現在、多くの企業がクラウドサービスを導入し、共有スペースの利用者も増加しています。しかし、日本では依然としてUSBデバイスを使って業務を行っている企業が多く、特にデータの移動が頻繁な企業にとって、USBの重要性は変わらず高いままです。そんな中で、「USBの接続履歴を確認したい」と考える方もいるかもしれません。USB接続履歴を確認することによって、何が分かるのでしょうか?
本記事では、USB接続履歴の確認方法と、その重要性について解説いたします。
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USB接続履歴の確認方法
USB接続履歴を確認する方法には、PC操作ログの確認のほか、USB管理専用のツールやソフトウェアを使用する方法もあります。どちらの方法でも、最終的にはログを確認することが必要です。ログとは、パソコンやデバイス上で行われた操作やシステムの動きに関するすべての情報を指します。ログが正しく保存されていれば、USBの接続履歴なども確認できます。
USB接続履歴から得られるデータとは?
USB接続履歴からは、以下のような詳細なデータを確認することができます。
- デバイスの識別情報(デバイス名、型番、製造元、ID)
- 接続日付や切断日付
- ポート情報(どのポートに接続されたか)
- ドライバとインストール情報
- デバイスの利用履歴など(読み書き操作やファイルのコピー、削除の履歴)
これらの情報を通じて、USBデバイスの利用状況を詳細に把握することが可能です。
USB接続履歴を確認する重要性とそのメリット
USB接続履歴を確認することには、さまざまな重要性とメリットがあります。以下にその主な点を挙げてみました。
- 不正行為の早期発見と抑止力の強化
- ウイルス感染を早期に発見するためのUSB履歴確認
- 規定外USB使用の防止とセキュリティ強化
- USB接続履歴で過去の操作を追跡し証拠を収集
不正行為の早期発見と抑止力の強化
USB接続履歴を監視することで、不正にUSBデバイスが接続されているかを確認できます。また、禁止されたファイルへのアクセスやデータ持ち出しを監視し、不正行為が発生した際にはその範囲を迅速に特定できます。
さらに、履歴管理により不正行為を早期に発見でき、抑止力として効果を発揮します。これにより、問題を事前に防ぐことができます。USB接続履歴の確認は、情報漏洩や不正持ち出しを防ぐために欠かせないプロセスです。
ウイルス感染を早期に発見するためのUSB履歴確認
USBデバイスは、ウイルスやランサムウェアが感染する主要な経路となることがあります。特に不定期に使用されるUSBデバイスには感染リスクが高く、データやファイルの移動によって、他のPCにも感染が広がる可能性があります。USB接続履歴を定期的に確認することで、感染の兆候を早期に発見し、被害を最小限に抑えることができます。
>>パソコンがウイルス感染しているか確認するためのポイントと手順
>>ランサムウェアの感染経路とは?企業必見の対処方法と予防策を解説
規定外USB使用の防止とセキュリティ強化
多くの企業では機密情報を守るため、USBデバイスの使用に制限を設けています。特に金融業や政府機関などでは、外部デバイスの使用に関する規制が厳しくなっています。接続履歴を確認することで、社内で規定外のUSBデバイスが使用されていないかを監視し、情報漏えいを防ぐためのセキュリティ対策を強化できます。これにより、企業全体の安全性を高めることができます。
USB接続履歴で過去の操作を追跡し証拠を収集
もし社内で不正や横領、情報漏洩が発生した場合、USB接続履歴を確認することで、疑わしい人物の過去の操作を追跡することができます。特に、USBデバイスに保存されたファイルやデータは、直接的な証拠となる場合があります。接続履歴を調べることによって、問題が発生した時点でどのようなデバイスが接続されていたかを確認し、さらに詳細な調査を行うことが可能です。
USB接続履歴調査を自分で行う方法
USB接続履歴は、PC操作ログと同様に自分で調査することができます。以下では、WindowsとMacそれぞれの確認方法について説明します。
- WindowsでUSB接続履歴を確認する方法
- イベントビューアでUSB接続履歴を確認する
- レジストリでUSB接続履歴を確認する
- MacでUSB接続履歴を確認する方法
- コンソールアプリを使用する
- ターミナルを使用してUSB接続履歴を確認する
WindowsでUSB接続履歴を確認する方法
Windowsでは、イベントビューアーを使用してUSBの操作履歴ログを取得できます。イベントビューアーは、システムの動作やアプリケーションの動作に関する詳細なログを記録するツールです。以下の手順で操作ログを取得できます。
イベントビューアでUSB接続履歴を確認する
- イベントビューアーを開く
- Windows 10の場合、スタートメニューから「イベント ビューアー」と入力し、Enterキーを押してイベントビューアーを開きます。
- Windows 11の場合、「コントロールパネル」を開き、「システムとセキュリティ」を選択し、「Windowsツール」の中からイベントビューアーを選びます。
- USBに関するフィルターを絞り込み
- 「Windowsログ」>「システム」を選択し、「イベントソース」でUSB関連の情報を絞り込みます。
- 「イベントID20001・10016」によりUSBのデバイス接続情報を確認できます。
レジストリでUSB接続履歴を確認する
レジストリには、USBデバイスが接続された情報が記録されており、これを手動で確認することができます。ただし、レジストリの編集は誤って設定を変更すると、システムに不具合を引き起こす可能性がありますので、必ずバックアップを取ったうえで操作を行ってください。
- [Win] + [R]キーを押して、「regedit」と入力し、レジストリエディタを開きます。
- [HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Enum\USB]のコードを入力すると、PCに接続されたすべてのUSBデバイスの情報が保存しています。
- [HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\USBSTOR]コードはUSBストレージデバイスの接続情報を管理していて、接続されたデバイスの履歴は確認できます。
MacでUSB接続履歴を確認する方法
Macには「コンソール」アプリが標準でインストールされており、システムログを簡単に閲覧できます。このアプリを使用することで、USBデバイスが接続された履歴を確認できます。
コンソールアプリを使用する
- コンソールを開く
- Finderを開き、「アプリケーション」→「ユーティリティ」の中にある「コンソール」を選択します。
- Spotlight検索で「コンソール」と入力してアプリを開くこともできます。
- ログのフィルタリング
- 検索ボックスに「USB」や「IOUSBFamily」などと入力して、USBに関するログ情報を絞り込むことができます。
ターミナルを使用してUSB接続履歴を確認する
Macのターミナルを使うことで、システムログファイルにアクセスして、USBデバイスの接続履歴を確認することができます。
- ターミナルを開く
- Finderを開き、「アプリケーション」→「ユーティリティ」の中にある「ターミナル」を選択します。
- Spotlight検索を使って「ターミナル」と入力し、アプリを開きます。
- USBデバイスの情報確認
- ターミナルでコマンド「system_profiler SPUSBDataType」を入力して、Macに接続されたすべてのUSBデバイスの情報を表示します。
自分で調査が難しい場合、プロに依頼するメリット
インシデントが発生した場合、自分でUSB接続履歴を確認するだけでは不十分なこともあります。調査を確実に進めたい場合や、削除されたファイルや資料の復元が必要な場合、専門の調査会社に依頼することが有効です。
- プロの専門家による調査
- 専門の調査会社では、高度な技術と専用ツールを用いて、USB接続履歴の詳細な調査やデータの復元を行います。
- ウイルス感染やランサムウェアの感染経路を特定
- ウイルスやランサムウェアがどのように侵入したか、その感染経路を追跡し、感染の拡大を防ぐための対策を講じることができます。
- 再発防止策の提案
- 調査結果に基づき、今後の再発を防止するための具体的な対策やセキュリティ強化策を提案してもらえるため、企業のセキュリティ体制を強化できます。
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まとめ
USBは日常的に利用されているデバイスですが、その利用に伴うリスクも存在します。定期的に接続履歴を確認することで、インシデントの予防や早期発見が可能です。USB接続履歴の確認は、企業のセキュリティ対策として非常に重要な役割を果たします。