを探すためにネットワーク全体をスキャンし、空いているポートや稼働中のサービスを特定します。これを「ネットワークスキャン」や「ポートスキャン」と呼びます。脆弱なポートが開いていると、そこから不正侵入され、遠隔操作や情報の抜き取りが行われることもあります。これを防ぐには、不要なサービスを無効にし、ファイアウォールなどでポートの制御を厳格に行うことが重要です。
以上がパソコンを狙う不正アクセスや不正侵入の主な手口です。セキュリティ対策が万全だとしても、まだ発見されていない脆弱性をついて不正アクセスを受ける場合もあります。不正アクセス被害を受けた場合、情報漏洩やシステムに影響がないか調査することをおすすめします。
パソコンが不正アクセスを受けた時の対応策
パソコンが不正アクセスを受けたときの対応策は以下の通りです。
- ネットワークからの隔離・通信遮断
- パスワード・アカウント情報の速やかな変更
- ログや証拠ファイルの保存
- 専門家に相談する
ネットワークからの隔離・通信遮断
不正アクセスが疑われたら、まず行うべきはパソコンのネットワークからの隔離です。有線LANのケーブルを抜く、Wi-Fiを切断するなどして、攻撃者との通信を遮断することで被害の拡大を防ぎます。特に、マルウェア感染の場合は、他の端末や社内ネットワークへの感染拡大を防ぐ効果があります。
また、攻撃者が操作を続けている最中であれば、即時の遮断によってデータの持ち出しを阻止できる可能性もあります。通信を遮断した後、適切な手順で原因調査と復旧作業を行う必要があります。
パスワード・アカウント情報の速やかな変更
不正アクセスが確認されたら、すぐに対象アカウントのパスワードを変更し、他サービスで同じ情報を使っている場合はすべて変更してください。攻撃者にIDとパスワードを知られている状態では、再侵入されるリスクが極めて高いため、早急な対応が必須です。
特にメール、SNS、業務用クラウドサービスなどは影響範囲が広がりやすいため、優先的に変更する必要があります。あわせて、二段階認証(2FA)が未設定のサービスについては、この機会に導入しておくことを強くおすすめします。
ログや証拠ファイルの保存
被害の全容を把握し、後の調査や報告に備えるためには、パソコンの操作ログや通信記録、マルウェアのファイル、画面のスクリーンショットなど、証拠となる情報をできる限り保存しておくことが重要です。自動的に削除されるログや一時ファイルもあるため、気づいた時点で外部メディアなどにバックアップを取りましょう。専門家に相談する場合や、警察に届け出る際にもこれらの情報が役立ちます。証拠保全は、技術的な対応とあわせて初動対応の中核となります。
専門家に相談する
自力での対応が難しい場合や、被害の範囲が大きいと判断される場合は、速やかにサイバーセキュリティの専門業者や警察に相談しましょう。フォレンジック調査や再発防止策の立案、データ復旧支援など、技術的な面でのサポートが受けられます。
また、警察に被害届を出すことで、法的な対応や情報共有も進みやすくなります。放置すればさらなる被害につながる可能性があるため、状況に応じて早い段階での外部相談が重要です。
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まとめ
パソコンへの不正アクセスや侵入は、業務や個人の情報資産を脅かす深刻なリスクです。多くの場合、OSやソフトの脆弱性、設定ミス、パスワード管理の甘さなどが原因となります。これらを防ぐには、基本的なセキュリティ対策を徹底し、多層的な防御体制を構築することが重要です。
加えて、万が一の際に備えて、初動対応の手順と相談先を明確にしておくことも欠かせません。日常のちょっとした意識と技術的対策の積み重ねが、パソコンを守る最大の防御力となります。