RAID6のHDDが故障する原因・復旧方法を解説

RAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks)とは、複数のHDDを1つのHDDとして扱う技術です。これにより、信頼性の向上、分散してデータの書き込みをすることで、書き込み速度の高速化を実現します。

RAID6は、他のRAIDレベルよりも冗長性(システムが継続的に利用できること)が優れていますが、過信して対策を怠ると障害発生時に適切な対応が取れず、データが破損してしまうことがあります。

今回はRAID6に起きる故障の要因や適切な対応方法を解説していきます。

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1. RAID6の構成とは

RAID6は、複数のHDD(ハードディスク)にデータを分散して格納しながら、障害時にデータ復元可能になる符号「パリティ」も合わせて書き込みを行います。この仕組みはRAID5と同じですが、RAID6ではパリティを二重(ダブルパリティ)で取ることで、より安全性を高めています。

2. RAID6の故障要因・注意点

① HDDの障害

ファイルなどにアクセスできない場合は、RAIDを構成するHDDに障害が起きていることが考えられます。

HDDの障害には「物理的な障害」と「論理的な障害」があります。

物理的な障害

物理的な障害とは、ハードウェアにトラブルが発生することを指します。主な原因は以下の3つです。

1. 経年劣化

HDDの寿命は平均3年~4年程度(時間換算で約26,000~35,000時間)と言われています。
HDDは起動時のプログラムが保存されていたり、データの読み込み・書き込みで必ず使用する機器のため、使用頻度がとても高く、経年劣化を起こしやすいとされています。そのため、定期的なメンテナンスが必要です。

2.物理的衝撃

HDDの構造はレコーダーと同じような構造をしており、ささいな振動・衝撃で壊れてしまうことがあります。少しの衝撃でも、データの読み書きを行う「磁気ヘッド」がデータの記録面である「プラッタ(ディスク)」にぶつかることで傷をつけ、故障に繋がるリスクがあります。読み込み中には振動や衝撃を与えないよう、HDDまわりに細心の注意を払いましょう。

3.熱に弱い

HDDの回転ディスクを支える駆動部分(モーター)や電子部品は熱に弱く、機器内部の温度が上がれば上がるほど寿命も比例して縮んでしまいます。特に夏場、猛暑日はRAIDを構成するHDDの故障リスクが高くなります。冷却装置をきちんと設けておきましょう。

論理的な障害

論理的な障害とは、ソフトウェア的なトラブルで、主な原因はデータやシステムの破損です。

通常の論理障害は、Windowsの復旧ツールでも対応できますが、RAIDのような複雑なファイル構成だと、通常のツールでは対応が困難です。

なお、RAIDで使用しているHDDを単体でパソコンに繋げても認識せず「フォーマットする必要があります」などのメッセージが出ることがありますが、「ディスクのフォーマット」を選択してしまうと、データが消えてしまいます。RAID構成の崩壊にも繋がるため、RAID6構成のHDDを単体でパソコンに繋げてはいけません。

ストレージ機器に物理障害が発生している状態で、むやみに通電や再起動、フリーソフトの使用、分解などを行うと、状況が悪化し、復旧の難易度が大きく上がることがあります。特にHDDやSSDは精密機器であり、ちょっとした刺激や誤操作でも内部パーツが傷ついたり、データが上書きされたりして、最終的に復旧不可能になるリスクもあります。誤った対処で大切なデータを失ってしまう前に、まずは専門業者への相談をおすすめします。

自力で修復する場合のリスク

▶ ほこりや異物が悪影響を与えてしまう

内部パーツに修復できない傷が付いてしまう

▶ 知識不足で誤った復旧作業を行ってしまう

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②リビルド失敗

リビルドとは、壊れたHDDを予備のHDDに交換することで元の状態に戻すことです。

しかしリビルドはHDDにかける負荷も大きく、交換時にHDDの順番を間違えるなど、ヒューマンエラーを引き起こす可能性が高いです。仮にリビルドに失敗するとRAIDが崩壊し、データが消えてしまうことがあります。

また、RAIDを構成するHDDは同時期に導入されるケースがほとんどのため、複数のHDDが経年劣化で同時期に故障するケースもあります。故障した一台のHDDを新しいものに交換してリビルドを行ったことで、他の古いHDDにも負荷がかかり、立て続けに壊れてRAID構成が崩壊することもあります。

③RAIDカードの交換失敗

RAIDカードにトラブルが発生した場合、HDDをRAIDとして認識できなくなることがあります。

この場合、RAIDカードを交換すれば復旧しますが、カードには特殊なものが多く、互換性のないものと取り替えてしまうとデータが消えてしまうことがあり、HDDが正常な場合でもデータの読み取りができなくなることがあります。

3. RAID6の復旧方法

バックアップがある場合とない場合で手順が異なります。
バックアップの有無によって、作業費用や復旧にかかる時間にかなりの違いがあります。

バックアップがある場合

バックアップデータがある場合、交換用HDDにバックアップデータを移行し、リビルドすること復旧することができます。ただし、上記で説明した通りリビルドは故障の原因にもなるので注意が必要です。

バックアップがない場合

バックアップがない場合、または、HDDが2本以上故障している状態やRAID構成でエラーが表示されている場合は、
「復旧ソフトの利用」か「データ復旧業者」のいずれかの選択になります。

復旧ソフトを利用する

RAIDの故障が起きた際、ソフトを利用してデータを復旧する方法があります。これは安価で手軽に行うことができますが、その反面、RAID6に対応しているフリーソフトはLinux環境が必要であり、高度な専門性が要求されます。

なお、復元ソフトはHDDの物理的破損には対応できないため、経年劣化による物理障害が疑われる場合、復元ソフトの実行によって障害自体を悪化させる恐れがあります。

専門業者に相談・依頼する

ここまでの対処法を試しても改善できなかった場合、機器に重大なエラーや物理的な故障が生じている可能性が高いです。この場合、続けて使用すると損傷がひどくなり、復旧できなくなる可能性があります。さらに、自力で分解したり復旧作業を行うのも状態が悪化するケースが多いです。少しでもデータを失いたくない方は速やかに専門業者に相談することをおすすめします。


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6. まとめ

RAID6はHDDが2つまで壊れても稼働し続けるため、冗長性に優れていますが、過信は禁物です。また、RAID6は、RAID5に比べてはデータの保存形式が特殊なため、復旧難易度が上がってしまう傾向があります。

個人で復旧を試みると状態が悪化する恐れがあるため、確実にデータを復旧したい場合は、データ復旧業者への依頼がおすすめです。また、故障時に備え、定期的なメンテナンスとバックアップを欠かさないようにしましょう。

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