【厚生労働省】指定難病患者5,640名の個人情報を誤って送付 原因は確認不十分

厚生労働省において、指定難病患者に関するデータが流出する事態が発生している。

概要

しかし8月5日、厚生労働省が医療研究者に向け「国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所」で収集されたデータを提供する際に問題が発生。
本来は削除される個人情報が含まれたまま、データが提供されたというもの。
提供先の研究者からの指摘により発覚している。

原因と流出情報

指定難病患者に関するデータ提供の工程としては、以下の通り。

1.難病指定医から現場の医療データが厚生労働省に送付
2.データ抽出および個人情報の匿名化作業の委託先である「国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所」にデータ送付
3.作業後のデータが厚生労働省から7施設の医療研究者にデータ提供

難病DBの第三者提供の業務フロー図:厚生労働省

厚生労働省の説明では、栄養研究所において個人情報の匿名化がされておらず、また厚生労働省も確認が不十分なまま研究者にデータが提供されたことが原因だったという。

なお、誤って提供されたデータに含まれていた個人情報は以下の通り。

影響対象の患者:
IgA腎症患者5,517名
一次性膜性増殖性糸球体腎炎患者123名
含まれていた個人情報:
氏名・生年月日・住所

対応

厚生労働省は、影響対象となった指定難病患者5,640名に個別での連絡を実施。
誤って提供したデータについては7施設の医療研究者からすべて回収したとのこと。

なお、再発防止策の制定までは第三者へのデータ提供は停止するとしている。

【参考URL・画像】
指定難病患者データの研究利用のための第三者提供における個人情報の流出及びその対応について
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/houdou_list_202208.html

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