受信ボックスに取引先の担当者や、上司、あるいは有名企業を装っており、添付ファイルがついている「なりすましメール」が急増しています。
なりすましメールの添付ファイルにはマルウェアや情報窃取型プログラムが仕込まれていることが多く、開いてしまうことで個人情報漏洩など企業や個人に深刻な被害をもたらす可能性があります。
本記事では、なりすましメールに添付されているファイルの目的・リスク・対処法を詳しく解説します。すでに、なりすましメールの添付ファイルを開いて被害の恐れがある場合は早めに専門業者に相談することをおすすめします。
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なりすましメールの目的は?
なりすましメールとは、攻撃者が他人や企業になりすまし、受信者を騙して添付ファイルを開かせたり、情報を入力させたりするサイバー攻撃の一種です。
なりすましメールは主に以下のような目的で攻撃を仕掛けてきます。
- 重要な情報の詐取
- マルウェアの拡散
- 金銭詐取
- 企業・組織の混乱や評判の失墜
また、詐欺サイトへ誘導して情報を抜き取ったり、社会的・政治的な世論操作を狙う場合もあるので注意が必要です。
なりすましメールの添付ファイルに伴うリスクは?
添付ファイルを開封することで発生するリスクは様々ですが、主に以下のようなリスクが想定されます。
マルウェア感染
添付ファイルの代表的なリスクはマルウェア感染です。
例えば、受信者が添付ファイルを開いて「マクロの有効化」や「コンテンツの有効化」を実行すると、マクロが裏で動作し、インターネット経由でマルウェアが自動的にダウンロード・実行される可能性があります。特に以下の形式に注意が必要です。
- WordやExcel形式:マクロ付きファイルによる感染
- ZIPファイル:中に.exeや.batなどの実行形式ファイルが含まれている
- PDF:スクリプト型ウイルスが埋め込まれている場合がある
マルウェアの症状や対処法に関する詳細は以下の記事で解説していなす。
>>【脅威】マルウェアとは?基本的な感染経路や症状、対処法まで解説
情報漏洩
なりすましメールの添付ファイルを開くと、ファイルに仕込まれたマルウェアがパソコン内部に侵入し、内部のデータを外部の攻撃者に自動的に送信されて情報漏洩が発生する可能性があります。
- 顧客・職員の個人情報
- 営業機密・資料のデータ
- クレジットカード番号やネットバンキングの認定情報
メールによる情報漏洩の確認方法などの詳細は以下の記事で解説します。
個人・企業の信頼失墜
感染型ウイルスの中には、メールソフトやアドレス帳を利用して、自動でなりすましメールを送信するものも存在します。特に企業はなりすましメールの仕組みによって顧客や取引先からの信頼を失う恐れがあります。主に以下の流れで被害が拡散します。
- 感染した端末から、自動で類似の不正メールを送信
- 受信者が誤って添付を開く
- 被害が連鎖的に拡大する
なりすましメールの添付ファイルを開いてしまった場合、顧客・取引先から信頼を守るためには、早めの対応が求められます。被害の範囲、攻撃の経路などを調べ、適切な対応を行うためには専門業者に相談することがおすすめです。
なりすましメールの添付ファイルを開いてしまった場合の対処法
「うっかり開いてしまった」「間違って実行してしまった」そんな時でも、迅速に正しい手順を踏めば、被害を最小限に抑えることが可能です。有効な対処法は以下の通りです。
添付ファイルを削除する
なりすましメールの添付ファイルには、ウイルスやマルウェアが仕込まれている可能性がとても高く、PC内に残しているだけで再度誤って開封・実行してしまうリスクや、他のファイルやシステムへの感染拡大する恐れがあります。以下の手順通りに添付ファイルを削除しましょう。
- デスクトップやダウンロードフォルダを開く
- 不審なファイルを右クリック →「削除」を選択
- ゴミ箱を開いて「ゴミ箱を空にする」で完全削除
インターネットを切断する
マルウェアがネットワークを通じて他のパソコンやデバイスに感染を広げたり、自分のパソコン内の情報を外部に送信したりするのを防ぐためには、インターネットを切断しましょう。
- Wi-Fiの場合:接続アイコン→「切断」
- 有線LANの場合:LANケーブルを物理的に外す
- スマートフォンならモバイル通信をOFF
セキュリティ対策ソフトでウイルススキャン
なりすましメールの添付ファイルを開いてしまった時は、ウイルススキャンを行いましょう。
ファイルやシステム内に隠れているウイルスやマルウェアをいち早く発見し、隔離・削除することで、感染や情報漏洩などの被害拡大を防止する可能性があります。
- 「スタート」→「設定」→「更新とセキュリティ」
- 「Windowsセキュリティ」→「ウイルスと脅威の防止」
- 「スキャン」→「駆除・隔離」を実行
専門機関や調査会社へ相談する
なりすましメールの添付ファイルを開いて、マルウェア感染・情報漏洩が起きた場合、個人や社内のリソースだけでの対応には限界があります。「どのような情報が漏えいしたか」「被害の範囲は?」などを正確に把握する必要がある場合には、フォレンジック調査によるデータ収集と分析が不可欠です。
フォレンジック調査でできることは以下になります。
- 不審なリモートアクセスのログやマルウェア実行履歴の復元
- 削除・隠蔽されたファイルの復元
- 通信履歴・IPアドレスの追跡による攻撃元の特定
- 漏えいした可能性のあるデータやその範囲の明確化
フォレンジック調査では、パソコンやネットワークの使用履歴、アクセスログ、不審なファイルの痕跡などを専用ツールで解析し、情報漏えいの有無や被害の全容を明らかにします。調査結果は、企業内の対応指針や法的手続きにおいても非常に重要な役割を果たします。
適切な対応で、被害を最小限に抑えるためには専門のフォレンジック調査会社に相談しましょう。
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なりすましメールを見分けるポイントは?
日々巧妙化するなりすましメールの被害を未然に防ぐためには、なりすましメールを見分ける力を養う必要があります。以下の方法を参考にしてください。
メール件名・本文の不自然さを確認
以下の項目をチェックしてください。
- 文法や言い回しが不自然でないか
- 「至急」や「重要」などの煽り表現
- 添付を開くよう強要する表現
送信元アドレスや公式サイトとの整合性を確認
以下の項目をチェックしてください。
- 表示名ではなくアドレスのドメインを確認
- 「@amaz0n.co.jp」など紛らわしいアドレスに注意
- 本文内リンクはクリックせず、公式サイトからアクセス
知人を装ったメールは必ず事実確認を取る
以下の項目をチェックしてください。
- 電話や社内チャットで本人確認を取る
- これまでの連絡文と文体が一致しているか確認
- 違和感があれば絶対にファイルを開かない
まとめ
なりすましメールの添付ファイルは、重大なサイバー攻撃の入り口です。個人・企業を問わず、開いてしまえば深刻な損失につながる危険性があるため、日常的な警戒心と予防意識が何より重要です。
もし開封してしまった場合でも、冷静かつ迅速な初期対応を心がけ、必要であればすぐに専門の調査会社へ相談してください。特に、被害範囲や感染経路、情報漏洩の有無を把握するにはフォレンジック調査が不可欠です。