企業のセキュリティ対策としてよく聞かれる「ASM(アタックサーフェスマネジメント)」と「脆弱性診断」。一見似たように思えるこの2つは、実は対象範囲や調査精度、導入目的に明確な違いがあります。本記事では、両者の違いをわかりやすく整理し、具体的な対処法まで丁寧に解説します。
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ASMと脆弱性診断の違いによるリスクの理解
ASMと脆弱性診断の違いを正しく理解していないと、セキュリティ対策の抜け漏れが生じる恐れがあります。
ASMは攻撃対象の全体像を可視化する仕組み
ASM(アタックサーフェスマネジメント)は、企業が管理しているかどうかに関わらず、インターネットからアクセス可能な全てのシステムやサービスを自動的に収集・監視する技術です。管理されていないクラウド環境なども含め、攻撃者視点で「どこに侵入可能な公開情報があるか」を広範に把握することが目的です。
ただしASMは「脆弱性がある可能性」にとどまり、精査までは行わないため、誤検出や過検出も含まれる可能性があります。
脆弱性診断は特定システムに対して詳細な調査を行う
脆弱性診断は、企業が把握しているサーバやWebアプリケーションなどのシステムに対して疑似攻撃を含む詳細な調査を行うものです。ログインが必要な内部システムや社内ネットワーク環境も対象になり、SQLインジェクションやXSSなど実際の脆弱性の有無を高精度で判定します。
ただしその一方で、システムに一定の負荷がかかるリスクもあります。
これらの違いを理解せずに一方のみを導入すると、想定外の侵入口が残る可能性や、誤検出に惑わされるリスクがあります。
次に、このようなリスクを防ぐための具体的な対処法を解説します。
ASMと脆弱性診断への適切な対応方法
この章では、ASMと脆弱性診断を正しく活用するための対処法を具体的に説明します。
ASMによるシステムの全体可視化と継続監視
ASMを活用することで、企業が把握していないWebサービスやサーバなども含めて網羅的に洗い出すことができます。まずは継続的な監視体制を構築し、攻撃者視点での公開システムの棚卸を実現することが重要です。
ASMを導入して公開中のシステムを自動可視化する方法は下記のとおりです。
- ASMツール(例:Rapid7、CAASMなど)を選定・契約する
- ドメイン名やIP帯を登録し、関連システムの自動探索を開始
- 検出された中から、管理されていない公開中のサービスを特定
- リスクのあるサービスを分類し、対応優先度を設定
- ダッシュボードを活用し、定期的な状況を確認
脆弱性診断による詳細なセキュリティチェック
洗い出されたシステムや運用中のサーバに対しては、脆弱性診断を通じて深い調査が必要です。ツールによる自動診断だけでなく、専門家による手動チェックの組み合わせで、より確実な診断が可能となります。
脆弱性診断でセキュリティ上の弱点を特定する手順は下記のとおりです。
- 診断対象となるWebアプリやネットワーク機器を明確に定義
- 脆弱性スキャンツール(例:Nessus、Vulsなど)を実行
- 必要に応じてWebアプリケーション診断や手動診断を追加
- 検出された脆弱性の深刻度や影響範囲を評価
- レポートに基づき、各システムへの対応策を優先度順に実施
専門業者への相談・調査依頼
ASMや脆弱性診断の実施に不安がある場合や、より正確なリスク評価が必要な場合は、専門の調査会社への依頼を検討してください。技術力・実績・対応範囲に優れた業者を選ぶことで、的確なセキュリティ対策につながります。
フォレンジック専門業者に依頼する手順は下記のとおりです。
- 実績・専門性が高いセキュリティ企業を複数調査
- 導入実績や診断メニューを比較し、自社に合う業者を選定
- 無料相談窓口で初期ヒアリングと見積を依頼
- 診断対象と目的を共有し、調査内容と報告形式を確認
- 契約後、調査スケジュールに沿って実施し報告書を受領
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ASMや脆弱性診断を実施できるデジタルフォレンジック専門会社をご紹介します。
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まとめ
ASMは企業の外部から見えるサーバやWebサービスを広く網羅的に可視化し、攻撃面を管理するために有効です。一方で、脆弱性診断は特定システムに対する深いリスク調査を行い、実在する脆弱性を正確に洗い出す手法です。どちらか一方だけでは見落としや誤検出のリスクが残るため、両者を組み合わせた運用が推奨されます。
まずはASMで広範な公開システムを把握し、その中から重要度の高いものを脆弱性診断で精査するという流れが、セキュリティ対策の理想的なスタイルです。必要に応じて専門業者に相談することで、より効果的で信頼性の高い対策を実現できます。
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