JA元職員、500件の個人情報を業者に流出 200万円を着服【鹿児島市】

鹿児島市に本部を置くJA鹿児島県信連(県信用農業協同組合連合会)は2025年3月28日、融資業務などを担当していた30代の男性職員が、取引先などの個人情報を不正に外部へ流出。
現金200万円を着服していたとして、同日付で懲戒解雇したと発表した。

県信連によると、当該職員は今年1月頃、私用の携帯電話に登録していた取引先やJAグループ関係者、知人らおよそ400から500件の氏名や電話番号などの個人情報を、貸金業者を名乗る人物に提供していたという。
また昨年4月頃には、業務を通じて知り合った個人に対し定期貯金を作成するよう依頼し、現金200万円を預かりそのまま着服している。
問題が発覚したのは、貸金業者を名乗る人物から「この職員が借金を返済しない。取引先などの個人情報を持っている」といった内容の電話が県信連に入ったことによるもの。
その後、関係先への謝罪と事情説明の過程で着服も判明している。
調査に対し、元職員は「借金があり、貸金業者から脅されて情報を漏らした。
着服した現金は借金返済やギャンブルに使った」と説明。
いずれの事実関係も認めている。
なお、元職員は着服した金額全額を弁済しており、個人情報流出による具体的な被害は現時点で確認されていないとのこと。
県信連は、刑事告訴は行わない方針を示している。

県信連の理事長は「再発防止に向けた態勢を一層強化し、信頼回復に努めていく。不審な点があれば問い合わせてほしい」とコメントしている。

【参考記事】
https://www.jabank-kagoshima.or.jp/

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