パソコンの使用中にCRCエラー(巡回冗長検査エラー)が出た場合、フォルダやファイルにアクセスできなくなるといった不具合が発生します。CRCエラーが発生する原因と修復方法について解説します。
自力でのデータ復旧はリスクが大きく、誤操作や物理障害が発生する可能性もあります。データ復旧専門業者は無料診断を提供しており、安心して依頼できます。編集部が厳選した業者をまとめていますので、ぜひ参考にしてください。

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CRCエラーとは?
CRCとは「Cyclic Redundancy Check:巡回冗長検査」の略で、パソコンのエラー検出の仕組みのことを指します。データの読み書きを行う中で発生したエラーを検出するのがCRC(巡回冗長検査)です。
CRCの検査方法は以下の通りです。
⑴データの送信・書き込みを行う際に検査用の値を算出する
⑵データの受信・読み込みを行う際に再度検査用の値が算出される
⑶この二つの値の整合性によってエラーの有無を検出する
このような流れでエラーの検査を行い、二つの値が誤っている場合に「CRCエラー」としてパソコンに表示されます。
CRCエラーが起こる原因
CRCエラーが起こる原因として以下の3点が挙げられますが、どれも記録媒体に物理的な障害が発生していることが共通しています。
原因①ハードディスク記録面の破損
ハードディスクの場合、多くのケースがデータ記録面(プラッタ)に傷がついていることが原因として挙げられます。

原因②USBメモリ/SSDの破損
USBメモリやSSDを使用しているパソコンでCRCエラーが発生した場合、データ記録部分の劣化や破損が原因として挙げられます。フラッシュメモリの場合、内部のコントローラチップやデータ保存部分に損傷が発生すると、その部分のデータ読み書きは正確に行われません。
原因③経年劣化による記録媒体の破損
上記の記録媒体を含め、長期間使用したことによる劣化が進んだものに関しては、部品の破損が原因であると考えられます。破損箇所のデータが正しく読み取れなくなるため、エラーとして検出されます。
ストレージ機器に物理障害が発生している状態で、むやみに通電や再起動、フリーソフトの使用、分解などを行うと、状況が悪化し、復旧の難易度が大きく上がることがあります。特にHDDやSSDは精密機器であり、ちょっとした刺激や誤操作でも内部パーツが傷ついたり、データが上書きされたりして、最終的に復旧不可能になるリスクもあります。誤った対処で大切なデータを失ってしまう前に、まずは専門業者への相談をおすすめします。
自力で修復する場合のリスク

▶ ほこりや異物が悪影響を与えてしまう
▶ 内部パーツに修復できない傷が付いてしまう
▶ 知識不足で誤った復旧作業を行ってしまう
ストレージデバイスの自力での修復は非常に難しく、誤った方法で作業を進めると、データが完全に失われるリスクがあります。安全にデータを復旧させたい場合、データ復旧業者に依頼することが確実です。編集部が厳選したおすすめ業者は下記のボタンからご参照ください。
CRCエラー発生時の注意点
「chkdsk」の実行を行わない
chkdskとはハードディスクのエラーを修復するためのコマンドです。ファイルやフォルダのエラー修復を目的としているため、記憶媒体そのものが故障しているケースとは関係ありません。
上記の通り、CRCエラーが発生するケースは主に物理的な障害が発生していることが原因となっています。そのため、chkdskを行ってしまうと正常なファイル・フォルダの修復措置が行われ、長期間ハードディスクを稼働させるため負担も大きく、障害の悪化を招く可能性があります。
再起動やアクセスを何度も行わない
CRCエラー発生中は記憶媒体に何らかの傷や障害が発生しているケースがほとんどです。そのため、何度も再起動を繰り返したり、過度なアクセスを行うと機器が過剰に稼働することとなり、負担が大きくなります。
万が一ハードディスクに傷がついている状態で稼働を繰り返すと、その傷部分が重度の障害「スクラッチ」に悪化することがあります。
修理を行うとデータが消失する恐れが
修理は本体丸ごともしくは部品、データが保存されている記憶媒体の交換作業が行われるため、保存されているデータは消失・初期化されるケースがほとんどです。データの保証はされていないことが多いため、目的が何なのかを今一度確認する必要があります。
ただし、「内部のデータは特に必要ない」「ただパソコンがもう一度正常に使えるようにしたいだけ」といった方は、修理の作業を行うだけで良いでしょう。製造メーカーの保証期間であれば無料で機器の交換を行うことができます。また、破損している記憶媒体自体を交換するため、再び新しいパソコンを買い直す必要はありません。
CRCエラーの修復(復元)方法
CRCエラーを修復するにはまずデータを取り出すことを最優先に行います。データ復旧を行うには以下のような作業を行います。
バッドセクタの修復
バッドセクタ(不良セクタ)とは、ハードディスクの磁気が弱まり正常なデータ読み書きが不可能となったセクタのことを指します。CRCエラーが発生している場合、バッドセクタによる読み込み不良が原因となることがあります。

プログラムの不具合の解析
記憶媒体のプログラムに不具合が起きると、CRCエラーが発生することがあります。こうしたプログラムやシステム上の問題は、記録されているデータやフォルダ構成の不具合が原因です。
OSやファイルシステムの障害箇所を特定するために、データの解析と修復を行います。その作業範囲は、ユーザーがアクセスできるデータ領域だけでなく、サービスエリアという通常ではみられないシステム管理画面の修復も行う必要があります。ただしサービスエリアの修復作業は、市販の復旧ソフトでは対応しきれないため、個人で作業するのは困難と言えます。
破損部品の交換
CRCエラーが発生している場合、記憶媒体の破損箇所の部品を交換してデータ抽出を行います。ハードディスクの場合、プラッタ(データ記録面)に磁気ヘッドが接触し、傷がついているケースがほとんどのため、正常に起動するプラッタに交換する必要があります。
ハードディスクはプラッタ上に埃やチリが付着すると新たな傷を生み出す原因となるため、部品交換作業はクリーンルーム等空気が清浄な空間で行う必要があります。また、部品はメーカーや製造年月日、型番によって構造が異なるため、互換性のあるものを使用します。
専門業者に相談・依頼する
ここまでの対処法を試しても改善できなかった場合、機器に重大なエラーや物理的な故障が生じている可能性が高いです。この場合、続けて使用すると損傷がひどくなり、復旧できなくなる可能性があります。さらに、自力で分解したり復旧作業を行うのも状態が悪化するケースが多いです。少しでもデータを失いたくない方は速やかに専門業者に相談することをおすすめします。
おすすめのデータ復旧専門業者
データ復旧の専門業者を選ぶときには以下の項目が特に重要です。
▶ 復旧の経験が豊富
さまざまなメーカーや機種に対応できるかをチェックしましょう。
▶ 無料で初期診断を提供
費用がかかる前に復旧の可能性や状態を確認でき、リスクを減らせます。
▶ 最先端の復旧技術と設備を備えている
特に物理障害の場合、クリーンルームでの対応が可能かを確認することが重要です。
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また2021年には、HDDの最難関障害である「スクラッチ障害」の復旧技術や、SSDやSDカードのような「メモリ媒体」の復旧技術が評価され、東京都の経営革新優秀賞を受賞しました。その復旧技術・設備が詰まっている復旧ラボは見学が可能です。
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まとめ
今回はCRCエラーが出る原因や対処方法について解説しました。
CRCエラーが出てしまうと、基本的に記憶媒体に機械的な障害が発生しています。上述の通りハードディスクは精密機器であるため、復旧作業には専門技術と知識が必須となります。個人での復旧が難しい場合は専門業者にいち早く相談するのが懸命です。