Windows 11 バージョン24H2/25H2の不具合と対処法|起動不能やIISエラーなどの原因を解説

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Windows 11の大型アップデート(バージョン24H2/25H2)を適用したあと、「パソコンがフリーズする」「IISでWebが表示されない」「USBキーボードが効かない」といった不具合が報告されています。中には業務に支障をきたす深刻なケースもあり、早急な対応が求められます。

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不具合の原因

2025年10月時点でのWindows 11(24H2/25H2)に関連する不具合の原因は、以下のように分類されます。これらの不具合は、放置するとパソコンが使用不能になる・ネットワークサービスが停止する・業務システムにログインできないといった事態に発展する可能性があるため、注意が必要です。

IISのWebサイトが読み込めない

KB5066835を適用した一部のサーバー環境で、IIS(Internet Information Services)を利用しているWebサービスが応答しなくなる不具合が発生しています。これは、アップデートに含まれるモジュールがIISの内部処理と競合している可能性があります。

Windows回復環境でUSBデバイスが使えない

回復環境(WinRE)でキーボードやマウスが動作しなくなる不具合は、特定のドライバがWinRE環境に正しく読み込まれない問題が原因とされます。KB5066835の更新による設定変更の影響が疑われています。

スマートカードログオンが動作しない

スマートカードを使ったログオン認証が失敗する現象は、暗号化方式(RSA方式)とOS側のセキュリティ設定との間で互換性に問題があることが原因です。特にレジストリ設定がデフォルトのままの場合に認証が通らなくなります。

映像再生時に画面が赤みを帯びる

ゲームや映像再生中に画面が赤くなる症状は、主にAMDやNVIDIAなど一部のGPUと、更新されたディスプレイドライバ間の相性不具合に起因しています。現在もMicrosoftとGPUベンダーで調査中です。

アップデート後に黒画面・フリーズ・高温動作

KB5066835を適用した直後に黒画面になったり、PCが高温になって動作が停止するのは、更新内容と既存ドライバやBIOS設定との不整合が要因と考えられます。特に古いデバイスでは顕著です。

アップデート失敗でPCが起動しなくなった

アップデート中のエラーや電源遮断などにより、Windowsが起動しなくなるケースがあります。黒い画面のまま動かない、回復画面が繰り返し表示されるなどの症状は、システムやストレージに深刻な問題が起きている可能性があります。

このような状態で無理に操作を続けると、データが消失する恐れがあります。重要なファイルを守るためには、専門業者による安全な診断・復旧が必要です。

自力で破損を修復しようとすると、誤った操作により状態が悪化し、復旧が困難になるリスクがあります。データ構造は非常に複雑で、知識がないまま操作すると、ファイルシステムがさらに破損したり、必要なデータが上書きされてしまうこともあります。適切な手順を踏まずに復元ソフトなどを使用すると、取り返しのつかないデータ損失につながる可能性もあるため、慎重な対応が求められます。

自力で修復する場合のリスク

誤った操作でファイル構造を壊してしまう

不適切な復元処理でデータが上書きされてしまう

▶ 専門知識がないまま対応し状態を悪化させてしまう

ストレージデバイスの自力での修復は非常に難しく、誤った方法で作業を進めると、データが完全に失われるリスクがあります。安全にデータを復旧させたい場合、データ復旧業者に依頼することが確実です。編集部が厳選したおすすめ業者は下記のボタンからご参照ください。

各不具合の対処法

以下に、報告されている不具合ごとの推奨対処法と操作手順を詳しく説明します。実行前に、重要なデータのバックアップを取ることを強く推奨します。

IISサービスが応答しない場合の対処法

IISでWebページが読み込めない場合は、まずIISサービスの再起動を試してください。再起動後も不具合が解消しない場合は、KB5066835のアンインストールを検討します。

  • IISサービスの再起動
  • 更新プログラム(KB5066835)の削除

IISサービス再起動の手順

  1. [スタート]を右クリックし、「Windowsターミナル(管理者)」を選択
  2. iisresetと入力してEnterキーを押す
  3. 「Internet services successfully restarted」が表示されたら完了

KB5066835を削除する手順

  1. [設定] → [Windows Update] → [更新履歴]を開く
  2. [更新プログラムのアンインストール]をクリック
  3. KB5066835を選択してアンインストールを実行
  4. PCを再起動

WinREでUSBが使えない場合の対処法

この不具合は、修正パッチKB5070773を適用することで解消できます。適用後にWinRE環境でのUSB動作を確認してください。

  • KB5070773の適用

KB5070773のインストール手順

  1. [設定] → [Windows Update] を開く
  2. [更新プログラムのチェック]をクリック
  3. KB5070773が表示されたら[今すぐインストール]
  4. 再起動後にWinREでUSBデバイスが使えるか確認

スマートカード認証ができない場合の対処法

レジストリに設定を追加することで回避できます。ただし、レジストリの編集は慎重に行ってください。

  • レジストリに「DisableCapiOverrideForRSA=0」を設定

レジストリ設定の変更手順

  1. [スタート] → [regedit]と入力し、レジストリエディタを開く
  2. 次のキーを開く:
    HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\Cryptography\Wintrust\Config
  3. DWORD値「DisableCapiOverrideForRSA」を新規作成
  4. 値を「0」に設定し、PCを再起動

画面が赤くなる問題への対処法

ディスプレイドライバの不具合が疑われるため、GPUドライバを最新版に更新することで改善が期待できます。

  • GPUドライバの更新(AMD/NVIDIAなど)

GPUドライバの更新手順(例:NVIDIA)

  1. NVIDIA公式サイトにアクセス
  2. モデルに合った最新版ドライバをダウンロード
  3. インストール後、PCを再起動して画面表示を確認

アップデート後のフリーズや高温化への対処法

更新プログラムが原因でフリーズや高温化する場合は、問題の更新を削除して再適用することで改善されるケースがあります。

  • KB5066835の削除と再インストール

更新の削除と再インストール手順

  1. [設定] → [Windows Update] → [更新履歴]
  2. [更新プログラムのアンインストール]を選択
  3. KB5066835を削除してPCを再起動
  4. 再度、Windows Updateから最新状態にアップデート

専門業者に相談・依頼する

ここまでの対処法を試しても改善できなかった場合、機器に重大なエラーや物理的な故障が生じている可能性が高いです。この場合、続けて使用すると損傷がひどくなり、復旧できなくなる可能性があります。さらに、自力で分解したり復旧作業を行うのも状態が悪化するケースが多いです。少しでもデータを失いたくない方は速やかに専門業者に相談することをおすすめします。


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