テレワークや外出先での業務が増える中、パソコンを社外に持ち出す機会が増えています。しかし、情報漏えいや紛失、不正アクセスなどのリスクも高まっています。適切な対策をしなければ、重大な被害につながる恐れがあります。
本記事では、社外持ち出しに伴う代表的な5つのリスクを紹介し、有効なセキュリティ対策をわかりやすく紹介します。
もし情報漏えいや不正アクセス、データの持ち出しなどの疑いがある場合は、原因の特定や証拠となるデータ保全のために、デジタルデータ調査に特化したフォレンジック調査会社へ早めに相談することをおすすめします。
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パソコンの持ち出しによる5つのリスク
業務の効率化や柔軟な働き方が広がる一方で、パソコンを社外に持ち出すことで想定外のリスクが発生する可能性があります。
以下には、特に注意すべき5つの代表的なセキュリティリスクを解説します。
- ショルダーハックされる
- 公衆Wi-Fiを利用する
- 盗難や置き忘れでパソコンを紛失する
- 社内ネットワーク以外に接続する
- 家族や第三者によって操作される
ショルダーハックされる
電車やカフェ、空港など、公共の場で業務用のパソコンを使用する際は、ショルダーハック(背後や横から画面やキーボード操作を覗き見される行為)に注意が必要です。たとえば、パスワードや顧客情報などの機密情報が、周囲の第三者に見られたり、スマートフォンで撮影されてしまうことがあります。
視認された情報がそのまま悪用されると、漏えいしたパスワードを使って社内システムへ不正ログインされたり、顧客情報が詐欺行為に使われるなど、重大なセキュリティインシデントにつながる可能性があります。なりすましによる情報請求や、外部への機密データ流出といった二次被害が発生するリスクもあります。
公衆Wi-Fiを利用する
カフェや空港などで提供される公衆Wi-Fiは便利ですが、セキュリティ面での注意が必要です。特に「なりすましWi-Fi」と呼ばれる、正規のネットワークに似せた偽のWi-Fiに接続してしまうと危険です。
偽のアクセスポイントを経由して通信を行うと、送受信データが盗聴されたり、マルウェアやウイルスが端末に送り込まれたりするリスクがあります。感染後は、保存されていたパスワードや業務データの窃取、遠隔操作による不正アクセスなど、深刻な被害につながる可能性があります。
>>Wi-Fiが乗っ取り・ハッキングされるとどうなるのか?対処法まで解説
盗難や置き忘れでパソコンを紛失する
業務用パソコンの盗難や置き忘れは、顧客情報や社内資料などの機密データが漏洩する重大なリスクに繋がります。例えば、電車の網棚に置き忘れたり、カフェで席を離れた隙に盗まれたりするケースは実際に発生しています。ログイン状態でファイルやメールが開かれていれば、そのまま第三者に閲覧・悪用される可能性もあります。
社内ネットワーク以外に接続する
社外でパソコンを使用する際は、社内ネットワークの保護から外れるため、セキュリティリスクが高まります。特に、ソフトウェアの更新を怠ったり、ウイルス対策ソフトやEDR(エンドポイント検知・対応)が導入されていない状態では、外部からの攻撃を受けやすくなります。
こうした対策の不備があると、マルウェア感染や不正アクセスを招き、端末の乗っ取りや社内システムへの侵入といった重大な被害につながる可能性があります。
家族や第三者によって操作される
テレワーク中や外出先で、パソコンを開いたまま席を離れたり、パスワードロックをかけずに放置したりすることは、情報漏えいのリスクを高めます。たとえば、自宅で子どもが業務用パソコンを触ってしまったり、外出先で同席者が画面に誤って触れて操作してしまうケースもあります。
また、業務用と私用のアカウントを切り替えずに利用していると、社内資料を誤って私用アドレスに送信したり、個人端末から社内システムにアクセスしてしまうといった設定ミスも起こり得ます。
データ持ち出し調査はフォレンジック調査を行う
業務用パソコンの持ち出しによって発生するリスクは、単なる紛失や操作ミスにとどまらず、情報漏洩や不正アクセスといった深刻なセキュリティインシデントへと発展する可能性があります。
実際に、社外に持ち出したパソコンで情報漏えいが疑われた場合、端末を安易に操作することは極めて危険です。証拠となるログやアクセス履歴が上書きされたり、削除されてしまう恐れがあり、原因の特定や被害範囲の確認が困難になります。
さらに、社内対応だけで調査を進めた場合、証拠能力が不十分となり、損害賠償請求や刑事告訴などの法的対応で不利になるリスクも否定できません。リスクを避け、原因を正確かつ中立的に特定するには、フォレンジック調査会社への速やかな相談が不可欠です。証拠データの保全から端末の詳細な解析、第三者による客観的な報告書の作成まで、一貫した専門対応を受けることができます。
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パソコン持ち出しのセキュリティ対策
テレワークや外出先での業務が一般化するなか、パソコンを社外に持ち出す際の情報漏えいや不正アクセスのリスクも増加しています。リスクを防ぐためには、技術的なセキュリティ対策に加え、明確な運用ルールの整備も不可欠です。
以下では、パソコンの持ち出し管理とセキュリティ強化に有効な3つの対策をご紹介します。
- パソコンの持ち出し許可制の導入と台帳管理する
- 申請書でパソコンを管理する
- ゼロトラストセキュリティに基づいた対策をする
パソコンの持ち出し許可制の導入と台帳管理する
情報漏えいによる事故を未然に防ぐためにも、パソコンの持ち出しは許可制にし、「誰が」「いつ」「どのPC」を「どこで使う」かを管理することが重要です。そのため、許可申請書と台帳による管理を徹底する必要があります。
パソコン持ち出しの申請書に記載する主な項目は以下の通りです。
- 持ち出す従業員の氏名
- 理由
- 期間
- 場所
- パソコンの管理番号や機種名
- 許可責任者の承認欄
また、パソコンの持ち出し管理責任者を任命し、使用履歴や持ち出し実績を詳細に記録することで、万が一情報漏えいや紛失などのトラブルが発生した際に、迅速に原因の特定や関係者の確認が可能となり、早期対応や再発防止策の立案につながります。
急ぎの場合で管理責任者が不在の際には、部門長が代理で承認できる仕組みとするのもよいでしょう。持ち出し時の承認を通じて従業員だけでなく管理側のセキュリティ意識向上にもつながります。
申請書でパソコンを管理する
パソコンを社外に持ち出す際には、申請書を活用して「目的・期間・使用場所」などを明確にすることが重要です。申請内容を記録・蓄積することで、持ち出しの傾向やリスクの高い運用パターンを把握し、ルール見直しや対策強化に役立てることができます。
また、申請書を通じて従業員自身にもリスクを意識させることができ、持ち出し時の注意喚起やセキュリティ意識の定着にもつながります。
ゼロトラストセキュリティに基づいた対策をする
ゼロトラストセキュリティとは、「何も信頼しない」を前提に、常に利用者や端末の認証・確認を行うセキュリティモデルです。社内外を問わずアクセスのたびに信頼性を確認し、必要最小限の権限のみを付与することで、不正アクセスや情報漏えいのリスクを抑えることができます。
主な対策例は以下の通りです。
- 多要素認証(MFA)
- 最小権限の原則
- 端末の状態確認
多要素認証(MFA)
IDとパスワードに加えて、スマートフォンの認証アプリや生体認証などを組み合わせ、ログイン時の本人確認を強化します。万が一パスワードが漏洩しても、不正アクセスを防ぐことができます。
最小権限の原則
業務に必要な最小限のアクセス権だけを付与し、不要な情報やシステムへのアクセスを制限します。これにより、内部不正や情報漏えいのリスクを軽減できます。
端末の状態確認
アクセスの前に、端末のウイルス対策やソフトウェアの更新状況などをチェックします。基準を満たしていない端末からの接続を制限することで、脆弱性を突いた攻撃を防止できます。
まとめ
近年のリモートワークの普及により、社外へパソコンを持ち出す機会が増えていますが、それに伴い紛失や盗難、ショルダーハック、操作ミスなどのセキュリティリスクも高まっています。
これらのリスクを防ぐためには、申請書による持ち出し管理で「誰が・いつ・どこで・どの端末を使うか」を明確にし、パスワード設定や端末の暗号化などの技術的対策も必要です。
万が一トラブルが起きた場合は、原因の特定と被害状況の把握が重要になります。専門のフォレンジック調査会社に早めに相談することで、証拠の保全や適切な対応策の立案が可能となり、被害の拡大を防ぎ早期の復旧につながります。