「退職した社員が重要なファイルを外部に送っていたかもしれない」「送信履歴に見覚えのないメールが残っていた」そんな疑念やトラブルが生じたとき、真実を明らかにする鍵となるのがメールフォレンジックです。
メールフォレンジックは、電子メールの送受信履歴や添付ファイル、削除データなどを専門的に解析し、内部不正や情報漏洩の証拠を収集・復元する調査手法です。特に企業内のインシデントでは、証拠の改変や証拠隠滅が行われる前に迅速な対応が求められます。
この記事では、メールフォレンジックの基本から調査の流れ、代表的なツール、注意点までを初心者にも分かりやすく解説します。実際のインシデントに備え、適切な初動対応ができるように備えておきましょう。
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メールフォレンジックとは
メールフォレンジックとは、電子メールに関する全データ(送受信履歴、添付ファイル、転送設定、ヘッダー情報など)を専門的に解析し、不正の証拠を特定・保全する調査技術です。情報漏洩や社内不正、退職者のデータ持ち出しなどの調査で活用されます。
主な調査対象と手法
メールフォレンジックの対象には以下のような項目があります。
- 送受信履歴(日時・件名・アドレス)
- 削除メールの復旧(サーバログやバックアップから)
- 添付ファイルの内容・拡散状況の確認
- 自動転送設定や不審なフィルター設定
- 送信元IPやアクセスログの追跡
調査工程の流れ
以下の手順でメールフォレンジックが行われます。
- ヒアリングと範囲決定:関係者・端末・アカウント・対象期間を定義
- 証拠保全:証拠改変を防ぐ形式で安全にデータ抽出
- 解析調査:ツールを用いてメール本文・添付・転送設定を分析
- 報告書作成:証拠性あるレポート形式で事実を文書化
代表的な調査ツール
- MailXaminer: 多数のメール形式・言語に対応。キーワード抽出に強み
- Aid4Mail Forensic: 削除データ対応・フィルタ設定調査に優れる
- 4n6 Email Forensics: 証拠レポート作成と添付追跡に対応
- EnCase/FTK: 総合フォレンジックツールだが、メール分析にも活用可
注意点と課題
メールフォレンジックには注意すべき点があります。
- 証拠改変リスク: 調査中の誤操作で証拠性が失われる恐れがある
- 法的配慮: 調査の正当性・正規性が重要。取得方法に注意
- 自力調査の限界: 専門知識なしでの調査はリスク。早期の専門相談が望ましい
そのため社内や個人で行うのではなく、メールフォレンジック専門会社へ相談することをおすすめします。
編集部おすすめ調査会社:デジタルデータフォレンジック(おすすめ度)
サイバー攻撃や社内不正といった、幅広いインシデントに対してフォレンジック調査を行っている専門会社をご紹介します。
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調査対象 | PC、スマートフォン、サーバ、外付けHDD、USBメモリ、SDカード、タブレット など |
サービス | ハッキング・不正アクセス調査、マルウェア・ランサムウェア感染調査、サイバー攻撃被害調査、退職者調査、労働問題調査、社内不正調査、情報持出し調査、横領着服調査、パスワード解除、データ改ざん調査、データ復元、デジタル遺品、離婚問題・浮気調査 など |
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規模が大きな調査会社でありながら、個人端末のハッキング調査、不正アクセス調査などの実績もあるようですし、24時間365日の相談体制、ニーズに合わせたプランのカスタマイズなど、サービスの利用しやすさも嬉しいポイントです。
ハッキング調査以外にも幅広い調査に対応しているだけでなく、ケースごとに専門チームが調査対応を行っているとのことで、高品質な調査が期待できます。さらに、警察への捜査協力も行っているなど、信頼がおける専門業者です
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フォレンジック調査会社を利用するときの注意点
フォレンジック調査会社を利用するときの注意点は次のとおりです。
- 不用意に操作しない
- 興信所や探偵は基本的に専門外
- サポート詐欺に要注意
- 市販の調査ソフトを使用しない
不用意に操作しない
サイバーやリーガルインシデント被害を受けた場合、不用意にシステムや機器を操作すると、証拠が消失したり、状況が悪化したりする可能性があります。そのため、フォレンジック調査会社に依頼する前に、不用意な操作は避けましょう。
興信所や探偵は基本的に専門外
フォレンジック調査は、専門的な知識や技術が必要となる調査です。そのため、主に浮気調査や家出人捜索などの調査を行っている興信所や探偵に依頼しても、十分な調査が期待できない可能性があります。
市販の調査ソフトを使用しない
市販のフォレンジック調査ソフトは多数存在しますが、そのどれもが万能なものではなく、フォレンジック調査サービスと比較して調査の正確性が劣ります。セキュリティ対策やログの監視ツールとして利用する分には問題ないですが、インシデント発生時の調査で利用する時は目的に合わせて利用すべきか判断が必要になります。
調査結果を報告資料の作成や裁判などでの証拠として活用したい場合は、フォレンジック調査ツールで抽出した結果を使用できないため、証拠保全が可能な調査会社に相談して調査する
まとめ
メールフォレンジックは、企業内の不正や情報漏洩の原因を明らかにし、証拠を保全するための不可欠な調査手法です。しかし、調査には技術と法的知識の両面が求められるため、安易な対応はかえってリスクを招く可能性もあります。
確かな証拠を確保し、トラブルを正しく解決するためにも、不正の兆候を感じた時点で専門業者への相談を検討しましょう。
■警視庁からの捜査協力依頼実績が多数あり
■法人/個人問わず幅広く対応
■ 国際標準規格「ISO27001」取得
■ 14年連続国内売上No.1のデータ復旧サービス
- サービス
ハッキング不正アクセス調査、マルウェア・ランサムウェア感染調査、退職者調査、労働問題調査、社内不正調査、情報持出し調査、横領着服調査、データ改ざん調査など