不正会計調査における会計士とフォレンジック調査担当者の連携方法を解説

不正会計の発見や調査は、企業の信頼性を守るために非常に重要なプロセスです。本記事では、フォレンジック会計士がどのように不正会計調査を行うのか詳しく説明します。また、会計士とフォレンジック調査担当者の連携方法や、実際の調査プロセスについても解説します。

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フォレンジック調査とは

フォレンジック調査とは、法的な証拠を収集・解析するための専門的な調査手法を指します。デジタル証拠だけでなく、会計記録や文書も対象です。

不正会計調査において、フォレンジック調査は改ざんされた取引履歴や不審なアクセス記録といった、財務データの不正操作の痕跡などを明らかにするために使われます。

このように不正会計の証拠を明確にすることで法的にも有効な証拠として不正会計の事実を立証できるようになります。また、フォレンジック調査は、証拠の保全やデータの破壊を防ぐため、調査の初動段階から活用され、調査の進行を強力にサポートします。

【解説】フォレンジック調査とは?調査の流れや専門会社を紹介>

不正会計調査における会計士とフォレンジック調査担当者の連携方法

不正会計調査における会計士とフォレンジック調査担当者の連携方法について、詳細に解説します。会計士とフォレンジック調査担当者はそれぞれ異なる専門性を持っていますが、連携することで調査の精度と効率が大幅に向上します。以下では、その連携方法と、どのように相互に補完し合うかを具体的に説明します。

調査計画の立案と目的の共有

調査が開始される前に、会計士とフォレンジック調査担当者は、調査の目的と範囲を明確に定義する必要があります。会計士は財務データに関する専門知識を活かして、調査の対象となる領域(例えば、売上金の不正操作や架空経費の申請など)を特定します。

一方、フォレンジック調査担当者は、証拠の収集・保全・分析の観点から、調査に必要な技術的手法やデータ収集の方法を決定します。この段階でしっかりと役割分担と調査の方向性を定めることが、調査全体の効率を高める鍵となります。

不正会計の証拠収集を行う

証拠収集は不正会計調査の重要な段階であり、会計士とフォレンジック調査担当者の連携が特に重要となる部分です。

  • 会計士…不正の兆候となる財務データの不整合や経理処理の異常を特定し、収集すべき証拠(取引明細書や支出明細書)の目星をつけ、不正のパターンを早期に発見する
  • フォレンジック調査担当者…会計士が特定した疑わしいデータのデジタル証拠(会計システムやPCのログデータ)を収集し、場合によっては削除されたデータの復元も試みる

証拠の分析と不正のパターンの特定

十分な証拠が集まったら会計士とフォレンジック調査担当者が協力して不正のパターンを特定します。

  • 会計士…財務データの詳細な精査を行い、売上の過剰計上や経費の水増し、架空の取引の記録などを特定し、不正会計の証拠となるかどうか評価する
  • フォレンジック調査担当者…システム内のデータやログを分析し、削除されたデータを復元することで、不正行為の痕跡を明確にします。

このように両者が協力して分析にあたることで、単なる財務的な不正を超えて、どのようにして不正が行われたのかを明らかにすることができます。

調査結果の報告書作成と報告

調査が完了したら、会計士とフォレンジック調査担当者は、調査結果をまとめた報告書を作成します。この報告書は、社内での対応や法的手続きにおいて重要な役割を果たします。

  • 会計士…会計士は、調査結果に基づいて、不正の財務的影響や損失額の計算を行い報告書に記載。また、調査結果が企業の財務にどのような影響を与えるかについても説明。
  • フォレンジック調査担当者…証拠の法的な信頼性を確保するために、証拠保全の手順や調査過程を詳細に報告書に記載して証拠の信頼性を担保。

以上のように不正会計の兆候を発見したら、専門家に速やかに対応してもらい、不正会計の事実を明らかにしてもらいましょう。特に電子端末のデータは非常に消失しやすいため、不正の兆候を確認した時点ですぐにフォレンジック専門家へ相談することが重要です。

会計士とフォレンジック調査担当者が連携するメリット

会計士とフォレンジック調査担当者が明確に役割分担して連携することで、「いつ、どの機器の、なんのデータを調査すればよいか」、調査の方向性が早めに決まるため、その後の調査のスピードにも大きな影響を与えます。

両者が迅速に情報を共有し、調査の進行を効率化することで、不正会計の被害規模や金額、関係者の特定までの時間が早くなるので、不正会計の早期解決が可能になります。

不正会計が長期に及ぶと、企業の信頼を著しく損なうだけでなく、倒産のリスクさえあります。よって企業は不正会計が深刻化する前に、証拠となるデータを専門家と共有することが望まれます。

一方で証拠となるデータの中には取得が困難なものもあるため、不正会計の兆候を発見した場合は早急に専門家に相談して、今後の調査について方針を決めることが重要です。

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不正会計の防止策

不正会計を未然に防ぐためには、適切な体制を構築することが重要です。フォレンジック会計士と連携して、監査や内部統制を強化し、不正の兆候を早期に発見する体制を作り上げます。

監査・内部統制の強化策

会計士とフォレンジック調査担当者が協力することで、企業の監査体制や内部統制が強化され、不正のリスクを最小限に抑えることができます。

監査・内部統制の強化策

  1. 監査手法の見直し:定期的な監査を実施し、リスク管理を徹底
  2. 内部統制の強化:業務の透明性を向上させ、不正行為を防止
  3. 不正検出システムの導入:自動化された監視ツールで不正を早期に発見

コンプライアンス教育と不正兆候の見逃し防止

企業内でコンプライアンス教育を徹底し、不正兆候を見逃さない体制を作ることも重要です。これにより、社員一人ひとりの意識を高め、不正行為を予防することができます。

コンプライアンス教育と不正兆候の見逃し防止

  1. 定期的な教育プログラムの実施:従業員へのコンプライアンス教育を定期的に実施
  2. 不正兆候の早期発見:従業員に不正兆候を報告させる体制を整備
  3. 内部通報制度の導入:不正行為を発見した際に匿名で通報できる制度を導入

まとめ

不正会計の早期発見と適切な調査は、企業の信頼性を守るために不可欠です。フォレンジック会計士と調査担当者の連携により、不正のリスクを最小限に抑えることができます。

万が一、不正会計の兆候を発見した場合は、迅速に専門のフォレンジック調査業者に相談し、適切な調査を行うことが最も効果的です。早期に対応することで、企業の信用失墜や被害の拡大を防ぐことができます。

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