サーバーとは、インターネットや社内ネットワークを通じて特定のサービスやデータを他の端末に提供するためのコンピューターやシステムです。サーバーは主にWebサイトや業務システムを支えているため、攻撃者に狙われやすい標的です。
本記事では、代表的な4つの攻撃と、7つのセキュリティ対策を解説します。
サーバーに攻撃を受けると企業の場合、営業中止や信頼の失墜などが起きる恐れがあります。サーバーに攻撃を受けている疑いがある場合はサイバー攻撃の専門業者に相談することがおすすめです。
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サーバー攻撃とは?
サーバー攻撃は、サイバー攻撃の一種類で、サーバーを対象にサービス妨害や不正アクセス、情報窃取などを目的に行われる行為の総称です。
サイバー攻撃の詳細は以下の記事で解説します。
主に攻撃者は自動化ツールなどを利用し、サーバー脆弱性を足掛かりに侵入します。
サーバーを狙う4つの攻撃
サーバーを標的として主に以下のような攻撃が行われます。
DDoS攻撃
DDoS攻撃は、インターネット上の多数の端末を感染させ、それらを一斉に制御して標的サーバーに大量のアクセスやデータ要求を送りつける手口です。DDoS攻撃をされると、サーバーは処理能力を超えて応答できなくなり、Webサイトなどが利用不能になります。
攻撃の手法として、ウイルスやマルウェアに感染させた多数のパソコンやIoT機器を遠隔操作し、一斉に攻撃を仕掛けます。発信元が多数に分散しているため、1つの通信元を遮断しても攻撃は止まらず、攻撃者の特定も難しくなります。
また、DDoS攻撃は、見た目が正規利用者のアクセスと変わらないため、単純にアクセスを遮断すると本来の利用者まで止めてしまう恐れがあります。Webサイトやオンラインサービスを意図的に使えない状態にし、企業や組織に経済的損失や社会的信用の低下を与えることが多いので注意が必要です。
ブルートフォース攻撃(総当たり攻撃)
ブルートフォースアタック(総当たり攻撃)は、可能性のあるすべての組み合わせを試行することで、パスワードや暗号を解読しようとする攻撃手法です。この方法は時間と計算能力を要しますが、適切な対策が講じられていない場合、攻撃が成功してしまうことがあります。
管理画面やSSH、メールサーバーなどの認証機能を狙い、無数のパスワードを試して突破を図るケースが多く見られます。侵入を許すと、サーバー内のデータ窃取や改ざんに加え、別のサイバー攻撃の踏み台として悪用される恐れがあります。
ブルートフォース攻撃の仕組みと対策の詳細は以下の記事で解説します。
>>ブルートフォースアタック(総当たり攻撃)とは?その仕組みと対策を徹底解説
ゼロデイ攻撃
ゼロデイ攻撃は、ゼロデイ脆弱性を狙った攻撃です。
ゼロデイ脆弱性とは、開発者やセキュリティベンダーにまだ知られておらず、修正パッチも存在しない状態のソフトウェアの弱点です。攻撃者はこの未知の脆弱性を突いて攻撃を仕掛けるため、防御側にとっては「ゼロ日(Zero-Day)」=準備期間がない状態で対応を迫られます。特にOSやWebブラウザ、業務用アプリケーションで発見されたゼロデイは、影響範囲が広く、国家規模のサイバー攻撃に使われることもあります。
Webサーバー、アプリケーションサーバー、業務サーバーなど、あらゆる種類のサーバーが標的となり得ます。パッチ未提供の脆弱性を突かれると、機密情報の漏えい、改ざん、さらにはマルウェア設置など、多様な被害が発生する危険があります。
ゼロデイ攻撃の手口と有効な対策の詳細は以下の記事で解説します。
ランサムウェア攻撃
ランサムウェアは、ランサムウェア【ransomware】とは、悪意のあるソフトウェア(マルウェア)の一種で、サーバー内のデータを暗号化するマルウェアです。
ランサムウェアに感染すると、会社の顧客・従業員・システム・技術に関するデータを暗号化され、個人情報などを盗まれることもあります。最悪の場合、業務が強制停止となったり、復旧後も取引先などから損害賠償を請求される場合もあり、甚大な被害が想定されます。
サーバーへの侵入経路として、ブルートフォース攻撃やゼロデイ攻撃などでアクセス権を奪われるケースが多く見られます。侵入後はサーバーや端末のデータが暗号化されるだけでなく、窃取された情報を盾に追加の金銭を要求する二重脅迫型も増加しており、業務停止や信用失墜といった深刻な影響を招きます。
ランサムウェアの症状と対処法については以下の記事で解説します。
>>ランサムウェアに感染したらどうなる?対処法とやってはいけないことを解説
もしサーバーが上記の攻撃を受けた可能性がある場合は、被害範囲や侵入経路を正確に特定するためにもフォレンジック調査が不可欠です。被害を最小限に抑えるためすぐに専門のフォレンジック調査会社に相談しましょう。
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サーバーセキュリティ対策7選
サーバーへの被害を防ぐには、被害後の対応だけでなく日頃からの予防対策が欠かせません。以下では、サーバーを守るために実践すべき基本的なセキュリティ対策を具体的に解説します。
- ソフトウェア・OSの最新化とパッチ適用
- パーミッション設定と使わないアカウントの削除
- アクセス権限の厳格な管理
- 強力なパスワードと二段階認証の導入
- ファイアウォール・IDS/IPS・WAFの導入
- ログの保存・監視と不審アクセスの早期発見
- 社内セキュリティ教育の徹底
ソフトウェア・OSの最新化とパッチ適用
サーバーに導入されているOSやCMS、ミドルウェア、プラグインなどのソフトウェアには、日々新たな脆弱性が発見されます。古いバージョンのまま放置していると、既知の脆弱性を悪用されて不正アクセスされるリスクが高まります。
とくにWordPressやPHPなどのバージョンが古い場合、攻撃者に自動的に狙われることもあります。セキュリティアップデートやパッチが公開されたら速やかに適用し、「最新版を維持する」ことが基本です。また、使っていないソフトは削除し、攻撃対象を減らすことも効果的です。
パーミッション設定と使わないアカウントの削除
サーバー内のファイルやフォルダには、誰がどのようにアクセスできるかを制御する「パーミッション(権限)」があります。これが適切でないと、攻撃者が管理画面に侵入したり、悪意のあるファイルを設置することが可能になります。
特に「777」などのフルアクセス状態は危険です。最低限必要な権限のみを与え、公開ディレクトリの書き込み制限を行いましょう。また、開発時に作ったテスト用アカウントや、退職者の管理アカウントなど、使用されていないアカウントを放置することも重大なリスクです。定期的なアカウントの棚卸しと削除を徹底しましょう。
アクセス権限の厳格な管理
全員がすべてのサーバー領域や設定にアクセスできる状態は非常に危険です。アクセス権限は「最小権限の原則」に基づき、担当業務に応じた最小限の操作だけができるように設定することが鉄則です。
たとえば、外部の制作会社に一時的なアクセス権を与えたまま放置する、複数人で同じ管理者IDを共有するといった運用は避けるべきです。誰が・いつ・どこにアクセスしたかを可視化し、不要な権限をすぐに解除できる管理体制を整えることが、不正アクセス防止につながります。
強力なパスワードと二段階認証の導入
単純なパスワードは、パスワードリスト攻撃や総当たり攻撃(ブルートフォース)の格好の標的です。「英数字・記号を組み合わせた12桁以上の強力なパスワード」を設定し、定期的に変更することが基本です。
さらに、不正アクセスの大きな抑止力となるのが「二段階認証(2FA)」です。IDとパスワードに加えて、スマホアプリやメールによるワンタイム認証を組み合わせることで、たとえパスワードが漏洩しても突破を防ぐことができます。
特に、サーバーの管理画面やCMSのログイン画面には、必ず二段階認証を導入しましょう。
ファイアウォール・IDS/IPS・WAFの導入
サーバーを不正アクセスから守るには、ネットワークレベルでの防御体制を整えることが重要です。ファイアウォールは、不要な通信や特定のIPアドレスからの接続を遮断し、外部からの侵入を防ぎます。IDS(侵入検知システム)は、サーバーへの異常なアクセスや攻撃の兆候を検出し、管理者に警告します。
さらに、IPS(侵入防御システム)はその検知に基づいてリアルタイムで攻撃を遮断します。WAF(Webアプリケーションファイアウォール)は、Webサイトを狙ったSQLインジェクションやXSSといった攻撃を防ぐ専用の防御手段です。これらの仕組みを組み合わせて多層的な対策を講じることで、サーバーの安全性を大きく高めることができます。
ログの保存・監視と不審アクセスの早期発見
不正アクセスの兆候は、アクセスログやエラーログに現れます。定期的にログを確認し、普段と異なるIPアドレスや深夜のログイン試行、短時間での連続アクセスなど、不審な挙動を早期に察知できる体制を整えましょう。
また、監視ツールや通知設定を活用すれば、リアルタイムで異常に気づくことができます。ログは一定期間保管し、万が一の調査や証拠保全にも備えましょう。攻撃は予兆から始まることが多いため、「見える化」と「即時対応」が防御の要です。
社内セキュリティ教育の徹底
サーバー管理の強化と並行して、社内のセキュリティ意識向上も不可欠です。たとえ技術的な対策を整えていても、パスワードの使い回しや不審なメールの開封など、人的ミスから侵入されるケースは後を絶ちません。
職員や関係者に対し、「パスワード管理」「フィッシング対策」「情報持ち出しの禁止」など基本的なセキュリティ教育を継続的に実施しましょう。
また、セキュリティポリシーや緊急対応マニュアルを明文化し、全社員が同じ基準で動ける体制を整えることが、サーバーを守る土台となります。
まとめ
サーバー攻撃は、サービス停止や情報漏えいを狙うサイバー攻撃の一種です。
DDoSやブルートフォース、ゼロデイ、ランサムウェアなど多様な手口があり、攻撃を受けると甚大な被害を受ける可能性があります。サーバーを安全に守るためには、ソフトの最新化や権限管理、強力な認証、多層防御、監視、社内教育などを組み合わせて対策することが大切です。
サーバーに攻撃を受けている疑いがある場合は、適切な対応を行うため専門業者に相談することがおすすめです。