アドウェアとは、広告を表示して収益を得るソフトウェアです。合法的なものもありますが、中には動作を遅くしたり個人情報を無断収集する悪質なタイプも存在します。
本記事では、アドウェアの基礎から、悪質なアドウェアの感染経路・予防策まで、わかりやすく解説します。
悪質なアドウェアに感染すると、重要なデータや端末に異常が起こる恐れがあります。アドウェアによる被害を最小限に抑えるためには適切な対応が必要です。すでにアドウェアによる被害が疑われる場合専門業者に相談することがおすすめです。
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アドウェアとは
アドウェアとは、広告(advertisement)とソフトウェア(software)を合わせた言葉で、広告を表示して収益を得ることを主目的とするソフトウェアの総称です。
無料アプリやフリーソフトに同梱され、インストール後にポップアップや通知、検索結果ページなどへ広告を差し込みます。本人の同意が明確に取られ、収集データが限定されているアドウェアは「迷惑ではあるが直ちに有害とは言い切れない」場合もあります。
一方で、以下を含むアドウェアは悪質なアドウェアである可能性があります。
- 同意を偽装する
- 規約に紛れ込ませる
- 追跡情報を過剰に収集して外部へ送信する
また、悪質アドウェアは「PUP/PUA(望ましくない可能性のあるプログラム)」として扱うことが多いです。
アドウェアとマルウェアの違い
アドウェアとマルウェアの違いは以下の表の通りです。
項目 | アドウェア | マルウェア |
---|---|---|
目的 | 広告表示による収益。 | 情報窃取や破壊など悪意のある行為。 |
挙動 | 広告表示、設定変更、データ追跡。 | 設定改変、無断送信、システム破壊。 |
影響 | 動作遅延、バッテリー消費増、集中力低下。 | 情報漏えい、業務停止、金銭被害。 |
分類基準 | 同意と挙動が妥当なら迷惑ソフト。 | 同意不十分・侵襲的ならマルウェア。 |
アドウェアの感染経路
アドウェアの感染経路には主に以下の経路があります。
フリーソフト・アプリのインストール
フリーソフトやアプリをインストールする際、「推奨設定」や「クイックインストール」を選ぶことがあります。 しかし、初期状態でチェックが入っている項目に気づかず、アドウェアまで一緒にインストールしてしまうケースも少なくありません。
安全のためには「カスタム(詳細)インストール」を選び、不要な項目のチェックを外すことが重要です。 また、公式サイトであっても偽のダウンロードボタンが紛れている場合があるため、ファイル名や発行元、ハッシュ値を確認してから実行するようにしましょう。
不正広告(マルバタイジング)
広告配信ネットワークが侵害されると、正規サイトでも悪質な広告(マルバタイジング)が表示され、クリックやブラウザの脆弱性を悪用して不正なダウンロードが行われる恐れがあります。
「ウイルスに感染しました」「当選しました」など、感情をあおる表示は特に危険です。完全に防ぐのは難しいため、コンテンツブロッカーやフィルタリングなどの技術的対策と、怪しいページはすぐ閉じる・通知を許可しないといった行動面の対策を組み合わせましょう。
企業ではDNSやプロキシで悪質ドメインをブロックする方法も有効です。
不正サイトやメール
以下のサイトやメールは不正侵入のきっかけになる恐れがあります。
- フィッシングメール
- 怪しいURLや海賊版サイト
- 過剰な権限を持つ拡張機能
「更新が必要」などと偽って悪質なアドウェアをインストールさせ、端末を乗っ取る場合があります。差出人や件名が正規に見えても、ドメインやURL、添付ファイルを確認し、少しでも不審に感じたら別の方法で確認しましょう。
不正なアドウェアで被害が起こると、個人情報や機密データが流出したり、システムや端末が乗っ取られるなど、深刻なトラブルに発展する恐れがあります。アドウェアによる被害が疑われる場合専門業者に相談することがおすすめです。
悪質なアドウェアで起こる主な症状
悪質なアドウェアにより主に以下の症状が現れます。
ポップアップ広告の増加
ブラウザやデスクトップにポップアップが繰り返し表示され、閉じてもすぐ現れる典型的な症状です。
通知権限を悪用してシステムメッセージのように見せかける場合もあります。特定のサイト閲覧時にだけ多発する場合は、拡張機能やスクリプトの不正動作が疑われます。誤ってクリックすると偽ツールや詐欺サイトに誘導される場合もあるので注意が必要です。
ホームページや設定の改変
既定のホームページや検索エンジンが知らないサービスに変わる症状です。
ショートカットのリンク先に不審なURLが追記され、そこから再び改変されることもあり、タブやウィンドウが勝手に増やせるケースもあります。ホームページが広告だらけになり、ホームページの情報が見つけにくくなって、情報収集を誤らせる恐れがあります。
動作の遅延
パソコンやスマートフォンの動作が急に重くなり、アプリやブラウザの起動が遅くなる場合は、悪質なアドウェアが原因の可能性があります。
常に広告や不要なプロセスが裏で動き続け、CPUやメモリを消費することで処理速度が低下します。
作業効率が落ちるだけでなく、悪質なプロセスが続けることで端末を遠隔操作される・データを乗っ取られ個人情報漏洩につながるなどの恐れもあります。
不審なアドウェアをインストールした時は、被害の範囲や感染経路を調べて適切な対応を行うため、専門業者に相談することがおすすめです。
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不正なアドウェアの予防策
不正なアドウェアに有効な予防策は主に以下の通りです。
信頼できる公式ソフトやサイトからのみ入手する
アドウェア対策の基本は、ソフトやファイルを必ず信頼できる公式サイトや公認ストアから入手することです。非公式サイトや不明な配布元からダウンロードすると、正規ソフトに見せかけたアドウェアや不正プログラムが紛れ込んでいる可能性が高く、感染リスクが一気に高まります。
企業や学校では、承認済みソフトのホワイトリスト化と管理者権限の制限で、アドウェアの侵入を大幅に減らせます。
不審な広告やポップアップはクリックしない
アドウェア対策では、不審な広告やポップアップを絶対にクリックしないことが重要です。これらは見た目を本物そっくりに作り、システム警告や当選通知などで注意や興味を引こうとします。
うっかりクリックすると、詐欺サイトへの誘導や不正プログラムの自動ダウンロード、さらには個人情報の入力を求められるなど、二次被害につながる危険があります。たとえ表示内容が気になっても、その場で操作せず、信頼できる公式情報源やセキュリティソフトで確認する習慣が大切です。
アンチウイルス(セキュリティ)ソフトを導入し、定期的にスキャンする
アドウェア対策として、アンチウイルス(セキュリティ)ソフトを導入し、定期的にスキャンを行うことは非常に有効です。
最新の定義ファイルを使って常に監視することで、アドウェアやその他の不正プログラムを早期に検知し、被害が広がる前に駆除できます。特に自覚症状がなくても、定期的なフルスキャンを実施することで、潜んでいる脅威を見つけ出せるため、安全な環境を維持するうえで欠かせない対策です。
OSや各種ソフトウェアを常に最新版に保つ
アドウェアをはじめとする不正プログラムの多くは、OSやソフトウェアの脆弱性を悪用して侵入します。そのため、OSや各種ソフトウェアを常に最新版に保つことは非常に重要です。
更新プログラムには、セキュリティ上の欠陥を修正するパッチが含まれており、適用を怠ると攻撃の標的になりやすくなります。自動更新を有効にするか、定期的に更新状況を確認する習慣をつけることで、知らないうちに侵入されるリスクを大幅に減らせます。
まとめ
本記事では、アドウェアの感染経路・症状・予防策を解説しました。
悪質なアドウェアは、動作を遅くしたり個人情報を不正に収集したりする恐れがあり、感染経路はフリーソフトや不正広告、フィッシングメールなど多様です。症状としてはポップアップ広告の増加、設定の改変、動作の遅延などが挙げられます。
すでに異常が起きている場合は、被害を最小限に抑えるため、早急に専門業者へ相談しましょう。