不正アクセスは、誰にでも起こりうるサイバー攻撃です。もし「知らない端末からログインされた」「不審な通知が届いた」といった違和感を覚えたら、不正アクセスの被害が進行しているかもしれません。個人でも企業でも、こうしたリスクは他人事ではなく、日常的に起こりうる脅威となっています。
ただ、何から確認すればいいのかわからないまま時間が経過すると、証拠が消失する恐れがあり、原因の特定や被害範囲の把握が難しくなります。
本記事では、不正アクセスを疑う際に確認すべき症状、自力でできる確認方法、フォレンジック調査の必要性を、わかりやすく整理して解説します。
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不正アクセスの疑いのある7つのサイン
不正アクセスは、特別なターゲットだけに起こるものではなく、誰にでも起こりうるサイバーリスクです。気づいたときには、すでにアカウントが乗っ取られていたり、重要な情報が外部に漏れていたりするケースも少なくありません。
ここでは、不正アクセスの兆候として現れやすい代表的な7つのサインをご紹介します。該当するものがないかをチェックし、早めの確認と対処につなげてください。
不正アクセスの疑いのある7つのサイン
- 覚えのないログイン通知や履歴:見知らぬ地域や端末、時間帯からアクセスされている
- SNS・メールアカウントの異常:勝手な投稿、DM送信、プロフィール変更がある
- 知らないアプリやソフトが増えている:自分でインストールしていないアプリや起動が確認できる
- 端末の動作が不安定:重い・発熱・再起動・バッテリー異常などが続く
- 警告ポップアップの頻発:セキュリティ通知や警告画面が何度も表示される
- 通信量や料金が異常:データ通信が異常に多くなっている/料金明細に心当たりがない請求がある
- 銀行やクレカの取引履歴が不審:身に覚えのない決済や送金が記録されている
上記のようなサインが複数当てはまる場合、不正アクセスの可能性が高まります。日常的な利用との違いに敏感になりましょう。
不正アクセスが疑われる場合の初期対応
異常が見つかった場合は、慌てずに次の手順を行ってください。対処よりも「記録を残す」ことを優先するのがポイントです。
- パスワードの変更と二段階認証の設定:ログインが可能なうちに速やかに変更し、他のアカウントと同じパスワードを使わないようにします。
- ログや通知の保存:ログイン履歴や警告メッセージは、スクリーンショットやPDFで保存しておくと後の証拠になります。
- サービス窓口や専門機関への相談:利用サービスのサポート窓口、または警察・フォレンジック調査会社など、専門機関へ早めに連絡しましょう。
>>【解説】フォレンジック調査とは?調査の流れや専門会社を紹介
自分でできる不正アクセスの調べ方
不正アクセスの被害が疑われるとき、まず最初にやるべきなのは「焦って操作する」のではなく、現状を把握することです。とくに証拠となるデータは時間とともに上書きされてしまうため、慎重に確認する必要があります。以下に、自力でできるチェック方法を整理しました。
不正アクセスを調べる基本手順
不正アクセスの有無を調べるには、ログイン履歴や通知、設定の変化などを順に確認していきます。特別なツールを使わなくても、多くの情報は自分で確認できます。
- ログイン履歴・アクセスログの確認:GoogleやLINE、Microsoftアカウントなどで「最近のログイン履歴」や「デバイス一覧」を開き、見覚えのないIPアドレスや地域、端末がないかを調べます。
- 異常な通知・警告メッセージ:パスワード変更や認証コード送信など、身に覚えのない通知が届いていないかを確認します。
- 設定・利用履歴の確認:プロフィール情報、アカウント設定、ファイル操作履歴などに変更が加えられていないかをチェックします。
- SNS・メールの異常送信:自分が送信していないDMや投稿がある場合、アカウント乗っ取りの可能性があります。
- デバイス・ユーザー一覧の確認:自分以外の端末やユーザーが登録されていないか、端末管理画面で調べましょう。
- ログイン失敗やロックの履歴:不自然なアカウントロックや、連続ログイン失敗が記録されていれば、不正な試行の痕跡です。
- セキュリティソフトのスキャン履歴:ウイルスやマルウェアの検出履歴がある場合、感染経路と動作履歴を確認します。
セキュリティソフトによるスキャン
ウイルスやマルウェアによって情報が盗まれている可能性があるため、ウイルス対策ソフトを使って端末をスキャンしてみましょう。
スキャン手順
- 最新のセキュリティソフト(Windows Defender/ESET/ノートンなど)を使用
- システム全体をスキャンして、疑わしいファイルやプロセスを検出
- 検出された脅威は隔離または削除し、必要ならログを保存
もし不審なファイルや不正な通信が確認された場合、自己判断で削除すると証拠が失われる可能性があります。証拠保全を優先し、専門家への相談を検討しましょう。
>>不正アクセスの調査とは?専門家が行う調査方法を詳しく解説
不正アクセスの調査は専門会社への依頼
不正アクセスが発覚したとき、自力で対応しようとしても「証拠が残らない」「何が起きたのか特定できない」という問題に直面しがちです。特に情報漏えいが疑われるケースでは、個人情報保護委員会への報告義務が発生することもあり、適切な対応が求められます。
しかし、デジタルデータは簡単に上書き・消失してしまうため、一般的な方法では証拠としての信頼性が担保できません。そうした場合に有効なのが、フォレンジック調査会社への依頼です。
>>フォレンジック調査における証拠性とは|正しい取得手順と法的に有効な保全方法を解説
フォレンジック調査会社が行うこと
不正アクセスの調査に対応する専門会社では、次のような解析を行います。
- 端末・ネットワーク上のアクセスログや操作履歴の収集
- マルウェア感染の有無と侵入経路の特定
- 漏えいデータの内容・範囲の特定
- 第三者性ある報告書の作成(社内外への説明や法的対応に使用可能)
すでに一部の証拠が消されていたとしても、早期に専門会社へ依頼すれば復元できる可能性が残されています。
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調査対象 | PC、スマートフォン、サーバ、外付けHDD、USBメモリ、SDカード、タブレット など |
サービス | ハッキング・不正アクセス調査、マルウェア・ランサムウェア感染調査、サイバー攻撃被害調査、退職者調査、労働問題調査、社内不正調査、情報持出し調査、横領着服調査、パスワード解除、データ改ざん調査、データ復元、デジタル遺品、離婚問題・浮気調査 など |
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不正アクセスの予防策と再発防止のポイント
不正アクセスは、一度被害に遭うと多くの情報が盗まれたり、再び狙われたりすることがあります。そのため、調査・対処が終わったあとでも、再発を防ぐための予防策を講じることが重要です。
セキュリティ設定を強化する
日常的に行えるセキュリティ対策として、以下の点を見直しましょう。
- 強力なパスワードポリシーの実施:英数字・記号を組み合わせた長めのパスワードを設定し、定期的に変更する習慣を持ちます。
- ファイアウォール・VPNの活用:通信内容の保護や、不審な接続の遮断に有効です。ただし、VPNは設定を誤ると逆にリスクになるため注意が必要です。
- OSやアプリケーションの更新:脆弱性を狙った攻撃を防ぐため、アップデートを自動化するなど運用ルールを整備します。
- 多要素認証(MFA)の導入:ID・パスワードだけでなく、SMS認証や認証アプリの併用により、なりすましリスクを大幅に低減できます。
まとめ
不正アクセスへの対応は、単なる一時的な対処ではなく、根本原因の特定と再発防止策の実施までが重要です。ログの確認やネットワークの監視だけでなく、フォレンジック調査を通じて攻撃の全体像を把握することで、再発防止につながる具体策を立てることができます。
また、社内対応に限界を感じる場合や、すでに情報が外部に流出している可能性がある場合には、早期にフォレンジック調査会社へ相談することを強く推奨します。