デジタル鑑識で使われる主な解析ソフト一覧

デジタル鑑識では、目的によって多様なソフトウェアが活用されます。ソフトウェアにもさまざまなメーカーや用途に合わせたものが存在しており、どのツールを使用するのが適切か不安になる方もいると思われます。

本記事では、証拠保全から解析・報告書作成までを支える代表的な解析ソフトについて、初心者にもわかりやすく解説します。目的や対象デバイスに応じたソフト選定の参考にしてください。

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主なデジタル鑑識の解析ツールの特徴

ここでは、実際のフォレンジック調査現場で頻繁に利用されている代表的な解析ソフトを紹介します。

  • EnCase
  • FTK / FTK Imager
  • XRY / XAMN
  • CAINE

EnCase

EnCaseは世界的に広く使用されている統合型フォレンジックツールで、証拠保全から報告書作成まで一貫した調査が可能です。APFSやスマートフォンなどの最新形式にも対応しており、企業・法執行機関の双方で重宝されています。

EnCaseの主な使用手順

  1. 対象端末を接続し、EnCaseでディスクの完全イメージを取得します。
  2. 取得イメージからファイル、レジストリ、ログ等を抽出・分析します。
  3. キーワード検索やタイムライン分析を用いて、不正操作や証拠を抽出します。
  4. 調査結果を法的に有効な形式で報告書にまとめます。

FTK / FTK Imager

FTKはディスクやファイルの高速インデックス化と多機能な解析が強みのツールです。FTK Imagerはそのライト版で、USB等からのデータ取得やメモリ解析にも対応しています。

FTK/FTK Imagerの基本的な使い方

  1. 調査対象のメディアをFTK Imagerで読み取り、証拠保全用イメージを作成します。
  2. FTKにインポートして、インデックス化・ファイル抽出を行います。
  3. ファイル内容、削除痕跡、メタデータなどを多角的に解析します。
  4. 必要に応じてレジストリや通信ログなども調査対象とします。

XRY / XAMN

スマートフォンなどのモバイル端末を専門に扱うフォレンジックツールで、通話履歴やLINE等のアプリ内データまで解析可能です。

XRY/XAMNの利用手順

  1. 専用ケーブルでスマートフォンを接続し、XRYでデータ抽出を行います。
  2. 抽出された内容をXAMNで視覚的に分析し、関連性や操作履歴を特定します。
  3. 必要な証拠情報を選別し、報告書としてエクスポートします。

CAINE

CAINEはLinuxベースのライブOSで、USBから起動して調査用端末に影響を与えずに使用可能です。GUIで直感的に操作でき、様々なOSS系ツールも利用できます。

CAINEでの基本操作

  1. CAINEのブータブルUSBを作成し、対象マシンを起動します。
  2. GUIから必要なフォレンジックツール(例:Autopsy、Guymager等)を選択します。
  3. ディスク解析、メモリ分析、レジストリ調査などを目的別に実施します。
  4. 調査結果を外部ストレージに保存し、証拠管理を行います。

デジタル鑑識の専門会社に相談する

ソフトウェアを扱うには一定の技術が必要で、誤操作により証拠が破壊される危険もあります。操作に自信がない場合や調査対象が複雑な場合は、デジタル鑑識専門の調査会社に依頼するのが最も確実です。

専門会社に依頼する際の流れ

  1. まずは無料相談窓口から状況を共有します。
  2. フォレンジック専門家による初期診断と調査プランの提示を受けます。
  3. 見積もりを確認のうえ、正式に調査依頼を行います。
  4. 調査完了後、報告書を受け取り、必要に応じて証拠活用を進めます。

信頼できるデジタル鑑識の調査専門会社を選ぶ重要ポイント4選

信頼できるデジタル鑑識の調査専門会社を選ぶポイントは以下の4つです。

  • 調査実績が豊富
  • セキュリティ認証を取得している
  • 調査完了までのスピードが速い
  • 無料相談や見積りに対応している

これらの特徴を持つ調査会社に依頼することで、効果的な調査と適切な対策が期待できます。

調査実績が豊富

調査実績が豊富な調査会社は、さまざまな種類のサイバーやリーガルインシデントに対応した経験とノウハウを持っています。そのため、状況や問題に応じた適切な方法やツールを駆使し、被害の状況や原因をより正確に特定することで、適切な対策を講じることができます。

セキュリティ認証を取得している

セキュリティ認証を取得している企業は、情報セキュリティに対する取り組みが評価されており、信頼性が高いです。

具体例として、ISO/IEC 27001などの国際的な認証が挙げられます。これらの認証は、企業が情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)を適切に運用し、機密情報の保護に努めていることを示します。

こうした認証を取得している企業は、データ漏えいリスクを最小限に抑えるための対策を講じており、顧客のデータを安全に扱うことができます。このため、セキュリティ認証を取得している企業を利用することがおすすめです。

調査完了までのスピードが速い

問題が発生した際、調査完了までのスピードが速いほど、被害を最小限に抑えることができます。調査スピードが速い理由としては、専門知識や経験を持ったスタッフが多数在籍していることや、最新の技術やシステムを導入して効率的な業務を行っていることが挙げられます。

無料相談や見積りに対応している

問題が発生した際、無料相談や見積りに対応している企業であれば、相談のうえ、見積りを取得することで、サービスの費用を事前に把握し、予算に合ったプランを選ぶことができます。

無料相談や見積りに対応している企業は、顧客ニーズに応じたサービスを提供できる体制が整えられており、信頼性が高いと言えます。ぜひ、お問い合わせや見積りの依頼を通じて、最適なサービスを見つけてください。

>>フォレンジック調査会社一覧|選び方・依頼の流れを解説

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デジタルデータフォレンジック

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デジタル鑑識の調査専門会社を利用するときの注意点

デジタル鑑識の調査専門会社を利用するときの注意点は次のとおりです。

  • 不用意に操作しない
  • 興信所や探偵は基本的に専門外
  • サポート詐欺に要注意
  • 市販の調査ソフトを使用しない

不用意に操作しない

サイバーやリーガルインシデント被害を受けた場合、不用意にシステムや機器を操作すると、証拠が消失したり、状況が悪化したりする可能性があります。そのため、フォレンジック調査会社に依頼する前に、不用意な操作は避けましょう。

興信所や探偵は基本的に専門外

フォレンジック調査は、専門的な知識や技術が必要となる調査です。そのため、主に浮気調査や家出人捜索などの調査を行っている興信所や探偵に依頼しても、十分な調査が期待できない可能性があります。

市販の調査ソフトを使用しない

市販のフォレンジック調査ソフトは多数存在しますが、そのどれもが万能なものではなく、フォレンジック調査サービスと比較して調査の正確性が劣ります。セキュリティ対策やログの監視ツールとして利用する分には問題ないですが、インシデント発生時の調査で利用する時は目的に合わせて利用すべきか判断が必要になります。

調査結果を報告資料の作成や裁判などでの証拠として活用したい場合は、フォレンジック調査ツールで抽出した結果を使用できないため、証拠保全が可能な調査会社に相談して調査するようにしましょう。

まとめ

デジタルフォレンジックでは、調査対象や目的に応じた適切なソフトウェアの選定が重要です。EnCaseやFTK、XRYなどの専用ツールを正しく使いこなすことで、証拠性を確保した解析が可能となります。しかし、誤操作や知識不足によるリスクもあるため、不安がある場合は専門業者への相談が推奨されます。状況に応じた最適な対応を選びましょう。

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