デジタルフォレンジックが必要となる主なケーススタディについて解説

企業での内部不正や情報漏えい、マルウェア感染など、デジタル化が進んだ現代では多様なリスクが潜んでいます。こうした問題が発生した際に、事実関係を正確に把握し、原因究明と再発防止策を講じるためには、専門的な調査手法である「デジタルフォレンジック」が不可欠です。

本記事では、どのような場面でフォレンジック調査が必要とされるのか、具体的な事例とともにわかりやすく解説します。

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デジタルフォレンジックが必要になる主なケーススタディ

ここでは、デジタルフォレンジックが必要となる代表的なケースと、その背後にある原因について分類して解説します。

  • ケース①:刑事事件における証拠捜査
  • ケース②:社内不正や情報持ち出しの疑い
  • ケース③:サイバー攻撃・マルウェア感染の調査
  • ケース④:証拠データの復元・改ざん検出
  • ケース⑤:技術流出や業界特有のインシデント

ケース①:刑事事件における証拠捜査

犯罪捜査の過程で押収されたスマートフォンやパソコンの操作履歴を解析し、不正アクセスやデータ改ざんの証拠を特定するケースです。大阪地検特捜部主任検事による証拠改ざん事件や、森友学園問題などが代表例です。

ケース①:刑事事件における証拠捜査の対処法

  • 証拠改ざんや削除の有無を調べる
  • 操作履歴を抜き出して特定
  • 通信履歴や外部接続ログを確認

ケース②:社内不正や情報持ち出しの疑い

従業員による不正行為(営業秘密の持ち出しや、会計の改ざんなど)が疑われる場合、大量のログ解析によって行動履歴を復元する必要があります。USB接続やファイル削除の証跡調査も含まれます。

ケース②:社内不正や情報持ち出しの疑いの対処法

  • アクセスログや利用履歴の解析
  • イベントログの抽出と分析
  • 疑わしい操作に縛って詳細解析

ケース③:サイバー攻撃・マルウェア感染の調査

マルウェアやリモート操作など、外部からのサイバー攻撃を受けた際に、侵入経路や影響範囲を正確に特定する調査が必要です。PC遠隔操作事件のように、冤罪解明にも使われた事例があります。

ケース③:サイバー攻撃・マルウェア感染の調査の対処法

  • パケットログやプロキシログの分析
  • 不安全なIPアドレスや通信記録を確認

ケース④:証拠データの復元・改ざん検出

監視カメラ映像や内部データが削除・改ざんされた場合でも、専門技術で復元し証拠能力を持たせることができます。特に不審者の特定や再調査が必要なケースで活用されます。

ケース④:証拠データの復元・改ざん検出の対処法

  • イメージデータの保全と変更履歴の分析
  • 削除ファイルの復元と内容確認
  • 時間序を保った証拠記録の作成

ケース⑤:技術流出や業界特有のインシデント

製造業などでは、ランサムウェアによるファイル暗号化や技術情報の漏えいといった深刻な事例が多く、フォレンジック調査により再発防止と原因究明が求められます。

これらの原因を放置すると、以下のような深刻なリスクが生じます:

  • 不正や犯罪行為の証拠が消失する
  • 企業としての信用失墜や法的責任
  • 再発リスクの放置による被害拡大

ケース⑤:技術流出や業界特有のインシデントの対処法

  • システム進入端端の特定
  • 証拠の改ざん・削除の有無確認
  • 攻撃プロセスの解析や履歴の抽出

上記で挙げたケースでは、「技術的な裏づけ」や「法的な証拠力」が必要となる場面も多く、正確な調査を行うには専門的な知識と経験が欠かせません。万が一、自己判断で対応してしまうと、証拠が消失してしまうリスクもあるため、早い段階で専門会社に相談することをおすすめします。

デジタルフォレンジック調査は、問題を曖昧にせず、事実を明らかにするための第一歩です。状況に応じた適切な対応と、法的にも有効な調査結果を得るためにも、信頼できる専門調査会社に依頼することが重要です。

専門会社に依頼する手順

  1. 正式な依頼を行い、証拠保全から調査、報告書まで一任する
  2. 事案の概要と対象デバイスを整理し、業者に連絡
  3. 初期ヒアリング後、調査範囲・対象データを明確化

信頼できるフォレンジック調査会社を選ぶ重要ポイント4選

信頼できるフォレンジック調査会社を選ぶポイントは以下の4つです。

  • 調査実績が豊富
  • セキュリティ認証を取得している
  • 調査完了までのスピードが速い
  • 無料相談や見積りに対応している

これらの特徴を持つ調査会社に依頼することで、効果的な調査と適切な対策が期待できます。

調査実績が豊富

調査実績が豊富な調査会社は、さまざまな種類のサイバーやリーガルインシデントに対応した経験とノウハウを持っています。そのため、状況や問題に応じた適切な方法やツールを駆使し、被害の状況や原因をより正確に特定することで、適切な対策を講じることができます。

セキュリティ認証を取得している

セキュリティ認証を取得している企業は、情報セキュリティに対する取り組みが評価されており、信頼性が高いです。

具体例として、ISO/IEC 27001などの国際的な認証が挙げられます。これらの認証は、企業が情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)を適切に運用し、機密情報の保護に努めていることを示します。

こうした認証を取得している企業は、データ漏えいリスクを最小限に抑えるための対策を講じており、顧客のデータを安全に扱うことができます。このため、セキュリティ認証を取得している企業を利用することがおすすめです。

調査完了までのスピードが速い

問題が発生した際、調査完了までのスピードが速いほど、被害を最小限に抑えることができます。調査スピードが速い理由としては、専門知識や経験を持ったスタッフが多数在籍していることや、最新の技術やシステムを導入して効率的な業務を行っていることが挙げられます。

無料相談や見積りに対応している

問題が発生した際、無料相談や見積りに対応している企業であれば、相談のうえ、見積りを取得することで、サービスの費用を事前に把握し、予算に合ったプランを選ぶことができます。

無料相談や見積りに対応している企業は、顧客ニーズに応じたサービスを提供できる体制が整えられており、信頼性が高いと言えます。ぜひ、お問い合わせや見積りの依頼を通じて、最適なサービスを見つけてください。

>>【2024.11最新】フォレンジック調査会社一覧|選び方・依頼の流れを解説

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デジタルデータフォレンジック

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フォレンジック調査会社を利用するときの注意点

フォレンジック調査会社を利用するときの注意点は次のとおりです。

  • 不用意に操作しない
  • 興信所や探偵は基本的に専門外
  • サポート詐欺に要注意
  • 市販の調査ソフトを使用しない

不用意に操作しない

サイバーやリーガルインシデント被害を受けた場合、不用意にシステムや機器を操作すると、証拠が消失したり、状況が悪化したりする可能性があります。そのため、フォレンジック調査会社に依頼する前に、不用意な操作は避けましょう。

興信所や探偵は基本的に専門外

フォレンジック調査は、専門的な知識や技術が必要となる調査です。そのため、主に浮気調査や家出人捜索などの調査を行っている興信所や探偵に依頼しても、十分な調査が期待できない可能性があります。

市販の調査ソフトを使用しない

市販のフォレンジック調査ソフトは多数存在しますが、そのどれもが万能なものではなく、フォレンジック調査サービスと比較して調査の正確性が劣ります。セキュリティ対策やログの監視ツールとして利用する分には問題ないですが、インシデント発生時の調査で利用する時は目的に合わせて利用すべきか判断が必要になります。

調査結果を報告資料の作成や裁判などでの証拠として活用したい場合は、フォレンジック調査ツールで抽出した結果を使用できないため、証拠保全が可能な調査会社に相談して調査するようにしましょう。

まとめ

本記事では、デジタルフォレンジックが必要とされる主要なケースを5つ紹介し、それぞれの背景やリスク、必要な対応について解説しました。

  • 刑事事件の証拠捜査: スマートフォンやPCのログ解析により、証拠改ざんや不正アクセスを検出
  • 社内不正や情報持ち出し: ログやUSB接続履歴の解析で行動の痕跡を追跡
  • サイバー攻撃・マルウェア感染: 通信履歴や侵入経路を調査し、攻撃者を特定
  • 証拠データの復元: 削除・改ざんされたデータの復元で証拠保全
  • 業界特有のインシデント: ランサムウェアなど製造業特有の被害対応

いずれのケースも、放置すれば法的・社会的リスクが高まり、企業や個人の信用を大きく損なう可能性があります。問題が発覚した際には、自己判断や市販ツールによる対応ではなく、必ず専門のフォレンジック調査会社に相談し、正確かつ法的に有効な調査を実施することが重要です。

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