インシデントレスポンスとデジタルフォレンジック(DFIR)とは?サイバー攻撃対応の全体像を解説

近年、企業や団体を狙うサイバー攻撃が増加する中で、インシデントレスポンスとデジタルフォレンジック(DFIR)の重要性が急速に高まっています。デジタルフォレンジックによる証拠保全と、迅速なレスポンス対応を融合させたDFIRは、サイバー攻撃の被害を最小限に抑えるための中核的アプローチといえます。

本記事では、インシデントレスポンスとデジタルフォレンジック(DFIR)の基本構成から対応手順、メリットまでを詳しく解説します。

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インシデントレスポンスとデジタルフォレンジック(DFIR)とは何か

DFIRとは、「デジタルフォレンジック」と「インシデントレスポンス」の2つの要素から構成される、サイバーインシデント発生時の包括的な対応フレームワークです。

デジタルフォレンジック(Digital Forensics)

パソコン・サーバ・ネットワーク機器などから、ログやファイル、メモリなどのデータを収集・分析し、不正の痕跡や原因を明らかにする技術です。証拠保全のための正確な手順が求められ、法的手続きにも耐えうる調査となります。

インシデントレスポンス(Incident Response)

インシデントが発生した際の検知、初動、封じ込め、根絶、復旧、レビューという一連の対応フェーズを指します。フォレンジックの技術を取り入れることで、証拠を保全しながら影響範囲を特定し、迅速に正常化を図ることが可能になります。

DFIRの主な流れ

DFIRは以下の6つのステージに分類され、段階的かつ包括的な対応が行われます。

  1. 準備(Preparation):対応体制の整備、ポリシー策定、訓練実施など
  2. 検知・特定(Detection and Identification):ログ解析や異常検知によるインシデントの特定
  3. 封じ込め(Containment):被害の拡大を防ぐための一時的対応
  4. 根絶(Eradication):攻撃の痕跡やマルウェアを完全に除去
  5. 復旧(Recovery):業務システムの再稼働と正常化
  6. レビュー・改善(Lessons Learned):対応結果の分析と再発防止策の策定

DFIRが持つメリット

DFIRには多くの利点があり、特に以下の点で企業のインシデント対応力を大きく向上させます。

  • 証拠保全と訴訟対応:法的証拠として利用可能な証拠保全が可能
  • 迅速な対応と被害範囲の把握:攻撃経路や影響範囲を的確に特定
  • コンプライアンス対応:法令順守や顧客への説明責任に対応しやすくなる

活用される主な技術

DFIRには以下のような技術が用いられます。

  • ファストフォレンジック:初動対応に特化した迅速な証拠分析
  • ログ解析:ユーザー操作やシステム挙動の追跡
  • メモリ解析:一時的に残された攻撃の痕跡を取得
  • ネットワークモニタリング:通信経路や外部アクセスの可視化

DFIRの導入を検討すべきタイミング

以下のような兆候や状況がある場合、すぐにDFIRの導入・調査を検討すべきです。

  • 未知のIPアドレスからのアクセスが検出された
  • 社内の端末がランサムウェアに感染している
  • 重要なファイルやログが削除・改ざんされている
  • 顧客情報や個人情報が漏えいした疑いがある

これらのケースでは、早期のフォレンジック調査によって被害範囲を正確に把握し、対応方針を立てることが重要です。

信頼できるフォレンジック調査会社を選ぶ重要ポイント4選

信頼できるフォレンジック調査会社を選ぶポイントは以下の4つです。

  • 調査実績が豊富
  • セキュリティ認証を取得している
  • 調査完了までのスピードが速い
  • 無料相談や見積りに対応している

これらの特徴を持つ調査会社に依頼することで、効果的な調査と適切な対策が期待できます。

調査実績が豊富

調査実績が豊富な調査会社は、さまざまな種類のサイバーやリーガルインシデントに対応した経験とノウハウを持っています。そのため、状況や問題に応じた適切な方法やツールを駆使し、被害の状況や原因をより正確に特定することで、適切な対策を講じることができます。

セキュリティ認証を取得している

セキュリティ認証を取得している企業は、情報セキュリティに対する取り組みが評価されており、信頼性が高いです。

具体例として、ISO/IEC 27001などの国際的な認証が挙げられます。これらの認証は、企業が情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)を適切に運用し、機密情報の保護に努めていることを示します。

こうした認証を取得している企業は、データ漏えいリスクを最小限に抑えるための対策を講じており、顧客のデータを安全に扱うことができます。このため、セキュリティ認証を取得している企業を利用することがおすすめです。

調査完了までのスピードが速い

問題が発生した際、調査完了までのスピードが速いほど、被害を最小限に抑えることができます。調査スピードが速い理由としては、専門知識や経験を持ったスタッフが多数在籍していることや、最新の技術やシステムを導入して効率的な業務を行っていることが挙げられます。

無料相談や見積りに対応している

問題が発生した際、無料相談や見積りに対応している企業であれば、相談のうえ、見積りを取得することで、サービスの費用を事前に把握し、予算に合ったプランを選ぶことができます。

無料相談や見積りに対応している企業は、顧客ニーズに応じたサービスを提供できる体制が整えられており、信頼性が高いと言えます。ぜひ、お問い合わせや見積りの依頼を通じて、最適なサービスを見つけてください。

>>【2024.11最新】フォレンジック調査会社一覧|選び方・依頼の流れを解説

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フォレンジック調査会社を利用するときの注意点

フォレンジック調査会社を利用するときの注意点は次のとおりです。

  • 不用意に操作しない
  • 興信所や探偵は基本的に専門外
  • サポート詐欺に要注意
  • 市販の調査ソフトを使用しない

不用意に操作しない

サイバーやリーガルインシデント被害を受けた場合、不用意にシステムや機器を操作すると、証拠が消失したり、状況が悪化したりする可能性があります。そのため、フォレンジック調査会社に依頼する前に、不用意な操作は避けましょう。

興信所や探偵は基本的に専門外

フォレンジック調査は、専門的な知識や技術が必要となる調査です。そのため、主に浮気調査や家出人捜索などの調査を行っている興信所や探偵に依頼しても、十分な調査が期待できない可能性があります。

市販の調査ソフトを使用しない

市販のフォレンジック調査ソフトは多数存在しますが、そのどれもが万能なものではなく、フォレンジック調査サービスと比較して調査の正確性が劣ります。セキュリティ対策やログの監視ツールとして利用する分には問題ないですが、インシデント発生時の調査で利用する時は目的に合わせて利用すべきか判断が必要になります。

調査結果を報告資料の作成や裁判などでの証拠として活用したい場合は、フォレンジック調査ツールで抽出した結果を使用できないため、証拠保全が可能な調査会社に相談して調査するようにしましょう

まとめ

サイバー攻撃は日々進化しており、従来のセキュリティ対策だけでは不十分なケースも多くなっています。DFIRは、証拠に基づいた冷静かつ迅速な対応を可能にし、企業や組織の信頼を守るための不可欠な手段です。インシデントが発生してからでは遅いため、平時からの体制整備と、専門業者との連携が極めて重要です。

「もしかして不正アクセスかも…」「大切なログが消えている」など、少しでも異常を感じたら、まずはデジタルフォレンジック専門業者への相談をおすすめします。

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