総合セキュリティベンダー「チェックポイント」社から、ランサムウェアによる世界の業界別被害状況に関するレポートが公開されている。
概要
2022年第3四半期における全業界の週平均攻撃数は1,130件で、前年比で約28%増加との結果だったとのこと。
中でも教育・研究業界の被害は平均2,148 件と最も高く、前年比で18%増加となっている。
原因は、新型コロナウイルスへの対応を急ぐ教育機関側のセキュリティ対応が不十分であった状態が挙げられている。
若年層はセキュリティ面を考えずに、個別のデバイスを自宅や公共の安全性の低いWi-Fiからネットワークに接続していたことも要因とされている。
こうした状況は、ハッカーにとっては格好のターゲットとなった。
続いて政府・軍関連機関、そしてヘルスケア業界との順になっており、特にヘルスケア業界の被害件数は1,426件で、前年比で約60%増加との結果が出ている。
また、地域別組織ごとの週間攻撃数では、アジア圏が1,778 件で最も多かったとのこと。
対応
チェックポイントは、ランサムウェア攻撃の切り口として最も利用される手法にフィッシングメールを挙げている。
有効的な対策方法として、以下の6点を推奨している。
・不審なリンクをクリックしない
・不用意に添付ファイルを開封しない
・個人情報や認証を入力しない
・ソフトウェアのダウンロード時は、予め安全性を調べる
・不審なUSBメモリを接続しない
・安全性の低い公共Wi-Fiなど利用する際はVPNを使う
また、基本的なセキュリティ対策として使用するパソコンのOSやセキュリティツールのバージョンを最新の状態にすることも挙げられている。
【参考URL】 Check Point Research: Third quarter of 2022 reveals increase in cyberattacks and unexpected developments in global trends https://blog.checkpoint.com/ |