デジタルフォレンジックにおけるログ解析とは?仕組みと対処手順を徹底解説

「サーバーに不審なログイン履歴がある」、「誰が操作したか分からないファイルが改ざんされている」、「削除されたログを復元したい」 このようなトラブルに直面したとき、信頼できる証拠を得るために不可欠なのが「ログ解析」です。 本記事では、デジタルフォレンジックにおけるログ解析の役割や、どのような情報を分析するのか、また、証拠を保全しつつ正確な解析を行う手順について、初心者にもわかりやすく解説します。

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デジタルフォレンジックのログ解析が必要となる原因

ログ解析は、不正アクセス・情報漏洩・社内不正などが疑われる場面で重要な調査手段となります。ここでは、調査を必要とする代表的な原因について解説します。

  • 原因①:不正アクセスの兆候がある
  • 原因②:社内不正・証拠隠滅の懸念
  • 原因③:情報漏洩や機密ファイルの流出

原因①:不正アクセスの兆候がある

深夜や休日のログイン履歴、身に覚えのないIPアドレスからの接続記録など、不正アクセスの兆しがある場合にはログ解析が不可欠です。アクセス元を特定し、侵入口や被害範囲を明らかにするための第一歩となります。

原因②:社内不正・証拠隠滅の懸念

退職直前のファイル削除や、操作ログの不自然な空白など、内部関係者による不正操作が疑われるケースもあります。ログを時系列で分析し、証拠を復元することが調査の要です。

原因③:情報漏洩や機密ファイルの流出

重要なデータが社外に流出した場合、その送信経路や関与者を特定するには、通信ログや操作履歴の解析が必須です。送信時間・使用デバイス・IPなどを突き止める手段となります。

こうした問題を放置すると、さらなる被害拡大や信用失墜につながる可能性があります。適切なログ解析は、証拠確保と再発防止の観点でも極めて重要です。

デジタルフォレンジックのログ解析が必要な場合の対処法

不正の証拠を確実に押さえるためには、ログの収集・分析を正しい手順で行う必要があります。以下に、代表的な対処法とその詳細な実施方法を解説します。

  1. ログデータの収集と時系列整理を行う
  2. 不審な操作ログの抽出を行う
  3. アクセス元や侵入経路の追跡を行う
  4. 証拠保全と改ざん防止を行う
  5. 専門会社に相談・依頼する

①ログデータの収集と時系列整理を行う

最初のステップは、各種デバイスからログを正確に収集し、改ざんされない形で保全することです。さらに、時系列順に整理することで、不正の経路や連続性を明らかにできます。

ログ収集と時系列整理の手順

  1. 対象となるサーバー・PC・ネットワーク機器から操作ログ・アクセスログを取得する
  2. 収集ログの整合性を確保し、ハッシュ値で保全する
  3. タイムスタンプを基準にして時系列で並べ替える
  4. 同一ユーザー・端末ごとにグルーピングし、行動の連続性を確認する

②不審な操作ログの抽出を行う

不正アクセスや社内不正の兆候が疑われる場合、怪しい操作記録を抽出し、誰が何を行ったかを明確にします。

不審操作ログ抽出の手順

  1. 操作ログから「深夜・休日のアクセス」「大量削除」などの異常パターンをフィルタリング
  2. 管理者権限の昇格・コマンド実行履歴を重点的に調査
  3. 改ざん・削除操作が行われた時間帯と関係ユーザーを照合

③アクセス元や侵入経路の追跡を行う

外部からの不正アクセスが疑われる場合、IPアドレスやログイン履歴を分析して、侵入経路を特定することが重要です。

アクセス経路の追跡手順

  1. ログイン成功・失敗の履歴から、頻出するIPアドレスを抽出
  2. WHOISなどでIP情報を特定し、国・プロバイダを調査
  3. 同一時間帯に他システムへのアクセスがないか相関調査

④証拠保全と改ざん防止を行う

解析対象のログは、調査中の変更や削除を防ぐために、証拠保全措置を行う必要があります。これにより、法的証拠としての有効性も担保されます。

ログ保全の手順

  1. オリジナルのログデータを読み取り専用媒体に保存
  2. 収集直後にハッシュ値(SHA256等)を計算・記録
  3. アクセス制限付きの保管場所にバックアップを二重化

⑤専門会社に相談・依頼する

自力での解析が困難な場合や、訴訟や社内処分などに発展する可能性がある場合は、デジタルフォレンジック専門会社に相談することが最も確実な方法です。

専門会社への相談手順

  1. 現在の状況と調査対象機器・データを整理
  2. 実績あるフォレンジック専門会社に初期相談(無料)を申し込む
  3. 調査範囲・目的・納期などを明確に伝えて見積りを取得
  4. 必要に応じて証拠保全・報告書作成まで一括依頼

信頼できるフォレンジック調査会社を選ぶ重要ポイント4選

信頼できるフォレンジック調査会社を選ぶポイントは以下の4つです。

  • 調査実績が豊富
  • セキュリティ認証を取得している
  • 調査完了までのスピードが速い
  • 無料相談や見積りに対応している

これらの特徴を持つ調査会社に依頼することで、効果的な調査と適切な対策が期待できます。

調査実績が豊富

調査実績が豊富な調査会社は、さまざまな種類のサイバーやリーガルインシデントに対応した経験とノウハウを持っています。そのため、状況や問題に応じた適切な方法やツールを駆使し、被害の状況や原因をより正確に特定することで、適切な対策を講じることができます。

セキュリティ認証を取得している

セキュリティ認証を取得している企業は、情報セキュリティに対する取り組みが評価されており、信頼性が高いです。

具体例として、ISO/IEC 27001などの国際的な認証が挙げられます。これらの認証は、企業が情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)を適切に運用し、機密情報の保護に努めていることを示します。

こうした認証を取得している企業は、データ漏えいリスクを最小限に抑えるための対策を講じており、顧客のデータを安全に扱うことができます。このため、セキュリティ認証を取得している企業を利用することがおすすめです。

調査完了までのスピードが速い

問題が発生した際、調査完了までのスピードが速いほど、被害を最小限に抑えることができます。調査スピードが速い理由としては、専門知識や経験を持ったスタッフが多数在籍していることや、最新の技術やシステムを導入して効率的な業務を行っていることが挙げられます。

無料相談や見積りに対応している

問題が発生した際、無料相談や見積りに対応している企業であれば、相談のうえ、見積りを取得することで、サービスの費用を事前に把握し、予算に合ったプランを選ぶことができます。

無料相談や見積りに対応している企業は、顧客ニーズに応じたサービスを提供できる体制が整えられており、信頼性が高いと言えます。ぜひ、お問い合わせや見積りの依頼を通じて、最適なサービスを見つけてください。

>>【2024.11最新】フォレンジック調査会社一覧|選び方・依頼の流れを解説

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フォレンジック調査会社を利用するときの注意点

フォレンジック調査会社を利用するときの注意点は次のとおりです。

  • 不用意に操作しない
  • 興信所や探偵は基本的に専門外
  • サポート詐欺に要注意
  • 市販の調査ソフトを使用しない

不用意に操作しない

サイバーやリーガルインシデント被害を受けた場合、不用意にシステムや機器を操作すると、証拠が消失したり、状況が悪化したりする可能性があります。そのため、フォレンジック調査会社に依頼する前に、不用意な操作は避けましょう。

興信所や探偵は基本的に専門外

フォレンジック調査は、専門的な知識や技術が必要となる調査です。そのため、主に浮気調査や家出人捜索などの調査を行っている興信所や探偵に依頼しても、十分な調査が期待できない可能性があります。

市販の調査ソフトを使用しない

市販のフォレンジック調査ソフトは多数存在しますが、そのどれもが万能なものではなく、フォレンジック調査サービスと比較して調査の正確性が劣ります。セキュリティ対策やログの監視ツールとして利用する分には問題ないですが、インシデント発生時の調査で利用する時は目的に合わせて利用すべきか判断が必要になります。

調査結果を報告資料の作成や裁判などでの証拠として活用したい場合は、フォレンジック調査ツールで抽出した結果を使用できないため、証拠保全が可能な調査会社に相談して調査するようにしましょう。

まとめ

ログ解析は、単に記録を読む作業ではなく、不正の痕跡を科学的に突き止める重要なプロセスです。不正アクセスや情報漏洩、内部不正など、さまざまなリスクから組織や個人を守るために欠かせない手段といえるでしょう。 誤った解析や証拠改ざんを防ぐためにも、専門業者と連携しながら、早期かつ正確な対応を心がけることが、被害拡大の防止と信頼回復への第一歩となります。

デジタルデータフォレンジック

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