ランサムウェア被害で全データ復旧できたのはわずか2% 医療機関で被害増大【ソフォス調査レポート】

セキュリティベンダー「ソフォス」から、「医療業界のランサムウェアの現状 2022 年版」と題する調査レポートが公表されている。

概要

調査対象は世界31カ国5,600名のIT系専門家で、その内医療関係者が381名含まれている。
当該調査レポートによると、医療業界全体でランサムウェアによる被害が増加傾向にあるという。
被害状況を取りまとめた内容が以下の通りとなっている。

・対象医療機関の約66%が2021年にランサムウェアによる攻撃を受けている
・暗号化されたデータのため身代金を支払った組織数は61%
・2021年内に医療機関が身代金を支払って取り戻せたデータは全体の65%、すべてのデータを取り戻した組織は2%
・ランサムウェアによる被害からの復旧コスト185万ドルで、全業界比較で2番目の高さ
・サイバー保険への加入率は、全業界平均83%に対して医療機関は78%と低い

レポートまとめ

ソフォス社は、医療機関のランサムウェア被害増加の背景に、攻撃者が高いスキルを必要としないRaaS (Ransomware as a Service)の拡大が大きな要因を占めていると推測している。
また、ランサムウェア被害の遭遇率の高さと、サイバー保険の適用範囲に隔たりがあることも特記している。
サイバー保険だけで被害費用がすべて補償されず、医療機関自らが補填することとなるために復旧費用が増大することが問題点として挙げられている。

【参考URL】
医療業界のランサムウェアの現状 2022 年版
https://news.sophos.com/ja-jp/

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